5月17日(火)昼休み1
5月17日火曜日 昼休み1
昨日に引き続き、アミとナギは屋上の同じ場所に腰をかけた。
そして、陽光きらめく青空のもと、ランチを食べながら二人は話し合った。
「相手は3年生と分かったんだからさ、図書委員の先輩に直接聞いてみようよ。」
「ううん。やっぱりそれも、ダメ。」
「もう、ナギったら、変な所で頑固なんだから〜。
あれもダメそれもダメ、じゃ話が進まないよ。」
ナギが反対したのは、受験に力を入れている先輩達の手を患わせたくなかったからだ。
マリジョはどちらかと言うとのんびりとした校風の女子校だ。
しかし、これでも一応進学校のはしくれなのだ。
3年生は新学期に入るとすぐに受験に向けて準備を始める。
だから、伝統的に2年の3学期にクラブや委員会を「引退」する習わしなのだ。
学校行事としての体育祭や文化祭はもちろん参加する。
しかし、応援団などは1・2年で構成されている。
一部の運動部は3年生の体育祭までかり出されることがあるが、これは例外といえる。
確かに、アミの提案に対して、ナギの頭に一瞬、ある考えがよぎった。
それは、いっそ、リレー選手の3年生達に聞いてみようかというものだった。
しかし、ナギはすぐにその考えを頭の中から追い払った。
あんな雰囲気の中でそんなこと聞けるわけもない。ナギは心の中で呟いた。
(だとすれば、よ。……やっぱり自力で考えてゆくしかない。)
隣に座っているアミは購買部特製のパンと格闘している。
たこ焼きの乗った、いかにも食べにくそうな焼きそばパンだ。
その様子を見ながら、ナギは昨日1晩かけて考えた自分の推理を披露した。
(つづく)




