旦那、俺はゲーセンのジャックポッドを当てるより、恋のジャックポッドを当てたいんだよ。
大体、旦那とペアで組まされると、
意外と俺が責めだとか言われるんだけど
そもそも俺たちはそういう関係じゃないよな旦那?
この前のコインゲームの時だって仕方ないじゃないか、
席が二人掛けの物が多いんだから!並びあってするのは、
必然だろ!
それに 「ポチ!長過ぎるだろ!」
お、おお!?悪い悪い六月、
俺としたことがついつい主役を、
差し置いて話し過ぎてしまったなぁ。
え?今回の話は俺が主役?
・・・マジ?
ΛΛΛΛΛΛΛΛΛΛΛΛΛΛΛΛΛΛΛΛΛΛΛΛΛΛΛΛ
俺の名前は坂下上
陸上部に所属していて、一応エースなんだぜ?
昔から走るのだけは速くて、小学生の頃なんかはモテモテだったなぁ・・・
中学に入り周りが、髪型だカラオケだなんだと色気づいていく中
それでも俺は、走ったよ。
俺は生まれつき赤っぽい髪でさ、
夕暮れ時なんかは、風で後ろに流れて靡く髪がライオンみたいで、
自分では気に入ってた。
それでも自分の中では、走りだけでやっていけるとは思ってなくて
高校に入ってからだったかな?
あー俺って、このままロクに女子ともイチャラブな青春を過ごさないまま
大人になっていくのかなー。なんてさ
そんな時に出逢ったのが、六月だった。
顔は自分でもそこそこイケてる方だという自負があったんだけど、
世の中には居るんだなぁ。こんなイケメンがと敗北を認めたもんだ。
だけど信じられるかい?
誰もが認めるルックスを持ちながらこいつ
すんげえ!残念な奴だったんだよ!
六月「ん、宜しく。坂下上?坂上下の方が字の並び良かったのに、
名字のせいで・・・なんて残念な。」
坂下「おいおい人無。初対面でそりゃないぜ!俺はこの名前気に入ってんだ。」
六月「何で?」
坂下「だって正月に引くおみくじとかもそうだろ。
人間、下ったら上るだけだ。」
六月「ふーん、そういうもんかね。
僕は行くとこまで下った人間は還ってこれないと思うけど」
これが初めて交わした言葉だった。
なんてひねくれてる野郎なんだって最初は思ったもんだ。
だけど、俺が今まで会ってきた奴の中で、
飛び切りに尖ってて変わってて最高に面白い奴だって感じちまったんだよ。
それから俺は変わった。
いや、元から変わってたのかな。
こいつの誰の目も気にしない自由な生き方に、
今までの自分を重ねちまってすっかり意気投合って訳だ。
陸上ばっかやってた頃は、何にも知らなったアニメの文化や、
放課後のゲームセンターでのコインゲーム。
全部六月の影響だったけど、
選手が走るトラックに侵入してきてセグウェイで横を滑走していくみたいな
そいつの世界は一瞬で、俺の中に広がった。
続く
六月「っておい!待てよ!坂下!
これじゃあ僕と坂下とのラブストーリーみたいになってるじゃないか!
僕は、お前と青春のトラックを二人三脚する気はないぜ?!」
坂下「俺じゃ不満かい旦那?」
六月「不満だわ!せめて性別変えてこいよ!
じ、次回坂下の恋!登り坂での出会い!」




