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爺さん技術者、異世界で二度目の人生  作者: りょお@夜の全裸中年男性


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第022話 考えるのは楽しいな

 ビフォーアフター始まる!かと思いきや、いきなり脱線してしまったエド。

 でも、好き勝手にあれこれやっても収拾が付かなくなるので、図面でも書くか。

 と言う事で楽しい「お絵描き」?の時間になりました。

 ひとまず親父殿の務める騎士団で、ルドルフというモノづくりの共犯者?協力者?を確保した、エド。

 新居内覧からの騎士団への移動で、ビフォーアフターは出鼻をくじかれてしまった。だが、間取りが分かったので、ちゃんと図面でも引いてみるか?とエドは一旦、家に帰ることにする。


「今、帰ったぞ」

「ただいま、帰りました」

 家に帰ると、かーちゃんとクロエが出迎えてくれる。

「で、どうでした?」

 あ、かーちゃん。話をぼやかしてきた。まあ、新居に引っ越しが出来るのが確定するまでは、こんな感じか。でも目はランランとしとる。

「ああ、まあまあなモノだったよ」

 親父殿もかーちゃんに合わせておる。まあ、まだ、井戸しか触っとらんで、どうにもこうにも言えるもんじゃないがの。


 今晩はそそくさと夕食を終えると、自分の部屋へと戻る。親父殿とかーちゃんはまた話し込むようだ。まーた飲み過ぎる事は・・・なかろう。今日はワシが居らんからな。


 さてさて、部屋に戻ったワシ。早速、新居のビフォーアフターの図面を書かねば。

 と考えたが、そーいやぁ何もないな。しゃーない、まずはこの部屋をビフォーアフターするかの。


 早速、「クリエイト」でポンポン作る作る。ドラフター付きの製図机に、製図用のペン各種。それから大事な「紙」羊皮紙なんてモンじゃとてもじゃないが、図面なんぞ引けんし、大きさが小さすぎる。

「さてと、今日はちょっと徹夜になるかの?」

『多少の無茶は出来ますけど、一応、1歳児であることをお忘れなく』

 ったく、いちいち突っ込まんと気が済まんのか?


 早速、紙の上にドラフターを滑らせ、サクサクと三面図を書き始める。おお、ただ見ていただけなのに、新居の図面が描かれる。これなら時間短縮で徹夜せんでもええかも?

 今現在の図面を小1時間で仕上げると、次はどうやってビフォーアフターするかの検討だ。黒ペンを赤ペンに持ち替え、図面の上にさらに書き足す。水道システムを導入したいが、前世の様な高圧給水が出来る環境ではない。となると屋上、またはそれに準ずる所にタンクを置いて、そこからの重力給水しか手はないな。だとすると申し訳ないが、屋根裏の使用人部屋の一角に水タンクを置かせてもらうか。ああ、ついでに屋根裏部屋への給水用に小さなポンプを置かないとな。

 図面に水タンクなどを書き足していくと、緑色で矢印が出てくる。なんじゃこりゃ?

『ああ、貴方の設計変更に脳内CADは反応して力学計算をしたようですね。安全な設計でなければ緑色の、無理な設計であれば赤色の矢印で、注意点を示してくれます』

『ああ、今更出来上がった家に補強工事なんて、そんな手戻り工事するくらいなら、一から作った方が早いでな』

 どうやら水タンクは置ける。なら後は水回りの設計じゃな。基本的に家族と客人には大きな「お手洗い」にして、使用人部屋は、コンパクトにして各部屋にトイレは置いておこう。ああ、前世のワンルームマンションみたいに完結させた方が、それぞれの生活スタイルの邪魔にはならんだろう。


 後は風呂か。家族兼客人には「チートな」前世風の奴をこさえることにするか。どうせならサウナも欲しいな。うひひひ、早く作りたい!

 その後、台所や洗濯室の配水を考える。この辺は実際に使うかーちゃんやメイドの意見も必要じゃし、仮の設計にしておこう。あとは・・・。ああ、忘れるトコだった。

 下水!これの設計だが、トイレ系統とその他に分けて設計した。トイレ系統はモノが詰まりやすい事も考慮する。その他は台所が脂っ気が多くなるだろうで、そこにはグリーストラップを仕込むか。その後に浄化槽を置く。グリーストラップと浄化槽は、裏庭に作るとして、どれくらいの容量が必要じゃろうな? 

 前世なら、畳4枚分くらいのモンを家に付けてたから、それくらいでいいじゃろ。裏庭はまあまあ広かったし、それ位のスペースは取れるな。


 家の三面図の赤入れを終えたら、今度は新居の敷地全体の平面図を書く。表門から玄関までは馬車で入り込んでも大丈夫なように、ループを描いた石畳の道。その真ん中は花壇だったな。まあ、この辺はワシのスキル云々でどうこうするモンではないな。今の技術で何とかしておこう。

 裏庭にはさっき考えた、グリーストラップと浄化槽の位置を書き込んで、と。あ、そうじゃ厩と作業場も置かねばいかん。忘れるトコじゃった。

 とまあ、図面に向かっておると、いつの間にやら時間は蕩けていき、気が付けば、


「こけこっこー!」

 ものの見事な「完徹」を成し遂げたエド、テンションの糸が切れたのか、ふらふらとベッドまで歩いていって、身体を投げ出す。


『ああ、久しぶりによう図面を引いたわい・・・・。楽しかったぁ・・・・』

『ったく、無茶しやがって』


 と言う事で、クロエが揺すろうが喚こうが起きないエド。この日は「休息日」と相成った。


 1歳児が完徹するほど、図面書きって楽しかったかしらん?


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