【第2章】宇宙艦隊オッパリオン042話「惑星ラメル到着」
いつもオッパリオンを応援頂きまして、誠にありがとうございます。
YOMです。
本日のオッパリオンは「ラメル編」に突入です。
遂に到着します、惑星ラメルです。
オッパリオン星系からそう遠くない宇宙交易の中心。
オッパリオンの世界が広がるときが遂に来る!!
果たして、惑星ラメルにて一体何が起こるのか?
Zリーヌンスと母乳力の秘密は明らかになるのか。
オッパリオンの旅はまだまだ続きます。
【〇四二 惑星ラメル到着】
クァードは惑星ラメル近辺でニュートレースジャンプを解除し、通常航行で接近していた。
惑星ラメル周辺は宙域が安定しており、ニュートレースジャンプをはじめとする超光速航法がしやすい環境となっていた。そのことから、ラメルは交易の中心として繁栄している。
クァードの航行レーダーにはラメルから出たり、あるいはラメルへ向かう船舶が映りはじめている。
「ラメル管制より通信入りました。所属を聞いています」
「答えましょう。寄港の目的は……そうですね、艦の修理ということにでもしておきましょう」
「了解しました。こちらオッパリオン宇宙軍所属クァード、ラメル管制、寄港許可を願います」
『こちらラメル管制。艦籍を照合しております。寄港を希望する港はありますか?』
その質問を受け、通信士がアリメルを見る。
「中央交易港を指定してください」
ラメルの中央交易港はもっとも大きく、首都に近い宇宙港だった。
「了解しました。――クァードよりラメル管制へ、当艦は中央交易港を希望します」
『ラメル管制了解。艦籍の照合を確認。オッパリオン軍所属艦クァード、惑星ラメルへようこそ。寄港を許可します』
「許可感謝します」
『以降の進路はこちらの誘導マーカーに従ってください』
「了解しました」
クァードの操舵用モニターには進路を示すマーカーが表示されるようになる。
惑星が近づきやや速度を落とすと、艦橋にはフレイアに連れられて翔平と奈菜がやってきた。
「フレイア? どうしました?」
アメリアが問うと、フレイアは微笑む。
「ちょっと見学させてもらおうかなって。ショウヘイもナナも寄港ははじめてだって言うからさ。ここからならラメルもよく見えるでしょう?」
「もう、あなたは艦橋をなんだと思ってるんですか? でも、特別に許可します。今は危険もありませんし」
「ありがとう艦長。ショウヘイ、ナナ、そこの補助席に座って」
「ありがとうございます艦長」
「ありがとうございます」
翔平と奈菜もアリメルにお礼を言い、フレイアが指した補助席に座った。
「メインモニターを実測映像に切り替えます」
センサー士の言葉でモニターが切り替わり、艦橋から見た光景がそのまま投影されるようになった。するとそこには赤茶色の惑星が映る。
「これが惑星ラメル?」
奈菜が真っ先に口を開いた。
「そうです。惑星ラメルの陸地は大半が砂漠になっています。水資源は地下にたくさんありますが、この星は入植によって開拓された惑星です」
アリメルが答えてくれた。
「様々な人種が入植していたこともあって、この銀河中の人たちが集まる星になっています」
「すごい! いろいろな異星人に会えるってことね!」
アリメルの話に奈菜は興奮を隠せなかった。
「そうですね。翻訳は体内のナノマシンがやってくれるので言語は心配いりません。惑星環境は少し暑い星なのですが、わたしたちのスーツが自動調整してくれるのでそこも心配いりません」
「オッパリオンの技術ってすごい……」
奈菜が関心をしていると、惑星ラメルが近づいてくる。
「ラメル重力圏に入ります」
「わかりました。全艦大気圏突入用意」
「この艦って大気中も飛べるのか……」
翔平が驚いていると、フレイアが得意げな顔を向けてくる。
「当然。オッパリオンの宇宙艦は活動の場所を選ばないわ。空中だけじゃなくて海中でも動ける設計よ」
「すごい……。あ、奈菜、大気圏突入は揺れるから気を付けた方がいい」
「うん」
「あはは、大丈夫よ。そんなに揺れることもないわ」
「そうなのか?」
「ええ。ミルキィーフィールドを展開して摩擦や衝撃を緩和するからね」
「なるほど……。よく考えればオッパリオンの技術で大気圏が大変とかないもんな」
「まぁ重力に掴まるからあまり大きく動くとかはできないけどね。減速中だし」
「ミルキィーフィールド展開。突入姿勢で減速に入ります」
クァードは艦底部を地表に対して水平にし、重力圏に突入する。摩擦熱や振動はほとんどなく、艦表面が赤熱することもなかった。
中央モニターには地平線が見えてくるが、そこは赤褐色の砂漠だった。
「本当に砂漠なんだね」
「ああ。オッパリオンは地球に近かったけど、ラメルって星は火星に近い印象だな」
翔平がそんな感想を言っていると、地表がどんどん近づいてくる。
『ラメル管制よりクァードへ。一三番ハンガーを解放していますのでそこへ着陸してください。オッパリオンとの協定により補給、修理が行えますが、いかがしましょう?』
再度、通信士がアリメルを見る。
「気遣いにお礼を。補給は最小限の生鮮食品を受けたく思います。ですが機関を止めることはできないので、修理はこちらの整備班で行うと伝えてください」
「了解しました。クァードよりラメル管制。気遣いに感謝します。補給は最小限の生鮮食品をいただきたく思いますが修理はこちらで行います」
『ラメル管制了解しました』
「なんか、すごく友好的なんだね」
翔平は思ったことを口にした。
「ラメルとオッパリオンは古くから交流があってね。こうやって支援もしてもらえるってわけ」
フレイアはどこか得意げだ。
「中央交易港を確認しました。誘導に従い高度下げます。着陸用意に入ります」
「……この大きい艦が着陸できるっていうのもすごいな」
中央交易港が見えてくると、その周辺に広がる都市も見えて来た。色とりどりの建築物が密集して広がっている。
「すごーい! 都市が広がってる!」
「ラメルの中央都市ね。わたしは何度か来たことがあるよ。訓練の寄港だけどね。いいところよ、ちょっと騒がしいけど」
「こんな文明に触れられるなんて夢みたい!」
眼下の光景に奈菜はさらに興奮していた。
「艦長、ラメルより電文が入りました。これは……ラメルの長から直接のメッセージです」
「読んでください」
「ラメル長マシ=ユシより。貴艦に搭乗している要人を我が中央タワーに招待し、託したい話がある。都市に迎えを手配する故、ぜひ要人を通してもらいたい――とのことです」
「マシ長から直接? 要人というのは……」
アリメルは驚きつつも、翔平を見た。
「お、俺のことですか? でもなんで知ってるんだろう……」
「ラメルの長は予言者としても高名ですからね。クァードがここに来ることは予見していたのでしょう。それにZリーヌンスを搭載していることも」
「じゃあ艦長、長に会いに行くんですか?」
「そうですね。ショウヘイさんたちにはマシ長に会いに行ってもらうことになります」
「じゃあわたしが警護に就きます。あとはリアリィも」
「あなたたちがですか?」
突然の申出に、アリメルも少し思案した。
「ラメルには何度か来てるし、ケモミー星人たちの文化も知ってるし、わたしに任せて欲しいかなって」
「ケモミー星人?」
聞き慣れない単語に奈菜が聞き返す。
「長もそうだけど、この星で一番多い種族よ。見た目は小さいんだけど、親しみやすい連中よ」
「へぇ……楽しみ……!」
奈菜も行く気満々で話を進めている。
「わかりました。ショウヘイさんとナナさんの警護はフレイアとリアリィに任せましょう」
「やった! ありがとう艦長!」
「あとは博士も同行してもらいましょう。Zリーヌンスに関する話なら、直接博士も聞いてもらった方がいいでしょうから」
「そうね。さすが艦長」
「クァード、着陸します」
話が進む間にクァードは中央交易港に着陸するところだった。
クァードの底部からはランディングギアが展開し、着陸する。すると搭乗口へすぐに昇降機がやってくる。
「クァードの機関はそのままにしておいてください」
「了解しました」
「――それではショウヘイさん、マシ長に会って来てください。おそらくはZリーヌンスについてなにか話があるのだと思います」
「わ、わかりました」
「マシ長はオッパリオンとの付き合いも長く、とても友好的な人です。今の帝国の状況にも危機感を抱いている方なので、話は通じると思います」
「そうなんですね」
近い価値観ということを聞き、翔平の緊張が少し和らいだ。
「じゃあ行きましょうショウヘイ、ナナ」
「うん」
「じゃあ行ってきます、艦長」
「お気を付けて」
アリメルに一礼をし、翔平は先に出ていったフレイアと奈菜の後を追った。
次回、翔平達は惑星ラメルの長「マシ=ユシ」に会う為に、彼女のもとを目指す!!
マシ=ユシから語られる預言とは一体何なのか。
次回を待て!!
評価・レビュー・感想・ブクマ、色々お待ちしております。
更新は引き続きスケキヨ氏が頑張ってくれるので、オッパリオンどんどん進んでいく予定です。
どうぞよろしくお願い致します。




