星空
「まあ、よかったじゃないですか?」
と、侍女が言うので、またミンはいらっとする。
「何を言ってるの? 女にキスされたり胸を触られたり気持ち悪い」
「女性に興味あるということは少なくてもあの導師とは恋仲ではないということなのではないですか?」
侍女は、ミンがクスナに好意を抱いていることには気づいていた。
侍女自身は反対したい気持ちが強かったが。
「あ……」
ミンはそのことをすっかり失念していた。
シームァとクスナが深い関係なんじゃなないかと気になっていたのだ。
「じゃあ、導師様が写真を持っていたり、二人で手を繋いでいたのは……?」
「まあ、そこはわかりませんが……」
実のところ、クスナが持っている写真の人物はシームァの従姉妹に当たる。
小さなサイズの写真だから同一人物だと誤解しているのだが、ミンがその誤解に気づく日は来るのだろうか――。
* * *
窓から星空が見える。
シームァはあのまま寝てしまったようだ。
ベッドで横になった状態で、星を見ていた。
故郷と同じ星ではあるけれど、見え方が違う。なんだか新鮮な発見をしたみたい。
ケイはすっかり疲れてしまったようで、今日はそのまま同じベッドで寝ていた。
今までは、どんなに疲れても隣のベッドに移動してたのに、余裕がなかったのだろう。
ケイがかなりの魔力を駆使していたのがわかる。
黒くてどこまでも続いて行きそうな透明感がある光。
シームァが麻酔で眠る時、真っ暗な暗闇に飲み込まれる夢をよく見る。
その闇とは違い、どこか暖かさがある。
ケイが強い魔力を発した時、虹のように見えた。
その光に包まれて眠れたのはラッキーかも。
左肩が疼く。
シームァのそこに巣くうモノ――。
何か訴えていた。
シームァは左腕で、ケイに腕枕をする。
「この人に会えて、あなたも嬉しいんだ」
シームァはケイの頭をなでた。




