表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
71/78

5月24日(火)昼1

5月24日 火曜日 昼1


 練習時間は昼休みの後半とそれに続く掃除の時間、12時35分から13時15分までを利用して良いという決まりだ。

体育の時間を除く、1年生から3年生まで、全学年合同で練習ができる貴重な時間だった。

今日は火曜日、青組初練習の日だ。この日を逃すともう日はない。

急ごしらえだが今日、決行するしかないのだ。


 1年と3年には内容の全貌を知らせていない。

文字を目標に動いてきて、到着したところで囲むように円形となることだけを指示してある。

メッセージは、結局ナギの提案通りとなった。カタカナで書くその内容は、


「ホ・ウ・カ・ゴ・オ・ク・ジ・ョ・ウ・ニ・キ・テ」


 この文章をナギ、アミと応援団員の阿部さんと三津谷さんが校庭に指定した位置に石灰でくっきりと描く。

これを青組の1年と3年に割り振ってそれぞれ6つの輪を作ってもらう。

グラウンドいっぱいにあわせて校庭は12の円陣が出来る。

マスゲームの目標にするなら普通は×印とかそういったシンプルなものにするところだが、アイディアを出し合って、この目印にメッセージを織り込むことにしたのだ。

これを人垣で丸く囲ってしまえば、1階の職員室にいる先生の目から上手く内容をかくしてくれるはずだ。


 念のため、占い研の先輩の3年生の先輩にも一役買ってもらう事にした。

ナギ達がメッセージを言う時間の直線に、3年B組の教室に一声、「グラウンドを見て!」と声かけてもらうのだ。

先輩も受験参考書1冊を「取り引き」の条件に快く助っ人を応じてくれた。


そして、三階にある3年生の教室から見れば、文字は丁度いい大きさになって文章の体を成すはずだ。

「三瓶さん」は昼休みは教室にいることが多いという情報はあらかじめつかんでいる。

おそらく窓際にいるであろう「三瓶さん」が気づいたら、全員でメッセージを伝えて作戦終了だ。

人文字と円陣はナギの号令直下、グラウンドの端に退場し、スペシャルバージョンの応援練習は何ごともなく終了。

左右に退場した生徒が直ちにグラウンド整備用のほうきで地面をならす。


これがナギとアミと応援団の考えた計画だった。


 さらに、これは先日ナギが最後に皆に伝えたもう1つのアイディアを付け加えてその下に人文字を描く。

1文字につき6人、全部で7文字だ。これはナギが直接話をして事情を知っている2年C組のクラス全員で担当する。

ナギの提案により「サンペイルリカ」とズバリ本人の名前をを描くことにした。


「名前をずばり書いちゃって、大丈夫かな?」


大胆な提案に、阿部さんがまたしても懸念と不安を表明したが、ナギは断言した。


「でもこの方法なら大丈夫と思う。もし、万が一のことになっても、……この方法なら、まず他の人には分からないとおもう。

『三瓶さん』にだけメッセージを伝えられるはず。」


(つづく)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ