バカップルの世界創造会議
バカップルが突然神様になって世界を作ったら?
と言う指示で出来た作品です。
並行世界の話。
世界創造会議
「……しゅー、私たち、神様になっちゃったみたいよ」
真は赤いアンダーリムの眼鏡を押さえつつ、天界っぽい玉座に座り込んだ。
「いやいや、唐突すぎるだろ。昨日まで普通にコンビニ行ってただろ」
峻は半信半疑で空を見上げる。そこには巨大な「世界設計図」が浮かんでいた。
「どうする? まずは海と大地を作るのかな?」
「おお、いきなり本格的だな。でも俺はさ、まず“からあげが木になる世界”が欲しい」
「……しゅー、それ創世の第一歩が“揚げ物の木”ってどうなの」
「いや、腹が減った神様はいい世界を作れないんだよ」
真はため息をつきつつも、笑みを浮かべる。
「じゃあ私は……空を虹色にしたいな。毎日違う色の空で、見てて飽きない世界」
「おー、いいね。じゃあ俺のからあげの木は、その虹色の空をバックに映えるな!」
二人の間で設計図が輝き、虹色の空に揺れる“からあげの森”が浮かび上がる。
「次は人間をどうする?」
「んー……みんなが争わないように、最初から“仲良し遺伝子”を入れたらいいかも」
「それだと逆に刺激なさすぎて退屈しない?」
「じゃあ“お笑い必須遺伝子”にする? みんな一回はギャグ言わないと寝られないとか」
「……それ絶対ルベスが得意だぞ」
二人は顔を見合わせ、同時に吹き出す。
「結局、しゅーと一緒にいるみたいな世界になりそう」
「それなら完璧だな。俺もまこちゃんが隣にいる世界が一番いい」
設計図が光に包まれ、二人が望む世界がゆっくりと形を成していく。
世界創造会議・カオス編
「よし、まずはからあげの木と虹色の空は決定っと」
峻がでかい羽ペンを動かすと、設計図の上で“ジューッ”と音を立ててからあげの木が実った。
「次は生き物ね」
真は真剣な顔で指を立てる。
「私は猫をしゃべれるようにしたい。“おはようございます、今日のご飯はマグロで”とか言ってくれる猫」
「おお! じゃあ犬は……常にボケ担当で。飼い主に全力でボケ倒す」
「待って、犬にツッコミ入れるのは誰?」
「……亀だな。甲羅から“カンッ!”ってツッコむ」
設計図に“しゃべる猫”“ボケ犬”“ツッコミ亀”が並び、試作世界でいきなり大喜利が始まった。
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「文明はどうする?」
「えっと……学校は必要でしょ。勉強は大事だし」
「でも試験がイヤだな。じゃあテストはみんなで歌って踊って、点数はノリで決めよう」
「それ絶対先生が疲れる世界よ!」
「先生ご愁傷さまです……交通機関はどうすの?」
「ドラゴンバスだな。火を吹きながら走る」
「危ない!」
「でも乗客は全員“火炎耐性”が自動でつく」
「じゃあ、電車はどうする?」
「電車は……車両が全部遊園地。乗ったら強制的にジェットコースター」
「世界中が絶叫マシーンね……」
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「夜はどうする?」
「空が真っ暗になるのはつまらん。夜になると星がディスコボールみたいに光って、宇宙全体で盆踊り!」
「……世界創造というより、カーニバルの企画ね」
「いいじゃん、楽しい世界だろ?」
真は苦笑しつつも、頬を赤くする。
「でも、しゅーと一緒なら……どんなカオスでも、きっと素敵な世界になると思う」
設計図は最高潮に光り輝き、世界は完成――
「……ただいま世界、第一回“全生物お笑いコンテスト”が開催されます!」
試作世界から実況アナウンスが流れてきた。
「おい、もう始まってる!?」
「神様の立場でツッコミ入れなきゃ!」
二人は顔を見合わせ、爆笑しながら世界の行方を見守るのだった。
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世界創造会議・大喧嘩編
「虹色の空とからあげの木はよかったけど……次は“海”ね」
真は腕を組み、真剣な表情を見せる。
「うむ。海はやっぱり青くて広大で――」
「いや、私はピンク色の海にしたいの!」
「……は?」
「だって可愛いでしょ! 泳いだら服もほんのり桃色に染まるの」
「それ、洗濯地獄になるだろ!」
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「じゃあ文明はどうする?」
「人々は知恵を持って、科学や文化を発展させて……」
「いや、みんな魔法で生活! 冷蔵庫いらない、炎の魔法で料理すればいいの!」
「それ、電気メーカーが泣くぞ!」
「電気メーカーなんて最初から存在しないのよ!」
「くっ……!」
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「動物は?」
「私は猫を神聖な存在にしたい。人々がみんな猫を敬う世界」
「いや、犬こそ至高だろ! 尻尾でWi-Fi飛ばせるんだぞ!」
「猫にそんな無粋な役割押しつける気!?」
「お前だって“しゃべる猫”とかいう無茶ぶりしただろ!」
「しゃべる猫は文化なの!」
「犬のWi-Fiも文化だ!」
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「……ねぇしゅー、なんで全部逆張りするの!」
「逆張りじゃなくて現実的に考えてんだよ!」
「現実的!? 神様が現実的とか言ってどうするのよ!」
「いや、神様だからこそバランスを考えるんだろ!」
二人の怒号に、設計図がバリバリと音を立ててひび割れ、
――空は半分虹色、半分真っ黒。
――海は上半分ピンク、下半分青。
――犬と猫は壇上で取っ組み合い、亀はツッコミに追われて過労死寸前。
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「……なんかさ」
峻がふと冷静になり、真を見る。
「このままだと、すっげぇカオスな世界になるよな」
「……そうね。ケンカするたびに、設計図が両方混ざっちゃうんだもの」
二人はしばし沈黙。
そして同時にため息をついた。
「……仲直りしよう」
「……うん。結局、しゅーと一緒にいる世界が一番いいし」
設計図が眩しく光り、割れた線がすっと繋がっていく。
そこには――
虹色と青が溶け合い、ピンクに染まる波が揺れる、不思議で賑やかで、でもどこか心地よい世界ができていた。
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世界創造会議・アダムとイヴ編
「ふぅ……やっと仲直りできたな」
峻が肩を落とすと、真も赤いアンダーリムの眼鏡を外して小さく笑った。
「でも、この世界……まだ人がいないと寂しいよね」
「そうだな。せっかくだし、“最初の人間”を作ろう」
二人が設計図に手をかざすと、光の中から男女のシルエットが現れた。
――現れたのは、どう見ても峻と真そっくりな男女。
「……ちょっと待って。これ、私たち?」
「うわ、ほんとだ! 男の方、俺に似すぎ!」
「女の方も私そのままじゃない!」
二人の創造物は目を開けて、無垢な声で名乗った。
「私はイヴ」
「俺はアダム」
そして当然のように、互いに見つめ合って頬を赤らめる。
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「……なんか恥ずかしいわね、これ」
真が耳まで赤くなり、峻は頭をかいた。
「いやでも、世界の始まりとしてはいいんじゃないか? 俺たちがモデルなら絶対バカップルになるだろ」
「……それ、肯定していいのかな」
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アダムとイヴは、虹色の空の下でからあげの木を見つけ、
「これ食べていいのかな?」
「たぶん神様がくれたんだよ!」
と楽しげに食べ始める。
その様子を見て、峻と真は同時に吹き出した。
「……やっぱり、私たちそっくりね」
「まぁ、俺たちが作ったんだから当たり前か」
だがそのとき、しゃべる猫が現れた。
「お二人さん、恋の進展はどうですかにゃ?」
アダムとイヴは顔を真っ赤にして固まり、犬が横から飛び込んできた。
「イヴちゃーん! Wi-Fiつなげてあげるワン!」
「うるさい! 落ち着け!」
と亀が甲羅でツッコミ。
……人類史は、最初からカオスに満ちて幕を開けた。
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世界創造会議・親目線ドタバタ編
虹色の空の下。
アダムとイヴは仲良くからあげの木の下に座り、揚げたてを分け合っていた。
「……なんかさ」
峻は腕を組みながら見下ろす。
「アダム、俺に似てるだけあってちょっとヘタレっぽいな」
「ちょっと!? いや、かなりでしょ!」
真はぷっと吹き出す。
「でもイヴの方は……私に似てしっかり者ね。やっぱり私がリードするタイプなのねぇ」
「おいおい、なんで誇らしげなんだよ」
そのとき、アダムがイヴにからあげを差し出した。
「よかったら、これ……」
イヴは頬を赤くして受け取る。
「おお! おお! ついにきた!」
峻は思わず立ち上がる。
「やばい、初めての“からあげプレゼント”シーンだぞ!」
「落ち着きなさい! 親が子どもの初デートを盗み見してるみたいになってるわよ!」
そこに犬が割り込み、
「イヴちゃん! オレの尻尾Wi-Fiで動画見ようぜワン!」
「お前邪魔すんなぁぁぁぁ!」
峻が机をドンッと叩くと、設計図が揺れて山が一つ移動してしまった。
「ちょっと! しゅー! 世界地形がバグったじゃない!」
「悪い! 感情移入しすぎた!」
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「なんか私たち、神様っていうより……」
「……バカップルが自分そっくりなバカップルを見守ってるだけだよな」
二人は同時にため息をつき、そして吹き出した。
虹色の空に響くのは、神様夫婦(?)とアダムとイヴ、そして動物たちの笑い声。
世界の創世記は、カオスで愛に満ちたドタバタから始まったのだった。
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世界創造会議・アダムとイヴ大喧嘩編
虹色の空の下。
アダムとイヴは、からあげの木の実をめぐって言い合いを始めていた。
「イヴ! 俺が先に取ろうとしたのに!」
「なによ、アダム! あなたいつも“俺が先だ”ばっかり!」
「だって俺が男だから!」
「関係ないわよ! 男女平等!」
二人はぷいっとそっぽを向き、からあげを半分に割って別方向へ歩いてしまった。
「おおおお……やばい! バカップルにひびが!」
峻は慌てて立ち上がる。
「ほっときなさいよ、子どもみたいなケンカだもの」
真は腕を組むが、内心はハラハラ。
「でも、このままだと世界の歴史が“最初の離婚”から始まっちゃうぞ!」
「確かにそれは嫌!」
そこで二人は“神様の力”を使って仲直り作戦を開始。
1. しゃべる猫投入
「仲直りの秘訣は“にゃんこをなでること”にゃ!」
「俺は犬派なんだ!」
「私も猫アレルギー!」
「……にゃんだと!?」
2. 犬投入
「オレのWi-Fiで動画見て笑おうぜワン!」
「電波弱っ!!」
「おまえ、ルーターか!?」
3. 虹色の空から豪華花火
「うるさい! 余計な演出しないで!」
と二人が言う。
……全部失敗。
「ど、どうしようまこちゃん! このままじゃ歴史が修羅場だ!」
「もう……仕方ないわね」
真は顔を赤くしながら設計図に手をかざす。
「アダム、イヴ。よく聞きなさい!」
天空から、真の声が響き渡る。
「本当に大事なのは、からあげを誰が取るかじゃないの! 一緒に食べて“おいしいね”って笑えることよ!」
「……まこちゃん、なんか俺らの普段の会話みたいだな」
「しゅー、余計なこと言わない!」
アダムとイヴは顔を見合わせ、気まずそうに笑った。
「……ごめん、イヴ。からあげ一緒に食べよう」
「私も、ごめん。……二人で分けたほうがおいしいわね」
二人が仲直りして肩を寄せ合った瞬間、虹色の空が一層輝き、世界に平和が戻った。
「ふぅ……一件落着」
真が胸を撫で下ろすと、峻が笑う。
「なんか結局、俺らが毎回ケンカして仲直りする流れと同じだよな」
「……そうね。神様も人間も、バカップルはバカップルってことね」
二人は顔を見合わせ、同時に吹き出した。
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世界創造会議・じいじとばあば目線編
アダムとイヴが仲直りしてからしばらく。
虹色の空の下、二人はどんどん仲良くなり、やがて小さな赤ん坊が生まれた。
「おおおおおお! ついに出たーーー!」
峻は机をバンバン叩いて大興奮。
「私たちの“そっくりクローン”が赤ちゃんを……! ってことは、私たちもう神様じいじとばあばなの!?」
真は両手で顔を覆って大混乱。
赤ん坊は「きゃっきゃっ」と笑い、からあげの木に手を伸ばす。
「ほら見ろ! もう唐揚げ好きが遺伝してる!」
「やめて! まだ歯も生えてないのに!」
やがて子どもが増え、世界は小さな人間たちでにぎやかになっていった。
ひたすら犬の尻尾Wi-Fiに群がる子どもたち
しゃべる猫に「今日の宿題なにー!?」と詰め寄る子どもたち
ツッコミ亀を乗り物にして競争する子どもたち
――完全に学級崩壊。
「……これ、絶対アダムとイヴが手に負えてないわよね」
真が呆れると、峻は腕を組んでうなずく。
「そりゃそうだ。俺らに似てんだから、絶対ドタバタの親になるだろ」
「じゃあ責任取って、私たちが神様ばあばとじいじとして教育しましょう!」
「うおお、神様家庭教師か!」
二人は天から雷鳴のごとき声を届ける。
「子どもたちよ! 宿題は大事にしなさい!」
「そして! からあげはみんなで分け合うんだ!」
……しかし。
子どもたちはきゃっきゃと笑いながら花火を打ち上げ、山を一晩で移動させ、寿司を追いかけ回す。
「寿司が逃げたぞー!」
「待てー!」
世界はますますカオスに。
「……なんか、私たちもう完全に“苦労性の祖父母”ポジションじゃない?」
「だな。孫が暴れてるのを見て『まぁ元気でいいか』ってなるやつ」
二人は顔を見合わせ、苦笑した。
虹色の空に笑い声がこだまし、神様じいじとばあばのドタバタ見守り育児(?)は続いていくのだった。
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世界創造会議・終焉編
祈願ランプはまだチカチカ光っている。
子どもたちは花火を打ち上げ、寿司は今日も逃げ回り、犬は尻尾でWi-Fiを撒き散らし、亀が甲羅から延々ツッコミを続ける──。
峻はぐったりと椅子にもたれかかり、真は眼鏡をぐいっと直してからため息をついた。
「もう無理、しゅー……」
「俺も無理だ、まこちゃん。祈願が一日で五兆件くらい来るぞ」
設計図の端に、小さな赤いボタンが光っていた。そこには小さく「Finish(終焉)/Reset(再起動)」と書かれている。
「こんなの作った覚えある?」
真が指差す。
「俺が酔って作った気がする。『世界を一気にリセットできる超便利ボタン』って書き殴ってた記憶が微かにある」
峻は目をこすった。
二人は無言でそのボタンを見つめる。背後ではアダムとイヴの孫がからあげを奪い合っている。
「押す?」
真が小声で訊くと、峻はふと笑って答えた。
「いや、押そう。これ以上カスタマーセンター業務を続けるのは無理だ」
真は深呼吸をひとつ。
「よし。最後に一つだけ──私たちの世界らしい終わり方にしようね」
「任せとけ。派手に、でも後味は甘くしてやる」
二人は揃って手を伸ばし、赤いボタンを押した。
光が走り、設計図が柔らかく波打ち、世界中の「うるさいもの」が一斉に音を立てて止まった。
海は一瞬だけ虹色に反転してから、静かに溶けるように消えていった。
からあげの木は最後にぱちぱちと油跳ねの音を立て、ふわりと揚げ物の香りだけを残して消えた。
寿司は拍手のようにぽんと音を立てて、姿を消した。犬は最後に「ワン」と言って満足そうに眠りにつき、猫は優雅に伸びをして目を閉じた。
世界は、劇場の幕が閉じるように、ゆっくりと、しかし確実に消えていった。
静寂が訪れ、光だけが残る。設計図の上で、峻と真は互いにへたり込んだ。
「……終わったね」
真が小さく笑う。
「終わったな」
峻はぽつりと言い、顔を上げる。二人は世界を見守るように横たわったまま、手を繋いだ。
光が柔らかく二人を包む。疲労と安堵が混ざった表情で、真は言った。
「なんかさ、世界を消すってのも……悪くない終わり方だったね」
「いや、俺はちょっと罪悪感あるけどな。ま、でも一緒に押したし」
峻は照れたように笑う。
そのまま二人は目を閉じ、静かに眠りに落ちていった。
眠りの先で、真が薄く呟いた。
「次は、もうちょっとだけ穏やかな世界を作ろうね」
峻の返事は、小さな寝息だけだった。
世界は滅びた──けれど、二人の隣にはまだ設計図が一枚だけ残っている。
光に包まれた白紙のページ。そこには小さく、ふたりの落書きがしてあった。
『次回作:お昼寝の国(仮)』
幕。
カオスな世界の誕生と終焉、唐揚げを取り合い、寿司を追いかけ回す。
寿司って何? 動くの? すごい唐突感。
今回はエピソードごとに指示を出してこんな感じになりました。
やはり最後は滅亡エンドなのかも。
やっぱり唐揚げすきだなAI!




