八月九日(前)「お菓子の家を作ろう」
夢。
これは別れの記憶、最後の記憶。
『ねえ、おとうさん、おかあさん、どこにいくの〜?』
“僕”はなぜか夜中に起きた。喉が渇いて部屋から出れば、だいすきな二人はそこにいた。
荷物をまとめて、玄関に立っていた。
どこかお出かけかな、と何も考えずに尋ねた。
『……っ、──!』
『あぁ……、ごめんね、起こしちゃったかな……』
二人は“僕”の顔を見て、震えていた。そしてすぐに駆け寄ってきて、“僕”の頭をいつものように撫でる。
くすぐったいけれど、それがとても気持ちよかった。
『──。聞いて、ほしいんだ』
おとうさんが“僕”の名前を呼んだ。
おかあさんと重ねるように“僕”を抱きしめて、震えた声で伝える。
『僕たちはちょっとだけ遠いところに、お仕事に行ってくる』
『遠い、ところぉ?』
『えぇ。……ほんとうに、ちょっとだけ、ね』
やっぱりいなくなってしまうんだ、と悲しくなって、“僕”は二人を抱きしめ返す。強さは足りないけれど、気持ちは本物だった。
『わたしも、ついていっちゃダメ?』
『うん、ダメなんだ。とても危険だから、──はここでお留守番していて』
『え……?わたしだけ、そんなの、やだよぉ……』
『……っ、あなた、やっぱり、』
『ううん、……ダメだよ』
“僕”は悲しかった。でもそれ以上に二人の方が悲しそうに見えた。
暗くて表情なんて見えないけど、わかる。
だっておとうさんは手が震えていたし、おかあさんは泣いていた。
『ねぇ。──。大好きなものは言えるかい?』
いつか何回も尋ねられた質問を、今回もされた。
『うんっ、まずは、お絵描きぃ……』
『……ぐす、そうね。好きだよね』
『あはは、僕たちの子供だよ、ほんと』
おとうさんは抱きしめるのをやめて、胸ポケットから銀色の筆を取り出した。
それはおとうさんがいつも持っている物。
『これをあげる。使い方は、もうわかるよね』
『えっ、いいのぉ?おとうさんの大切なものでしょ〜?』
『うん。でもそれよりもっと大切な人に、使ってほしいんだ』
『えぇ、──。その筆で、これからもお絵描きを続けなさい。何度も言ったわよね、絵を描くことは“世界をカタチで捉える”行為。あなたが好きな世界に、“意味”を込めて、描きなさい。一度だって同じ世界はないけれど、それでもその日々を確かめられるから、わたしたちも、これからそうし続けていくから」
押し付けるようにして、“僕”はそれをもらった。そう強く願うように言われてしまっては、断れなくて握りしめられて、忘れられなくて、銀の筆をポケットに大切にしまう。
『他に大好きなものは?』
『えっと、お菓子、かなぁ』
『それなら大丈夫だね。ほら、ここに、こんなにいっぱいある』
おとうさんは周りを指差した。暗い部屋。でも、この場所は甘さで包まれた駄菓子まみれのおばあちゃんのお家。たしかに、いっぱいある。
『あとね、お家がすき』
『……どっちもって言ってたわね』
『……うん。もうひとつの家には帰れないけど、この家が、ずっと君を守ってくれるから、大丈夫』
“僕”たちはここへ居候してきたから、三人でひとつの部屋を使うには、少し狭いとも思った。でも、その分、すごくあったかくて、大好きだった。
『お菓子と、家、ね。それなら、この絵を遺すわ』
おかあさんは大きなスーツケースを開いて、その数枚も重なっているキャンバスから一つ、取り出してみせた。
やっぱり暗くて、みえない。
でも、それはとても大事なものにみえたから、明日起きたらみてみようと思った。
『……わたし、この島もすきだよ』
『お友達がいるから?』
『うんっ、同い年の男の子と、女の子がふたりもいてね。みんなで遊ぶと、とーっても楽しいの』
『そうか。それは良かった。……きっと、──のことだから、ずっとずっと、仲良くいれるよ』
『そうだったらいいなぁ……!』
“僕”の宝物はこの島だ、って言えるぐらいに、この場所がすきだった。
越してきたのは一年前だけど、友だちと遊ぶのは毎日わくわくして、いろんな場所にいろんな思い出が詰まっているから。
『……船。もう、いかなきゃ』
おとうさんは腕の時計を気にして、“僕”に抱きつくおかあさんを離そうとする。
ふたりがどこかいってしまうのが怖くて、まだ話すことがあると、その去っていく服を、掴んだ、爪が割れるぐらいそのスカートを握りしめた。何か言わなきゃ行けないと思った。引き留めなきゃいけないと思った。
『まってっ!わたし、まだだいすきなのがあるの』
“僕”はなんと言うんだろう。かつて言ったはずのそれを覚えていなくても、その内容は、もう、わかっていた。
『──おとうさんとおかあさん!それが、わたしのだいすきな……』
言葉の途中で、それは遮られてしまった。
聞きたくないように、強く抱きしめられてしまった。
その内側は、今度はおかあさんじゃなくて、おとうさんが真っ先に駆け寄って、だきしめていた。
『……ッ、ぼくは、僕もッ、……っく、──!』
『あなた……っ』
おとうさんは何かを言おうとしていたけれど、言葉を噛み殺して、代わりに腕の力を強くして、名前を呼んだ。ふたりがつけた、『神様の贈り物』という由来が語源となったジャスミンの名前を。
『ねぇ。──。僕たちは、……捨てたわけじゃない』
抱きしめられながら聞いていたから、おとうさんのその顔はわからなかった。声だけがひどく揺れていた。
なにかを、選択を、後悔するように謝っていた。
『愛している、あぁ、愛してるんだ、君を』
『私も、愛してるよ。愛してる。忘れるわけないよ』
温かった。こんなに近づいていればそれもそうだった。
でも、“僕”はこの時、こんなにも想いを伝えられていたのに、寒かったんだ。よくないことが、これから起こるってそんな予感がしたから、ふたりの体温が冷たく感じてしまったんだ。
だから、聞いてしまった。
『どのくらい、いつまで、どこまで、わたしを、愛してくれる……?』
もういなくなってしまうから、聞きたかったんだ。
もうその先の言葉は伝えられることがないとわかるから、確証が欲しかったんだ。
おとうさんは、“僕”から離れて、そして“僕”の目を正面から見つめた。
頬に水滴が伝っていた。
それでも、ふっ、と笑って、最後に言った。
『──お菓子が、甘くなくなるまで。僕らは君を愛してる』
色褪せる。
夢が終わる。
記憶はここから潰えてしまう。
この最も凄惨な夜の出来事は、子どもの心には耐えられなくて、歪んだ言葉だけを記憶に焼き付けて、蓋をする。
僕は、意識だけの存在。
その覚めていく夢を、ただ、『哀しい』と思った。
◇
五時前。
僕はいつもの時間に目を覚ました。
なんの夢を見ていたっけ、もう何も覚えていない。
「……あれ、泣いてる……?」
でも、心がどこか悲しくて、頬から一筋の涙が伝っていた。
どうしてだろう、なんでだろう。
僕はこのやり切れなさに、昨日の『お菓子パーティ』の最後に起きた事件を重ねてしまった。
──ブルッ。
体だけを起こしたまま呆けていたら、突然寝床の横に置いたスマホが一回だけ震えた。
珍しい、メッセージの通知。
誰だろうと、手繰り寄せて確認する。
この島に来る前は両親ぐらいしか連絡相手がいなかったのに、それから、八人、円海さんも入れて九人も増えてしまった。
その送り主は、僕と極めて思考が似た──テイラーだった。
『エデンに来てほしい、話がしたい』。
その一言だけ。詳しい内容はわからない。
しかし、それでも、僕が完全に目を覚まして、走り出す理由には十分だった。
急いで着替えて、外に出た。円海さんはもう仕事に出ていて、風香は少し起きるのが遅いか、まだ縁側にはいなかった。
僕がいなくなれば心配するだろうな、とエデンに行くとだけ軽い書き置きを残して、逸る気持ちを隠せないまま、僕は走る。
◇
扉を開けた。
階段の上、いつもジンがマントを翻して立っているところに、君は待っていた。
「テイラー、おはよう」
「……おはよ、ライト……じゃなくて誠くん」
まだ晴れきってない空をどのくらい眺めていたのか、それに飽きるように僕に視線を移して階段を降りてくる。
少しばかりの光が照らして、明らかになった彼の顔はひどくやつれていて、まるで一睡もできていないようだった。服装も変わってなくて、団員を示すコンパスのヘアピンもつけたまま。対して僕は『ライト』を示す腕章は外している。
「……ねぇ、昨日は、どうだった?」
僕から切り出した。
メアリの何かが壊れてしまってから、ひとり駄菓子屋に残っていたのは彼だった。僕らはあの後、そのまま解散してしまったから心にモヤモヤを抱えたまま事情を何を知らない。
「……ボクは、何もできなかったよ」
「……っ」
あまりにも彼は苦しそうな顔をしていた。その言葉は、そっくり、そのままの意味。
「ボクはメアリちゃんの──茉里ちゃんの部屋に入れなかった。もしかしたら、鍵は空いていたのかもしれなかったけれど、ボクは、入れなかった。……『こないで』っていわれたから」
部屋に押しかけて、無理やりその顔を上げさせることは可能だ。
だがそれは最善の選択ではないし、むしろ、傷を深く抉って、絆という関係を戻せないところまで悪化させてしまうかもしれない。
僕は、テイラーの無力感が、痛いほどに伝わってくる。
「ねぇ、誠くんっ、ボクは……っ」
彼の両手が僕の方を掴む。弱々しい握り、震えている。メールで記された『話』。きっとこれから暴かれてしまう。ずっと抱えてきた悩みを伝えようとしている。こんなの、昨日想いを語った僕にしか話せない。
「ボクはっ、どうすればよかったのかなぁ……!『ここで待ってるよ』って、扉の前で言うこと以外に、なにか、できなかったのかなぁ……っ!」
彼は誓った。
“そのそばで支える”と。その言葉の限りは果たそうとした。でも、来ないで、と突き放されてしまったら、どこまでも彼女のことを考える彼は隣で抱きしめてあげることもできないんだ。
「……僕は、わからない」
殻に閉じこもってしまった友だち。
知らない所で心に深い傷を負った友だち。
そんな人にかけられる言葉なんて、僕は知らない。
知っていたら、僕はこの島に流れつかなかった。
むしろ、僕こそ、教えて欲しかった。
「──でも、茉里に、まだしてやれることはある」
それが何かは思いつかないけれど。
彼が助けたい茉里はまだ“生きて”いるのだから。
救ってやれる可能性は、絶対にあるんだ。
君は手遅れじゃないんだ。
「誠、くん……っ」
「だから、一緒に考えよう?ふたりだけじゃなくて、“僕ら”で」
彼の手を握った。俯きがちだったその瞳を前に向かせた。『僕が誰かを助けられる』なんて、身の程にあってない傲慢で烏滸がましい思考はもうないが、きっと、『あの人たちなら助けられる』と信じているから、僕はこの先も歩くことをやめない。
「──フッ、話は聞かせてもらったぞ」
よく通る凛とした声。聞き馴染みがありすぎるあの人の不敵な笑い。
僕とテイラーは、全く同じタイミングと速度でエデンの扉の方へ振り向いた。
そこには、いつものマント姿のシルエットと、そして意外にも、もう一人。
「話は聞かせてもらったよー!」
僕らの団長と同じことを言ったのは、行き先を伝えた同居人──風香だった。
「ふたりとも、いつから……!」
「そんなのどうだっていい。さぁ、考えるぞ。まだ茉里にしてやれること、あるんだろう?」
ふたりで階段を降りてその顔を見れば、いつも無茶苦茶な計画を立てる彼がニヤリと笑っているのがわかる。
本当に、彼は驚くぐらい話が早い。
呼ぶ手間が省けた、彼らと一緒ならなんだって救えるような気がした。
「うんっ、ボクは、茉里を助けてあげたい!ボクが、あの子に助けられたようにっ!」
「……ふっ、強くなったな、凪沙」
団長はいつもより随分と柔らかな表情で、彼を見つめて頭を撫でて、そしてその真の名を呼ぶ。その文脈にはきっと二人だけしかしらない絆が眠っている。
良い目をするようになったテイラー、僕はそれを見て、やはり団長の頼もしさを思い知った。
「……なぁ、その前に、俺は茉里の過去を知っている。貴様らはそれを知りたいか?」
はじめにジンは僕ら三人の顔をじっとみて、真剣な表情でそう尋ねた。幼馴染のジンは彼女がそうなってしまった理由が分かるのだ。
「んー、私は……、誠の判断に任せるよ」
真っ先に声を上げた少女は、自分の意見を言うでもなく、あるいはそれが自分の意見であるかのように、僕の方を向いて、ふっと優しく笑った。
「僕は、聞かなくてもいい。茉里が話したい時に、茉里の口から話してくれればいい。……でも、最終判断は、テイラーに任せる」
人の過去は、レインがそうしたように、誰かに告げられるのではなく自分の口から話したほうが絶対に良い。
しかし、それは僕のエゴでもあるから、何よりもその人に寄り添いたいと願う等身大の男の子の想いが全てに優先された。
全員の視線が彼に集まった。彼の答えは決まっていた。それはいつから、昨日から、いやきっと、ずっと前から誓っていた。
「ボクも聞かなくて良い。ただ、茉里ちゃんの『今』を『未来を』、希望を持って支えられたら、それでいい」
強い瞳。
僕は確信できる。茉里はこの先、孤独に生きることなんてあり得ない。だってこんなにも考えてくれる相棒が、未来永劫そばにいてくれるのだから。
「フッ、そうか。ならば俺からは言わん。……さぁ、茉里を引っ張り出す作戦を練るか」
提案を断られたと言うのにジンは心底嬉しそうな顔をしていて、次の話題へ移ってくれる。
茉里を立ち直らせるにはどうしたらいいか、結局、僕とテイラーじゃ、議論したとしてもそんなのはすぐに思い浮かばない。
だから、予想外の思考を持つ、彼女が必要だった。
「はーい!私っ!良い案あるよ!」
フウカは勢いよく手を上げて、そして、できるわけがない“夢”を、声を弾ませながら語る。
「──みんなでもう一回『お菓子の家』を創ろうよ!今度は、ちょっとやそっとじゃ壊れないぐらい、とーーっても大きくて、とびっっきり甘いお家を!」
あぁ、やっぱり君は僕なんかじゃ及ばない太陽。
苦しんでる人にどんな素晴らしい慰めの言葉をかけるかを選ぶんじゃなくて。
その苦しさを掻き消せるぐらい、幸せな『記憶』を授けられる人。
馬鹿げてるかもしれないけど、僕らはそれが彼女に贈る一番の愛だと思ったんだ。
「ふはっ、いいね。賛成。テイラーは?」
「……!うんっ、やってみよ!ボクらで創るんだ、茉里ちゃんがまた笑って帰ってくれる、大きな家をっ!」
それが実現可能かなんて今はどうでも良い。僕らの気持ちが一つになって、それをやりたいと心から願えればなんだってできるのだから。
「フハハッ!よくぞ言ったな!全員でやり遂げるぞ!」
「あっ、でも今からやるんじゃ、材料が……っ」
「案ずるなテイラー!貴様が知っている俺は、いつだって困難に立ち止まってきたか!?未来を見通せない男だったか!?」
彼は大胆不敵に宣言する。そんなことあり得るわけないけど、彼ならばあり得るかもしれないって、言葉一つで信じさせてくれる。
「材料は既に島外に取り寄せている!メアリのお婆様経由で、“実寸大の”ヘクセンハウスを作れるぐらいになッ!」
昨日、あのお菓子の家が完成して、彼が呟いていたこと。体積が数百倍にも及ぶ人が住めるほどのお菓子の家を作りたいという願望は、あれは冗談ではなくて心から思っていた。
そして、もうその時、彼は動き出していた。
「……!すごいよっジンくん!ありがとう!」
彼と共にいれば希望しか見えないと、その目が輝いたテイラーはジンの手を握ってぶんぶんと振り回した。優しく笑いながら、ジンはいつものように指揮を取る。
「おいおい、まだ礼を言うには早い。この計画を成功させてからだ。……俺はもうすぐ出る早朝の便に同乗してありったけのお菓子を運んでくる。その間、やるべきことがあるぞ」
彼は不在になる。等身大のお菓子の家を作るためには、しなければいけないことがまず最優先にあった。僕はそれをわかっていたから、彼が伝うよりも前に手を上げてその役割を担う。
「設計図を書くこと。……それ、僕がやるよ」
お菓子の材質の耐久度や、接着方法、そして肝心のどのくらいの素材が必要かを考えて、作業しやすいように順序を立てて図にする作業。
それを例えば物置小屋サイズ、二メートルの立方体と仮定しても、お菓子で作るにはかなり難しいだろう。
でも、僕がやるしかない。
「ふふっ、誠がやってくれるのー?」
「誠くんっ、そんなジンくんみたいなこと、できるの……?」
「うん。任せてよ。うまくはないかもしれないけど、昨日書き方はずっと見てたから。……それと、一番心配なデザインは、もう最高のモノがあるからね」
メアリの描いた、お菓子の家の作品。
駄菓子屋に今も放置されたそれがあれば、人の心を動かせるものが創れると思うんだ。
「フッ、決まりだな。制作途中で欲しい材料があったら連絡しろ。すぐ買ってきてやる」
「うん、ありがとう。……さぁ、風香はやって欲しいことがあるんだ。お願いして良い?」
「はーい!待ってました!何を手伝ったらいい!?」
「人手が欲しい。だから、自警団の皆を集めてきてくれないかな。仕事で忙しそうだったら、その仕事を助けて、早く作業に参加できるように」
「おっけー!私、がんばっちゃうよ!」
僕には僕にしかできない仕事を。
風香には風香にしかできない仕事を。
そして、彼には、彼にしかできない仕事を。
「ボクは………」
「うん、連れてきて欲しいんだ」
「あぁ、貴様にしかできない、だろう?」
僕とジンが言わなくても、その子はわかっていた。
強く頷いて、既に走り出す準備をしていた。
「──ボクは、茉里ちゃんを連れてくる」
お菓子の家なんて、というか全てのモノなんて、完成されたのだけみても、塞ぎ込んでいるのならなにも心に残らない。
一緒に完成させるから意味があるんだ。
巨大なお菓子の家は、自警団全員で作る。
その集合のための大役を二人に任せた。
「フッ、行ってこい。テイラー。……最後にヒントをやろう。ひとつ、茉里は大きな勘違いをしている。まずはそこを粉々にへし折ってこい」
「……え、う、うん!」
ジンは親友の背中を押して、小さく呟いた。
それを受け取った方は困惑していたけれど、それでも飲み込んで、ついに走り出した。
さぁ、これから僕らの八月九日が始まる。
夜中はあんなに雲が出ていたと言うのに。
今はすっかり快晴だ。
お話の中で生きているのは、誰かを助けたいと思うのは、主人公だけじゃない。
登場人物を絞った分、ちゃんと性格を描きたいですね。




