こんな理不尽変えてやるんだ①
そしてログインすると既に起きていたレイラさんがこちらを見ていた。
「それでは次のところに行きましょうか」
そう笑顔で言ってくれるレイラさんをボクはじっと見つめる。
覚悟を決めるんだボク……
深呼吸を心の中でしたところで決心が鈍らないうちに話しを始める。
こういうものは言ったもの勝ちなんだから言うんだ。
「レイラさんはなんでボクを他の冒険者に会わせようとしないのですか?」
そして決意を込めて言うと、レイラさんは苦虫を噛み潰したように表情を歪めて押し黙る。
それを見ると本当は質問をしてはダメだったのかなんてことを考えてしまう。
だけどここで引くわけにはいかない。
重要なことならちゃんと聞いておきたいからだ。
するとレイラさんが渋々というように口を開いた。
「それはこのゲームのことをもう一度思い出してください。」
「ゲームのこと?」
「そうです。
私は教えたはずです……
称号のことを」
そう言われて昨日の出来事などを思い出す。
そういえば称号とはボク以外の冒険者の誰も知らないことだった。
だけどそれに何があるのだろうか?
いや、もしかして……
ボクは一つの可能性を感じた。
それはボクのように王女という称号があるのならばそれ以外のものもあるのではないかというものだ。
そう例えば勇者……
そして魔王のような悪の称号ももった存在もいるということではないのか?
そうなったらボクの役割っていうのは……
「そうです。
マヤ様は悪の者たちが来た場合に捉えられる人なのです。
だからNPCの中にそのようなものがいるのですから今のうちからあまり関わり合いをもってはダメです」
「でも……」
「裏切られたいのですか、王女様!」
ボクは何かを言いたいのに言えなかった。
それはレイラさんが必死だからというだけではない。
このリアルに近すぎるゲームによってもしも友達になったと思った人に裏切られ捉えられでもしたら、既にコミュ力の低いボクは人をもしかすると信じられなくなるのかもしれない。
弱いボクがいけないんだろう。
いや、たぶんこんな心が弱いからこそ王女というものに選ばれたのかもしれない。
冒険者のように自分でどのようにも変化していけるものではなくて既に縛られるためにあるような称号に選ばれた。
そうか……
ボクは自分の中で納得させると頷いた。
「それじゃ、次はどこに行きましょうか?」
そしてそう口にしていた。




