第三十五話 絶望の光
クソ…飛んだはいいものの、どうやって戦えばいいんだよ、!霊はただでさえ速いのに、こいつはもう瞬間移動で動いてやがる……
「なぁ兄貴…その小僧、誰だ?」
「この子は私の生徒だ。」
「生徒……そいつ、家族より大切か?」
「今や私にとって、家族は宝と呼べるものではない。」
「そうかそうか!さぞ両親は悲しい表情を浮かべるだろうなぁ…、!!」
「私を捨てたのはそちらだろう。悲しむ理由が分からない」
あぁぁあ…こんな状況だ、、、戦いあってるってより、口喧嘩………しかも内容が…重すぎる…!
「兄貴さ、両親が誰かわかってるわけ?」
「分かっているが、何か関係があるのか?」
「わかってんならなぁんでよくもそう無礼を働けるのかなぁ?」
「奴らからしても、私はもう子ではない。」
「あーあーもういい、らちあかねぇ」
「加蔵、来るぞ」
「え、あはい……!」
「ふははは………なぁ、雷を見たことはあるか?あるよな??あれ…全部俺がキレた時に落ちるんだよ…母さんがキレた時も落ちるけどさ、、、基本俺。久々にブチギレたもんで………さ……」
「…!?加蔵、飛ぶぞ、!」
飛ぶ!?またか!?
「「怒霆」」
ドガァァァァン、ぐしゃぁぁ………
「まずい…!!みんなが、!!先生!」
「大丈夫だ、あそこには、、、八重桜先生がいる!」
「「プルメリア」!!!」
プルメリア
花言葉は「災いを避け、身を守る」
大災害はもちろん、脅威や様々な攻撃から、身を守ることができる。生徒全員、八重桜先生により守られた。
「八重桜先生、!逃げろ!」
「わかりました、無神無人先生!!」
くそ……霧で何も見えない、なんだ、無差別に大量放電したのか…?
しばらくして霧が晴れ……
「………いない…!?」
「清水寺も…破壊されている……」
あの巨大な雷が、清水寺一帯を丸々焼け野原にしてしまった。まさに「絶望の光」……。
いや、そんなことより………!
雷風が消えた…!!まずいまずい逃がしてしまった…!!!
「ちっ……両親は好ましくない存在なんだが、一部人間は両親を神と称すらしいな…」
「えと、それはどういう、」
「風神雷神。彼らは風の神、雷の神として、主に仏教で語られている。そんな奴らは「屏風」にもなるほどだ。」
「屏風………」
「風神雷神図屏風。これは風神雷神の子にとって、そのものの力を底上げする物、能力上昇の要となる物だ。私は両親から捨てられ、子という概念を消された故、その屏風からは何の効果も得られない。」
「つまり…えっと…?」
「奴は今、風神雷神図屏風の展示場所、「建仁寺に移動し、力をためている、!!清水寺を破壊し、錯乱させようとしているのだ、、、おそらく……だが…、。」
「では急ぎましょう、!その可能性が高いのであればそうすべきです!」
「だがしかし、そこに今すぐ移動してもほとんど意味がない…。」
「なぜです、!?」
「あれを見ろ。」
あれ…?な、なにを………
八重桜、先生、?
「無神無人先生、!!!八重桜先生がぁ、!!!」
「大丈夫よ、少し重圧に耐えられなくなって、動けなく………ゴホッ……ゴホッ………ガハッ…」
「血、!吐いてる、!先生、!」
「先生方も絶望している。奴に勝つには、さらなる勢力を…」
「そんなこと、してる場合ですか、」
「なに…?」
「僕の能力忘れたんですか?」
「加蔵、よせ、あの怪我の治癒は君の身体が危ない、!君優先だ!」
「僕は八重桜先生優先に動きます!!」
「加蔵!!戻れ!!!」
「「完全治癒」」
「加蔵ぁぁぁぁぁぁあ!!!、」
あぁ……これでいい。これでいいんだよ、俺って、入峠を祓うためのトリガーなんだっけか…?まぁ、さ、ここで戦闘不能になったとて、また復帰する……、から……
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「畜生、あいつ、兄貴のやつ、成長したなんてもんじゃねぇだろ………そもそもあの大戦で生き残った理由は人間界に降りたからだろうが…!!人間界に降りて、どうやって霊術手に入れたんだよ、あ…??俺はあの大戦で、主な交戦はしてないけど逃げまくって、努力で生き残ったんだ!!努力!!兄貴は諦めじゃねぇかよ!!………なぁ、母さん、父さん、俺、弱くねぇよな?醜くねぇよな…??」
「雷風、あんたは強い。」
「雷風、お前は美しい。」
「負けるな、諦めるな。」
「私たちの力、受け取って。」
「もっと、上に迎え。」
「自分の力を信じて。」
「風神雷神図屏風においで、力を増やすわ。」
兄貴を霊界に取り戻す…。
兄貴は、人間なんかと仲間になって、人間なんかと仲良く暮らし、人間なんかに、霊を「殺す」方法を教えている………。
とんでもねぇよ、裏切り者なんてもんじゃない………あいつを、霊界に戻して、霊として……あの頃の霊として、過ごさせる!人間とつるんでても……良いことなんかねぇってわからせる!!!
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「加蔵くん……助けなくてもよかったのよ…?」
「………。」
「応答がない、、私が、ヘマしたせいで…」
「ヘマじゃないっすよ、守ってくれなければ、俺らは粉々でしたよ、!」
「ありがとう三鈴くん、………でも…加蔵くん……」
「しばらく加蔵はまともに動けないだろう。加蔵のこと、誰か見ていてくれるか?」
「私、見ます」
「赤城玲?」
「気絶中に会話できるのは私しかいないので、」
「いやでも、どうするんだ?奇襲があったら。赤城玲のその能力じゃまともに戦えないだろ、白乱しか使えねぇってのに、」
「うぬぬ……」
「…俺が見る。」
「躑躅森先輩…!?」
「あ?なんだ三鈴?」
「いえ………」
「俺がいれば気絶中のこいつも大丈夫だろ、今雷風しかここにいねぇんだ。出てきても祟以下の雑魚だろ。」
「……わかった、躑躅森、頼む。」
「ったりめぇだろが、半霊半人」
「他は雷風捜索にあたる。私の考えではおそらく建仁寺に奴はいる。しかし、それはあくまでも憶測…。全く別の場所にいるかもしれない。捜索するぞ。散れ、!」
「「「はい、!!」」」




