ゲームの世界へ⑩
画面が真っ暗になったところでアナウンスが聞こえる。
「プレイヤーの死亡を確認。
強制ログアウトします」
そして意識がふわっとなると同時に、いつも嗅いでいる匂い。
そう自分の部屋の匂いがするのを感じて目を開けて頭につけていたダイブギアを外す。
うわー……
最初にモンスターすら倒せないって何?
え、このゲームってこういうものなの?
まあ、悩んだところで仕方ないよね。
もう一度ログインしようっと……
ボクはすぐにダイブギアを装着すると起動させる。
「エラー。
プレイヤーの死亡から二四時間以内はログインできません」
そしてすぐに機械のアナウンスでそんなことを言われる。
「マジですか?」
僕はなんとかそう声に出しながらまたつけていたダイブギアを外す。
……
どうするの、この時間どうするの?
この空いた時間にどうするかを決めあぐねていた僕はとりあえずこのゲームが少しでも上手くできるようにとネットの情報を漁った。
そして二四時間後。
ネットの中には情報はほとんどなかった。
それはこのゲーム内のネタバレを防ぐというのを会社が発売前から告知していたためと、それにユーザーも便乗したためだ。
だからといって本当にないとは思わなかった。
僕はもう一度ダイブギアを頭につけると今度こそログインした。
「ああ、くふぅ……あふ……」
そしてログインして早々に頭上から聞こえてくる喘ぎ声はなんだろうか?
いや、わかるよ。
ログインした時に聞いた声だからね。
でもなんだろうね、この状況……
そう現在の状況は、ログインするとボクはどうやらレイラさんに膝枕をされていて、そのレイラさんは膝枕をしながら喘ぎ声をあげている。
うん、本当に何だろう、この頭の痛くなる状況。
「あはぁ、足が痺れてきて……いい」
これ以上はいろいろとまずいよね。
ボクはすぐさま起き上がるとその勢いで転がってベッドの下に落ちる。
「ぐふぅ……」
落ちた時に変な声がでたことは気にしないでおく。
それよりも今一番重要なことは他にある。
「何してるんですか、レイラさん?」
「膝枕です」
「いや、わかってもすよ。
そうじゃなくてなんで膝枕で顔を赤らめているのかを聞いているんです」
「それは、言わせないでください。」
そう言って顔をまた赤らめるレイラさんを見て思う。
ダメだこいつ早く何とかしないと……
本当に変態の末期さんだ。
それにこんなことでいちいち絡んでいて時間を浪費するのもなんだかもったいない。
それよりも本題に入らないと……
「それよりもレイラさん。
ボクにちゃんと全てのレクチャーしていないですよね」
そしてボクは本題に入った。
そう聞きたかったことはこれだった。
だって先程の戦闘で思ったのはただ、教えてもらったものが少なすぎると感じた。
だからそう聞いた瞬間にレイラさんの瞳が鋭くなる。
これはもしかして先程のようになってしまうのか?
そう思っているとレイラさんが口を開いた。
「それを教えるには、私をメス豚としてパーティーに加えてください」
ああ、こいつはもうだめだ。
ただボクはその言葉を聞いて頭痛を感じたのだった。




