この街の謎を解け⑫
そうして進むこと数分。
兵たちをやりすごしたりしながら、なんだか仰々しい扉の前にやってきた。
開かないかなと思い、ドアノブを引っ張ってみたが、びくともしない。
うーん……
鬱陶しいし、壊すかな。
そう考えたボクは既に気絶させていたこの部屋を守る兵の一人の剣を拝借するとそれを構えた。
といっても斬るわけではないので両手で後ろに引き絞って構えているだけだ。
その格好のまま助走をつけて扉の少し前に来た時にその剣を思いっきり扉に向けて投げた。
ドフっという音がして扉が軽く動くがどうやらこれだけではダメのようだ。
ふふふ……
いいよ、もっと楽しませてよ。
ボクの体の中でゾクゾクとしたものを感じながらも次は扉の横に置かれていた甲冑を倒して手に持っていた槍を構えるとまた突進する。
今度はいってん集中だ。
扉の隙間を狙って投げた。
そうだよね、扉の鍵だけ狙えばいいんだよね。
そしてその鍵の部分にちょうど当たると扉の奥に吸い込まれていって
「ぎゃー、アブネー」
というような男の声が聞こえる。
どうやら成功のようだ。
でもそのまま槍に当たってログアウトしとけばいいものを……
やっぱり直接お仕置きしないといけないようだね。
そうしてボクは足で扉を押しやって開けると、中には男が三人ほどたむろしていて、全員が剣を抜いていた。
「くそ、てめぇ何もんだ?」
そしてその中の一人がいかにも悪人のやられる前の台詞を口にする。
なのでボクもそれにのることにする。
「名乗るような名はないよ」
「いや、王女だから……」
だけれど他の一人がやれやれとそう口にすると、何者ださんは何かを思い出したような表情になった。
いや、捕まえたのそっちなのになんで知らなかったのだろうね。
そこまで考えたところで一人、明らかに強そうなオーラを出している男が一歩前にでた。
そしてその男はこちらに剣を投げてよこした。
「お前のものだろう、使いたまえ」
「あ、ありがとう。
大丈夫なのか?」
「ああ、大丈夫だよ。
勝てるからね」
そしてその男は本気の構えをとった。
それは達人の域に達しているのがボクでもわかるほどに研ぎ澄まされたいい構えだ。
これを崩して勝ったらどんなにテンションが上がるのかを自分の中で確認して、ボクはこれに対抗するための構えをとる。
敵の構えは隙のない剣道の構えだ。
それに対してボクは右手で剣を持つが切っ先は横にたらしていて他はただつっ立っているだけだ。
だけどこれでいい。
ボクのやってきたディスプレイ式ゲームのキャラクターたちの構えはほとんどこんな感じだったのだ。
だからいける。
そうして剣のやりとりが始まった。




