進みだす王女の冒険記⑧
食べ終わってスプーンを置いたところでみんなの視線がこっちを見ていることに気づいて赤面する。
「可愛い食べっぷりだねー」
そしてそれにシズエさんがそう感想を述べたとこによって余計に赤面してしまった。
そしてボクが食べ終わったのを見計らっていたように話しかけられた。
「えっと、名前って教えてもらっていい?」
「はい、ボクはマヤと言います」
「マヤね、あたしはシズエでこっちの静かな方がエリンね。
よくエリンって呼ばれるけどマヤは呼ばないでね。
というか間違えたら怒る」
「はい」
ボクはまだ緊張していたので、声が裏返るかどうかのところでそう返事をした。
だけど確かにシズエさんなのに静かじゃなかったら間違えられそうだね。
でもそんな本音を言ってしまうとどんなことをされるのかわからないのでひかえておく。
というよりも初対面でそんなことを言えるほど度胸がまずないよ。
そしてその物静かそうなエリンさんが今度はこちらに向く。
「それじゃ、マヤはいつからこのゲームをやっているの?」
「昨日からですけど」
「それじゃ、まだ始めて一日なんですか?」
「はい」
「それでこの街まで来られるなんてすごいですね」
「?」
どういうことなんだろう。
ここは最初の街じゃなかったのだろうか?
いや、そうではない。
ボクはこの街が首都マーテルから一番近いから最初の街だと思っていたのに勘違いをしていたってことだろうか?
「もしかしてここって最初にくる街ではなかったんですか?」
「そうですね、私もシズエもこの街で数えて三つ目の辿りついた街になりますね。」
「そうなんですか……」
どうやら予想は当たっていたようで、ここは最初にたどり着くような街ではないらしい。
「では、首都マーテルの住民の方から話しなどを聞いていないということですね?」
「はい、ボクは少し色々あったのでこのゲームのことをあまり知らないです」
「そうですか、それだったら私が知っていることを教えますよ」
「いいんですか?」
「はい、情報を共有して新しい情報を知るというのもありますから」
「そうだよん。
エリンの言うとおり、このゲームはゲームの中でしか情報がやり取りしてはいけないっていう暗黙のルールがあるからね。
だから知っていることを教えあうというのは大事なことなんだよー」
確かに、このゲームは制作側からの意向と、ゲーマーがそれに便乗したためにネットなどにこのゲームの内容を開示していない。
そのためにいろんな知っていることをゲームの中では話したりするのが新しい何かを見つけるのにいいのかもしれない。
ということもあり、エリンさんから話を聞いた。




