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竜使いのラーシャ  作者: 紅月
別れと失意と救済の女神
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乱入者

 リライが咄嗟に後ろに飛び退き、避けると自分がさっきまでいた場所には、いつの間にか男が立っていた。

 男がリライに向ける銃口からは、いまだに硝煙が立ち昇っている。

 リライは剣を構えながら、男を睨む。


「誰だお前…!」

「これは失礼しました。私の名前は、ルイス。リズベルト様の命によりクレアを迎えに来ました」


 ルイスはそう言ってリライに恭しく頭を下げると、今度はクレアの方を向く。


「無様ですね。自分から参戦したいと言っておいてこの有様ですか」

「…るさいっ!」


 全身血まみれになり、痛みに顔を歪めるクレアを冷ややかな目で見るとため息をつく。


「私がリズベルト様なら、見捨てているところですが…時間がありません。戻りましょう」

「おい!待て!お前らの目的はなんだ!?なんで関係のない人々を巻き込む!?」


 このまま彼らを逃がしてはならない。


 リライは問い掛けるのと同時に、周囲に散らばるギロチン刃のカケラに能力を使い魔力を送る。

 ルイスもそれに気づいたのか、チラッと近くの刃を見てからリライを真っ直ぐ射抜く。


「救済です」


 その言葉にリライは怪訝な顔をする。


「救済…だと?これがか!?よく周りを見てみろ!!」


 そう言ってリライは両手を広げ、周囲を見るように促す。

 家々が壊れ、辺りは炎に包まれ、瓦礫が散乱し、至る所に人と竜の死骸がある。


「これのどこが救済なんだ!?これは地獄だ!救済なんかじゃない!!」

「貴方にはそうかもしれません。ですが、これは救済です。…死によるあらゆるしがらみから解放される救済」


 ルイスは顔色一つ変えることなく、そう告げるとしゃがみ込み、クレアに触れた。


 ──まずい!


 本能的に察したリライが、すぐにギロチン刃のカケラをルイスたちに向けて放つ。

 だが、刃が降り注ぐ寸前にルイスはクレアを連れて一瞬でその場から消えた。


「…優の国の人間か…」


 忌々しそうにリライが呟くと同時に背後から、甲高い子供達の悲鳴が上がる。

 それを聞いて、慌てて振り返るとレイヴの障壁の中で子供たちが何かを囲んで叫んでいた。

 すぐに何が起こったのか、察したリライは走り出した。


「デイル!!!」


 レイヴに障壁を消してもらい駆けつけると、そこには顔を真っ青にさせたデイルが横たわっていた。

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