この街の謎を解け⑪
予定変更だった。
本当はスカートを上げてもらうために近づいてきた看守のみぞおちに自由になっている足で膝蹴りをする予定だった。
でもさっきの話しの限りを聞いて許せなくなる。
レイネはボクと変わってここでおとなしくしてもらう。
腕に力を込める。
だけど手首の枷は外れそうにない。
だからボクは外れないわけないと信じて更に力を込めた。
この程度のことなんかでボクは抑えられない。
あの時とは違う。
そうだボクはこの世界の王女だ。
だからずっと捕まっているのか?
それは嫌だ。
だってこの世界には冒険をしにやってきたのだから……
「うううぅぅぅぅん……」
艶めかしいような声が響く中で更に場違いなメキョっという金属がへしゃげるような音がして手枷が外れた。
それを信じられないとばかりに見るレイネにボクは言った。
「レイラさんはボクのパーティーだよ。
だからあげない」
いや宣言した。
そしてボクはそのままの勢いでその場を後にした。
まだ外の喧騒が聞こえないということはまだ三人はここに攻めていないということになる。
うん、それなら好都合だ。
だってボクは久しぶりに怒っているのだ。
それも激おこプンプン丸なのだ。
攻めてきていないなら逆に好都合だ。
ボクは着ていたカッターシャツのボタンを全部開けて、裾の部分を縛ることによってフリフリとなるのをとめる。
腕の部分は既にまくりあげていたのでこれでいいだろう。
動きやすくなった体でボクはゆっくりと進軍を開始した。
そうしていると見回っていた兵に見つかった。
「な、こいつ」
すぐさま構える兵の懐に一瞬の加速にて潜り込むと下から掌低にて顎を突き上げる。
そして持ち上がりかけていた頭を両手で抑えると今度はみぞおちに右足の膝蹴りを入れる。
「ぐふぁ……」
兵はものの数秒で完全に動かなくなる。
「ふふふふ……」
それを見てボクは楽しそうに笑った。
なんだか自分じゃないような自分になっていたボクは更に進軍する。
そして次に出くわしたのは拳銃を持った兵。
だけど大音響と共に放ったその銃弾はボクの横をするりと通った。
そうこの兵は外したのだ。
だってまだ覚えたてなのか銃口を向ける向きがあまりにあっていないのだ。
でもそこでボクはわかった。
この拳銃の意味とこの街がどうしてひどいのかを……
ボクはまた撃たれると面倒なので、主に鼓膜的な意味で……
その兵を素早く処理して少し走りだす。
先程で二人目の兵を倒したがどちらもHPバーの表示がなかったためNPCであることは間違いない。
だけれど、二人目はこの世界に存在しないような拳銃を持っていた。
つまりである。
ここの今の支配者は冒険者ということになる。
「ふふふふ……」
思わず口元に笑みをこぼしながら思った。
そろそろお仕置きをしないとな。




