表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
月色の砂漠~コーヒー売りはチート嬢~  作者: チク


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

49/60

現象


     * * *


「たまにこんな現象が起きるの」

 と、ミン・ラテーシアは説明する。

「この地では雨が珍しくてね、大雨の後、こんな風な花畑みたいになるの」



 ラテーシア家の庭の一部にほんの小さな花畑があった。

 大きさは円周50cmくらいだろうか。

 赤い派手な花だと、クラルは思った。


 シームァはすごく感心しているようだ。

 花をじっくり見たあと、下の葉や茎を見て何か納得してるようだ。

 屈んで、地面をじっと見たシームァ。

 そこが水たまりになっていて、「マングローブみたい」とつぶやくシームァだった。



 そんなシームァを、クラルは不思議に思いつつ見ていた。

 同じようにミンもシームァを見ている。なんだか怒ってるように感じるのは気のせいだろうか。



 しばらくして、シームァはクラルにこんなことを聞いた。

「ひょっとして、これが魔脈なの?」



「ん?」「え?」

 ミンもクラルも、この質問には意表を突かれた。


「お花の下から噴き出すような………? あれ?」

 シームァは、片方の目を手で覆い、そして反対の目も手で覆って見た。



「ほら、ここに……あれ? 気のせいだったみたい」

 シームァは苦笑いをした。


 ミンにはよく意味がわからなかった。


 お面の下で、クラルは破顔していた。

 クラルは、かすかだが魔脈を感じていたのだ。

 もしかしたら、シームァの本来の目は魔脈や人の魔力が見える目なのかもしれない。

 もう少しで奪われた視力を取り戻せるかもしれない。



「このお花の名前は?」

 シームァが尋ねると、ミンは言葉に詰まった。


 その理由はクラルにも分かった。

 基本的に、ルウ族は花にさほど関心がない。

 花の名前なんて発想自体がないかもしれない。


「えーと、知らないわ」

 困ったミンはなんとなく質問し返す。

「花に詳しいの?」



「そういうわけじゃないけど、花は好き」

 そんなシームァを見ながら、クラルは花の栽培に力を入れてもいいかもしれない、なんて思っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ