マティブ視点②
なかなか更新出来ていなくてごめんなさい。忙しくって…今回は少し長いです。
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家についたときに僕達が話していたのは、新しく産まれた弟の適正についてだった。まぁ簡単に言えば、剣が得意か魔法が得意かという話だ。
最初は普通に話していたのだが、侍女に部屋に案内されているときにはもう、白熱した論争になっていた。
「だーかーら、男らしくと言ったら剣だろ!?だから剣の方が良いんだよ!!」
「何を言っているんですか!?我が家は代々魔法士の血筋。魔法を教えるべきです!!」
お互いを睨みつつ歩いていると、いつの間にか部屋の前に着いていた。
「「こうなったら…」」
〈バンッ〉
「「母さん聞いてくれよ!!」下さい!!」
「うるさいっ!!フィルがびっくりするでしょ!?」
二人で勢い良く扉を開け母さん言うと、自分達よりも大きい声で叱られた。
「「…いや、母さんの方がでかいけど」大きいです」
「ダァ~」
奥からした赤ん坊の声も同意するかの様だった。
「いっいいのよそんなことは!そんなことよりもお帰りなさい」
明らかに誤魔化している様子に僕達は苦笑する。
「「ただいま母さん」」
「ほら、そんなところに立ってないでフィルと挨拶して頂戴」
フィル?…それが弟の名前かな?
母さんが言った名前が気になった時、「ダダ~」っと声がした。その直後にまるで早くとでも言うように、囲いをバシバシ叩く音がした。
「あぁはいはい、フィルは本当に元気ねぇ。… どっこいしょ」
そう言いながら母さんはベビーベットへと近づいていった。
どうやら僕達に弟の顔を見せてくれるらしく、母さんは赤ん坊を抱えて戻ってきた。
でもまだ背の小さい僕には赤ん坊が見えず、勢いをつけてつま先立ちをした。
だけど弟は僕の顔を見た瞬間、 驚いたのか泣き出してしまった。
「うっうぁぁぁぁぁ」
僕はどうしたら良いのかわからず、 母さんを見ると、母さんは少し呆れた顔をしていた。
「あらあら…驚いたのねぇ。ほら、 マティブ」
いきなりそんなこと言われても…
そう思ったものの何もしないわけにもいかず、おそるおそる泣いている弟に声をかけた。
「えっと…フィル、驚かせてすみません。えっとお兄ちゃんですよ?」
兄だと伝えたのが良かったのか泣き声が段々収まっていった。
「えっぐ。うぅ?」
どうやら泣き止んでくれた様でホッとする。
もう一度弟をよく見ると髪と瞳は赤紫色をしていて、母さん似の僕とは違って父さんに似ていた。
でもその顔はまるで天使の様に可愛らしく、僕は弟の虜になった。
僕が守ってあげなきゃ
あれだけ実感がわかずモヤモヤしていた気持ちが晴れて、僕はこの新しく産まれた弟を受け入れていた。
「あの母さん。この子の名前は?」
「あぁごめんなさい。この子の名前はフィラデルよ」
「フィラデル…良い名前ですね」
ふと髪が軽く突っ張ったような気がしてフィルを見ると、僕の髪をそのリフ(※)の様な手で引っ張っていた。
フィルは目が合うとフニャッと笑い、僕達はお互いを見つめ笑い合った。
でもそんな僕とフィルの幸せな二人だけの世界はすぐにドイン兄さんに邪魔された。
※リフ
紅葉のような葉っぱ。




