表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
18/100

モブだって感情があるんだよ!

AIに主人公とヒロインを喋らせずに物語を進められるか質問したらこんなやり方がありますと言われて出来た話です。


並行世界の話。



 放課後の教室。


「……なあ、またやってるぞ」


 窓際の席から佐波峻と皆川真を見ていた男子が、半ばうんざりした声を出す。


「はぁ……元気だよねぇ、あの二人」


 隣の女子がノートを閉じ、机に突っ伏した。


 二人は何かを話しているようだったが、声は聞こえない。だが、見ているクラス全員の表情は同じ。


「またか」


「懲りないな」


「うわ、目を合わせた」


 そんな小さなざわめきが広がっていく。


「あれを正面から見続けられる人間、クラスにいる?」


「いや、無理。数秒で胃もたれする」


「ていうかさ、本人たち、たぶん自覚ゼロだよね」


 言葉は辛辣だが、そこに軽い笑いが混じっている。

 二人を中心に小さな騒ぎが起きるのは、もう日常だった。


 やがてチャイムが鳴る。

 峻と真は、まるで自然な流れで同じタイミングで立ち上がり、同じ方向へ歩き出す。

 それを見ていた生徒の一人がため息をついた。


「――はい、解散。今日も平常運転」


 残されたクラスメイトたちだけが、置いていかれたように疲れた顔をしていた。



---


 休み時間。


「おい、そっち見んな、見たら最後だぞ」


窓際の男子が真剣な顔で友人を止めた。


「え、なんで?」


「ほら……今、向かい合ってるだろ」


 友人はチラッとだけ視線を動かし、すぐに本を盾にした。


「うわ、ダメだ。見ただけで鳥肌きた」


「だから言ったのに」


 教室の後方では別の女子が小声で囁く。


「ねぇ、またノートにハート描いてない?」


「やめろって、想像しただけで寒気する」


 数秒後、誰かが頭を抱えて机に突っ伏した。


「だぁーっ! 昼休みなのに食欲がなくなった!」


「おまえ弱すぎだろ」


「いや、だって毎日なんだぞ!? 慣れろって方が無理!」


 そんな大げさな悲鳴も、教室では聞き慣れたBGMのように流れていく。


 放課後になればまた同じ。

 二人が連れ立って廊下に出ていけば、すれ違う生徒たちの反応はだいたい決まっている。


「はいはい、お幸せに」


「うわ、今日も視界が汚染された」 


「カップル税とか導入されねえかな……」


 それでも誰一人として本気で怒る者はいない。

 文句を言いつつ、半分あきらめ、半分面白がっているのだ。


 翌日もまた同じ光景が繰り返される。


「……ああ、今日も平常運転だな」


 その一言で、峻と真の存在は十分に説明がついてしまうのだった。



---


 教室にて


 授業中。


「……おい佐波、皆川、そこ、こそこそ話すな」


 教師が黒板越しに注意する。

 しかし数分も経たないうちに、ふたりはまた同じ調子。


「ったく……毎年一組にはいるんだよな、こういう連中」


 教師はチョークを置いてため息をついた。


「はい、クラスのみんな、諦めろ。これが日常だからな」


 生徒たちは一斉にうなずいた。


「ですよねー」



---


 コンビニにて

 

 夜。峻と真が並んで買い物をしている。

 店員はレジを打ちながら視線を逸らす。


「……袋は別々にしますか?」 


「いえ、一緒で」


 返事が揃った瞬間、背後の客が小声で呟いた。


「はいはい、またか」



---


 皆川家にて


 リビングで二人が宿題を広げている。


 母親が通りすがりにチラッと見ただけで、すぐに目をそらした。


「……もう、何も言わない」


 その一言で済ませてキッチンへ。


 父親は新聞を広げながらひと言。


「テレビの音が甘ったるく聞こえるのは気のせいかな」



---



 学校でも、街でも、家でも。

 峻と真がいるところでは、必ずといっていいほど誰かが「またか……」と肩を落とす。


 それが当たり前の日常であり、誰もが慣れきってしまっていた。

 二人のやり取りそのものは描かれない。

 けれど、周囲の溜息と呆れ声だけで――「この二人は筋金入りのバカップルだ」と理解できてしまうのだった。



---


 文化祭準備


 教室の隅、皆がせっせと装飾や道具を作っている。

 ふと、峻と真のほうから笑い声が聞こえた。


「おいおい、あの二人……紙テープ持たせたら最強だな」


「なんで?」


「気づいたら、絶対同じ色を選んでんだよ」


「……ほんとだ、見ろよ。二人して赤のテープ巻いてやがる」


 数人の生徒が一斉に頭を抱えた。


「文化祭の思い出=あの二人のせいで色が偏った、になりそうで怖い」



---


 文化祭当日


 クラスの模擬店は盛況。

 峻と真は接客係に立っていた。


 客として来ていた他クラスの生徒が小声で言った。


「……あの二人のレジ、避けよっか」


「うん。商品より甘さで胸やけしそう」


 後ろで控えていたクラスメイトもため息。


「一応、売上は上がってんだよなぁ。だから文句言えないのが腹立つ」



---


 修学旅行・バスの中


 ガイドが説明を始めるが、峻と真が隣同士に座っているだけでざわめきが広がる。


「なあ、誰が二人を隣に座らせたんだ」


「くじ引きだよ。神様の采配だろ」


「神様、悪戯好きすぎる……」


 数時間後、休憩のサービスエリア。

 他の班は土産物を見て回っているのに、ふたりは別行動。

 見つけた友人がぼやいた。


「……やっぱりペア行動か。班長、もう放置でいいよね?」


「いい。あれは班活動の概念から外れてる」



---


 修学旅行・旅館の夜


 部屋で盛り上がる男子たち。


「なあ、今女子の部屋、静かすぎね?」


「……あ、そっか。あの二人、同じ部屋じゃん」


「……はい解散! 覗く勇気ある奴いないだろ!」


 全員が布団に突っ伏し、同時にため息をついた。



---


 エピローグ


 クラス行事のたびに繰り返される「またかよ」の声。

 それでも誰も本気で止めようとはしない。

 それはもう行事の一部、予定調和として受け入れられていた。


「峻と真がセットでいる」


 それが、文化祭にも、修学旅行にも、必ずついて回る光景だった。




これは面白い、いつもバカップルな主人公とヒロインの周りの反応を楽しむってのもいいものですね。


こうやってAIに相談すると解決する事もある。

今回はグッジョブ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ