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少年漫画ヲタは異世界がわからない。  作者: 志麻大紅
第2章 少年漫画ヲタは異世界の歩き方がわからない。
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少年漫画ヲタは異世界の歩き方がわからない。

俺たちは女神様たちからの説明が終わり今日も異世界に来た。


「おはよう!」

「おはようございます。暗城様、サインください。」

「おはよう!アンタ達、今日も早いね!」

「おう、お二人さん。今日も一緒とはお熱いね~。」

「お嬢ちゃん、フルーツはいるかい?安くするよ。」

ネクストの住人達が話しかけてくる。俺たちが村を救ったこともあり村の住人達とは仲良くなった。暗城さんにはサインを求めるファンができるほどだ。復興も進んでいるみたいでよかった。


「おはようございます、皆さん。」

笑顔で答える暗城さんかわいい。そういえば学校でこんな風に挨拶してる暗城さん見たことないな…。





「お~い兄ちゃん!今日もマンガ?について教えてくれよ。」

3人の子供たちが俺に話しかけてきた。金曜日にこの子たちに漫画について話したらどうやら興味を持ったらしく昨日も漫画について語り今日もせがんできた。


「ごめんな、もう俺たち行かなきゃいけないんだ。」

本当に申し訳ないけどもう行かなくてはいけない。


「そうなのかい。」

この村の村長が近寄ってきた。

「村長のばあちゃん、ああそうだもう村を出なくちゃいけない。」


周りの住人達も驚いている。

「私たちに止める権利はありません。ですがせめてこれ持って行ってください。」

村長が俺に草を渡してきた。何これ救った村の人から草もらうって何かの呪い?


「何この草、村長のばあちゃん。」

正直心の中でいらないと思ってしまった。


「輝崎さん、多分それ薬草です。」

さすが暗城さんだ。俺にはただの草にしか見えない。いらないとか思ってごめんなさい。





「じゃあ俺たち行くよ、ありがとな、村のみんな!」

俺はまさか異世界でこんな感じで人と仲良くなるなんて想像してなかった。魔王軍とかモンスターと戦って過ごすだけだと思っていた。やっぱり俺はまだ異世界をよく知らないみたいだ。


「何言ってんだ兄ちゃん!お礼言いてぇのはこっちだ!ありがとよ!」

「達者でな!」

「暗城様!ご武運を!」

俺たちは村の人たちと別れを済ませネクストを去った。




俺たちは村を出て5分程歩いた。

「村長さんたちからの情報だと近くには町があるみたいですね。まあ近くと言っても3時間くらい歩くみたいですけど。」

と暗城が説明してくれた。


なるほど3時間歩くのか……。きつい気がする。百歩譲って3時間歩くことはいい、けど3時間暗城さんと二人きりということだ。緊張して何を話していいかわからないだけじゃなく3時間という長時間。二人きりでそんな長い時間いることになるのは初めてだ。ネクストに向かうときは同じくらい長かったけどホースパイダーに乗って超高速だったしネクストに魔王軍が表れたという情報があって急いでいたから話している暇なんてほとんどなかった。ホースパイダーはミノタウロスのモウと対峙したときに逃げて行ってしまったみたいなので今はいない。そんなことを考えながら何もない草原を歩いていた。





「輝崎さん、止まってください。」

いきなり俺を止めた暗城さん。何かあったのだろうか。


「何か近づいてきている気がします。」

そう言って暗城さんは耳を澄ましている。


俺も気になったので周りを見渡すと

足元にボーリングのボールくらいの大きさの白い物体がある。いやよく見ると兎だ。兎に警戒していた暗城さんかわいい。

「暗城さんもしかしてコイツじゃない?」

そう言って俺は足元の兎を指さす。そして俺は暗城さんにただの兎だと証明するためにしゃがんでから兎を触ろうとした。


「あ、輝崎さん多分ダ…」

「安心して、ただのうさ」

ガブッ!

兎は俺の指を噛んだ。まあ痛くはなかったけど。しかし何だろう兎が噛んだところから煙が出てる。





「あっつ!!!」

嚙まれて少し経つと俺の指は焼けるように痛くなってきた。

ボウッ!

どうやら焼けるようにではなくマジで焼けてるみたいだ炎が出てきた。


「ダメですよ輝崎さん、元の世界では安全という認識の動物でも異世界では凶暴ってこともあるのです。」

可愛く説教してくる暗城さん。俺は飲む用だった水を指にかけなんとか消火できた。


「どうやらこの可愛い兎さんはファイアラビットというらしいです。彼らにとって噛むのは挨拶みたいなものらしいです。しかし発火能力があり噛んだところを燃やすみたいですね。」

暗城さんがモンスター辞典で調べてくれたみたいだ。でもそのくらいの情報なら俺が身を持って体験しちゃいましたので知ってます。暗城さんは可愛いと言うが俺はもうこの兎を可愛いと思えない。兎の方を向くとなぜか怯えたような表情をしている。なんでお前が怯えてるんだよ。




「え!た、大変です。ファイアラビットさんは自分が出した炎に怯えて……仲間を呼ぶ……。」


「は!?」

俺はアホみたいな兎の特性を聞いて驚き暗城さんの方を振り向いた。なんなのこのアホ兎、挨拶代わりに噛んで炎出して自分が出した炎にビビッて仲間を呼ぶって……。

改めて兎の方を見ると後ろの方に白い大群が見える。どうやらその仲間が来たらしい。

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