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宇宙艦隊オッパリオン  作者: 桐生スケキヨとYOM
【第1部】【第3章】「宇宙神話篇」
95/487

【第3章】宇宙艦隊オッパリオン088話「見えない敵影」

宇宙艦隊オッパリオン第88話出航!!


どうも、YOMです。

お正月から数日経ちましたが、皆さん良いお正月はおくれましたでしょうか?

新年第2話目の更新がやって参りました、宇宙艦隊オッパリオン!!

今回はどうなるやら。

マーラ帝国編続いていきます。


新年も引き続き応援の程よろしくお願い致します。

【〇八八 見えない敵影】


「それは間違いないのか?」


 トリアルダ艦橋では艦長のデトランスが報告に確認を入れていた。


「はい。現状では全艦の索敵網に反応はありません」


 数分前、トリアルダは艦体後方からミサイルによる攻撃を受けた。損傷こそ軽微なものであったが、そのミサイルを撃ったものが確認できずにいた。また、ミサイルの接近も感知できず、周囲を固める護衛を抜いての攻撃に艦橋では緊張感が高まっていた。


「距離五〇〇あたりの宙域から突如出現した模様です」

「そんな馬鹿なことがあるか。どこかに撃ったやつがいるはずだ。全艦索敵強化だ」

「了解。全艦へ通達――」


 出現距離が近すぎるため自動迎撃の機銃も動作していなかった。対ミルキィーフィールドミサイルのようで、相手は帝国軍であることがすぐに察せられた。

 索敵を待っていると艦橋の扉が開き、ヴァツルドが姿を現した。


「これは殿下。晩餐中に失礼いたしました」

「ちょうど終わろうというところだったよ。非常事態なら仕方のないことだ。それで、攻撃を受けたんだって?」

「はい。しかし敵影が確認できていません。距離五〇〇あたりから突如ミサイルが現れたと報告されています」

「ふむ……。しかし警告もなしに攻撃してくるとは。兄上も必死のようだ」

「まだヴァロアルド様の刺客と決まったわけではありません」

「ほぼ確定だよ。オッパリオン人ではないだろうからね。それでこの艦を狙って来るとしたら兄上しかいないだろうさ」

「そうだとしたら……かなり早い対応です」

「兄上はそういう人さ。索敵は?」

「全艦で行っておりますが依然報告はありません」


 ヴァツルドの言葉を聞いてか、中央の立体モニターには重力振センサーの映像が映し出された。しかしながら自分たちの艦以外の反応は周囲にない。


「長距離のステルスミサイルの可能性は?」

「この数で常にモニターしているのでいくらステルスとは言えそこを抜けてくるとは考えにくいですな」

「距離四九〇に動体出現! ミサイルです!」

「迎撃」

「間に合いません!」


 直後、艦が軽く揺さぶられる。


「被害状況上げろ」

「艦後方六七区画外壁に被弾。損傷軽微、航行、装備共に異常ありません」

「弱いね」

「そうなんです。対フィールドミサイルとは言えもう少し威力があっても良さそうなものですけどね」

「グアデリアに通信を。アルガノスならなにか見つけたかもしれない」

「通信開きます」


 中央モニターにはグアデリアとの回線が繋がったことを示す表示が出る。映像はなく、音声のみの回線だった。


「キャプテン、そちらではなにか見つかったかな?」

『わかりませんな。センサーには反応がありません。機動兵器が撃ってるのかと思いましたがそうではないようです。光学で周囲をモニターしてましたがミサイル以外動いているものは見えませんでしたな。しかも単発で撃ってくる。奇妙ですな』

「ふむ……もしそうなら……」


 ヴァツルドは用意されている自分の席には座らず、艦長席のとなりにいた。


「殿下、なにかお考えが?」

「まだ試験航海もしてないとは思っていたけど……これは次元艦かもしれないね」

『ノルヅ機関の秘密兵器、ですか』


 通信を介し、アルガノスはそうつぶやいた。


「ノルヅ機関の艦が投入されているのですか?」

「その可能性はあるよ。あるいは試験航海中にこちらに回されたのかもね。あの機関は兄上直轄の試験機関だ。かなり前に次元艦の話は耳に挟んだ程度だけど、実用レベルになっていてもおかしくはないだろうね」


 次元艦――その存在はデトランスも聞いたことがある程度だった。なんでもミルキィーフィールドの力を利用し、通常とは異なる空間へ潜行することができる艦だと。その隠密性は高く、通常のセンサーで感知することは不可能と言われている帝国の秘密兵器だった。


『だとしたら……やっかいですな』

「なに、手は打ってあるよ。トリアルダにだけだけど、そのための装備は搭載されている。そうだろう、デトランス艦長?」

「そうですが……あれはまだ試験運用もしていませんぞ」

「なら試験を兼ねて実戦だよ」


 トリアルダの装備はヴァツルドの裁量が強く反映されており、正式艦にはない装備が多々搭載されていた。


「空間圧ソナーを起動だ」


 その中のひとつが、重力振センサーとは違ったセンサーだった。


「良いのですか? もし相手が次元艦ならこちらの位置がより確実に露呈することになりますが」

「相手を見つけたら対次元爆雷が使える。相手はこっちの位置をかなり正確に掴んでいるし、今さらだろう?」

「……わかりました。空間圧ソナー起動」

『情報はこちらにも回してください。万が一に備えます』

「了解した。情報は全艦で共有する」


 中央の立体モニターの映像が重力振センサーから空間圧ソナーへと切り替わる。

 空間圧ソナーは空間にミルキィーフィールドを応用した振動を起こし、その反射で相手の居場所を特定するという仕組みになっている。重力振センサーと比べると前時代的なレーダーではあったが、空間の圧力を返すミルキィーフィールドの特性は空間の下や裏側と言った、亜空間までもに届くという特性も持っていた。そのことから空間圧ソナーは次元艦の索敵に用いられる技術として開発されていた。


「現状では必要のないものだったけど、積んでおいて良かったね」

「殿下の先見性には恐れ入ります」

「そう言ってもらえると嬉しいけど、ほとんどただの好奇心だよ」

「ソナー起動。探知開始します」


 センサー長の言葉と同時にトリアルダから探知の波動が展開する。すると、その波動は距離三〇〇〇近くにすぐに反応を捉えた。


「出た! やりました殿下!」

『ほほう、さすがですな。こちらでも確認しました』

「上出来だよ。しかしこんなに接近されていたとはね。恐ろしい兵器を開発したものだよ、ノルヅ機関も」

「トリアルダ、対次元爆雷装填、投射用意。全艦、目標次元艦を包囲せよ」


 デトランスの命令は周囲の艦に伝えられ、次元艦を囲むような陣形へと変化していく。


『あちらはトリアルダに攻撃手段があることを知ってるんですか?』


 アルガノスが聞いてくると、ヴァツルドは笑みを浮かべた。


「知らないはずだよ。なにせ私の個人的な趣味で積んだ装備だからね。艤装記録にも載ってないはずだ」

『フフフッ、さすがヴァツルド殿下だ』


 返答を聞き、アルガノスは思わず笑いを漏らした。

 デトランスは思った――ヴァツルド殿下は少なからずこうした事態を見越していたのだろうと。最初から兄に追われることは想定済みだったということだ。


「対次元爆雷、装填完了しました。残弾二一、最大三発の同時投射が可能です」


 砲撃長よりそう報告が上がる。


「爆雷もどこまで通じるか。これが宇宙史上初となる次元戦になりますな」

「至近弾を数発当てれば通常宇宙に浮上してくるはずだよ。そこを狙おう」

「わかりました。対次元爆雷――投射!」


 デトランスの命令の下、トリアルダからは三発の爆雷が次元艦めがけて投射された。


潜水艇といえばいいのか、宇宙にの亜空間に潜む艦影の攻撃!!

翔平を狙うヴァロアルドとヴァツルドの戦いが宇宙を揺るがす。

果たして勝者は誰になるのか!?

そして、翔平を求めオッパリオン部隊はやってくるのか!?

母乳力をめぐる宇宙の戦いは続く。


評価・感想・コメントお待ちしておりますので、書いてもいいかなと思った方はよろしくお願い致します。

読者の皆様、引き続き今年も応援よろしくお願いします!!

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