第二章 12
いつの間にか寝てしまった京介・・・
懐かしい香の中、目を覚ました。
ひとみは京介の頭を自分の胸に抱えるように抱いて寝ていた
一瞬、自分がどこにいるのか分からなかった。
「ちぃ・・?・・いや 違う・・」
手をそっとよけた。
京介は起き上がり、窓を開けてタバコを吸った・・
「そうや・・病院を抜け出して、ひとみとおうたんや・・」
振り返るとテーブルには写真が一枚づつ並べてあった
「・・・」
ひとみは、窓の外の空気を感じ目を覚ました
『京介ちゃん・・起きたの・・』
『あぁ・・』
『今、コーヒー入れるわ』
『あぁ・・』
『ブラックでしょう(笑)?』
京介は少し微笑み写真を眺めた
ひとみはブラックコーヒーを二つ持ってきた
『京介ちゃん・・何か訳ありそうね・・・』
『・・・罪滅ぼし・・・いや・・・戒め・・・いや・・誤魔化したいのかもしれん・・』
『・・・そう・・・』
『なぁ、ひとみ・・・』
『何?』
『この子の名前は、千佳って言うんや・・関東で、この子の人生をめちゃくちゃにしてしまったんや・・』
『・・・』
『でもな・・気づいてしまったんや・・・』
『本当の気持ち?』
『・・・そうかも知れん・・ちぃのささやかな願いを最後に叶えた・・・でも 同時に失った・・・しかも・・自分の手でちぃの首を・・・絞めたんや・・・』
『京介ちゃん・・・』
『それから、現実を受け止めれなくて・・・ちぃの幻覚を見るようになり・・』
『・・・ちぃちゃんの遺体は?』
『そのままの姿で冷凍保存してある・・・』
『早く・・・帰ってあげないと可愛そうね・・』
『ちぃは俺を恨んでいる・・死ねばいい・・そう思ってるはずや・・』
『何でそう思うの?』
『俺は・・普通の生活をしてた彼女をマインドコントロール化し、薬を投与した・・俺と出会わなければ・・死ぬこともなかったんだ・・』
『・・・勝手な言い分ね・・』
『事実・・そうだろう・・』
『でも、彼女は貴方と出会えた事に感謝してたかもよ・・・どんな人生であれ、それも運命・・なのかもしれない・・』
『慰めはよしてくれ・・』
『そうかもね・・・』
二人は無言になった・・・
ひとみは夕陽の写真を手に取った
『ここに行きたいの・・?』
『あぁ・・ちぃの写真と一緒にあったんだ・・・裏には薄ら何かが書いてある・・・きっとそこに行けば何か・・・』
『そう・・・ねぇ、この夕陽なんて呼ぶか知ってる?』
『夕陽は夕陽じゃないのか?』
『ううん・・違うの・・これは方言で・・「アコウクロウ」 って言うのよ』
『アコウ・・クロ・・』
『そう・・夕陽が沈む時の光と、夜の暗さと混ざる時間・・・赤と黒・・そう言う意味らしいわ・・』
『アコウクロ・・ウ・・』
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