新しい街を目指して③
「それでは出発しましょう」
「おおー」
ノリの良いシズエがそう言ってノってくれてRPGの基本的な人数、四人パーティーによる旅が始まった。
先導は道のりがわかるエリンに任せてボクたちはのんびりとついていく。
外道を歩いているためにモンスターなどの敵はでてこないようだ。
「やっぱり道を通っているからモンスターはでてこないんですね」
「正確には違うのだけどほぼそうですよー。
流石にすぐに気づきましたね、マヤやんは」
そう最初に首都マーテルから外道の道を通った時に商人のような人が歩いていたりしたのは安全だからだろう。
なので外道にはほとんどモンスターはでない。
それはたぶん、舗装された道だから安全は確保されているということなんだろうと思う。
「ありがとう。
でも普通は気づくと思うけど?」
「確かにねー。
でもそれでわかるのは何か他のゲームをやっていたりしたの?」
「うーん、少しならですね」
「そうですかー」
シズエはそれ以上のことは詮索をしてこないけれどたぶん何かに気づいているんだと思う。
だけどボクはダイブ式ゲームをやったのはこれが始めてなので何かをもっているということはないと思う。
そうして歩くこと数分、まず見えてきたのは林道だった。
「ここを入るのですか?」
「そうですね、ここを通るしかなさそうですね」
「そうですか……」
ボクは不安にかられた。
それは目の前にある林道の奥が暗くて見えないからだ。
まだ太陽は照っているのにこんな暗い森の中の道に入るなんてありえないよ。
肝試しっていう季節でも、時間でもないんだよ。
それなのにこんなところに入るのは意味不明だよ。
だけどそんな思いも虚しくエリンは中に入ろうとする。
「え……」
それにボクは思わず反応してしまう。
「あれれー。
マヤやんはこの林道入るの嫌?」
「そ、そんなことないよ」
声を裏返しながらそう言うと、レイラさんが心配してこっちを見ている。
「どうしたんですか、ご主人様?」
「なんでもないよ」
「ホントに?」
「本当です」
今度はエリンに詰め寄られてそう返したが、目があさっての方向に泳いでいるので何かを隠しているのがバレバレのようなものだ。
というよりもバレているようで、三人が難しい顔をしている。
言わないとダメだよね。
ボクは決心をして口を開く。
「実はボク怖いの苦手で、こういう道はちょっと……」
「大丈夫、あたしが守ってあげるよー」
そうするとシズエにそう言われて手を握られた。
あっと思うのも束の間に、ボクは引きずられるようにして林道に連れていかれた。
あ、やっぱり平均値三〇の馬力は違うね。
そしてボクは怖さをなんとかするためにもそんなことを考えていた。




