第五章 2
移動する新幹線の中、考えた
もし、目覚めた時、ちぃの人格が「自我」であったら・・・
本体の人格が完全に消え去っていたら・・・
俺は、ちぃが甦るのならばそれでいい・・
だが、ちぃの家族たちにはどう説明する・・・
それも自分に残された、やらなければならない事・・・
そう心で捉えた。
ここ数日間の間の変化に精神も体も疲れきっていたせいか、いつの間にか寝てしまった。
「京ちゃん・・京ちゃん」
「ちぃ・・ ちひろちゃんか?」
「ちぃだよぉ!ちひろに会ったんだね」
「あぁ・・偶然だがな、お前が導いてくれんたんか?」
「似てたでしょう?(笑)」
「姉妹がいたなんて知らなかった」
「何も伝えれないままだったもんね・・・」
「ちぃ、今東京へ向かっている」
「うん、知ってる」
「待っててくれ」
「ねぇ、覚えていて欲しい事があるの」
「なんや?」
「私が私である為に・・私は頑張るから」
「どう言う意味だ?」
「希望を捨てないで・・・どんな事があろうとも・・・」
「希望な・・・分かった約束する・・」
『お客様!お客様!』
新幹線は東京に着いていた。
『あぁ、ありがとう。長い事、寝てしまったようやな・・・』
ホームを出て人込みに紛れこんだ
「ピッピッピ・・」
「プルルル・・・」
『・・・ワシや・・・ジャニス』
『お着きになりましたか』
『病院に向かう前に話を聞きたい、そっちへいったん向かう』
『分かりました、お待ちしております』
HEAVENS CAFEへ向かった。
数分後、京介はVIPルームでジャニスと話をしていた。
『つまり・・ちぃさんは一時的なショック死のような状態であったのではないかと・・』
『そんな事がありえるのか・・』
『人間の体はいまだ医学や科学で解明さてれいない事が沢山あります。ただ、一時的とは言え血流が止まるという事はなんらかしかの障害は待逃れれない・・そう考えます。身体的なものか精神的なものかは分かりませんが・・これからが勝負です』
『そうだな・・でも、ちぃが生きていてくれさえすればそれでいいんだ』
『これは、あくまでも私の予測に過ぎませんが・・・ちぃさんの中に植え付けた人格達のせめぎ合いが今も尚、続いている可能性がある』
『現在も尚・・・』
『ええ、そこで打ち勝ったものの人格が残る・・・もしくは』
『なんだ?』
『白です』
『白・・・植物人間か・・・』
『分かりません。今までの白の前例では植物人間はありません・・・』
『長くはもたない可能性があると言う事か?』
『ええ、白の場合はです。ですが・・例の女子医大で最善の治療を施しています。私が投薬したデーターも渡してあります』
『ジャニス・・・そんな事をしたらお前まで・・・』
『私の事は気にしないでください、だてにこの世界で長年生きていた訳ではありません。大丈夫です。』
『・・・そうか・・感謝する・・・ジャニス』
『・・・とても良い女の子でしたので・・・きっと白は避けれます・・ですが人格の問題が・・』
『向き合うよ・・逃げずにな・・約束したんやちぃとな・・』
『そうですか・・・きっと良い結果が訪れますよ』
『そうだな・・病院の方に向かう』
『はい』
ジャニスは京介に千佳の入院している部屋のメモを渡した。
病室の部屋番号は 「807」とあった
『807か・・・因果なものだな・・・』
病院に向かう前に千佳の住んでいた部屋に立ち寄った
着替えや必要なものを持っていこうと準備していた
ひとつ、ひとつ、千佳の物を手に取る度沢山の事が思い出された
子供みたいな 千佳
大人びた 千佳
一生懸命だった 千佳
必死だった 千佳
生きたかった 千佳
どれもこれもが愛しく切なく
その場を暫く動く事が出来なかった・・・
『希望・・・大事・・・だな・・・』
病院へ向かった
病院に着くと「807号室」は特別病室だった
「ジャニス・・・おおきに・・・」
「カチャ・・」
病室の扉を開けた・・・
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