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5月16日(月)放課後2

5月16日月曜日 放課後2


 

 軽いランニングのあと、一同はバトンパスの練習に入った。

バトンを落とす回数は減ってきたが、やはりぎくしゃくしたバトンパスになっている感は否めなかった。

前走者の同じクラスの酒匂さんとの受け渡しは、酒匂さんが上手くサポートをしてくれる形でなんとかサマになってきたように思う。


 問題なのは、次走者の山本さんとの受け渡しだった。

何よりも、山本さんと全く意思の疎通が出来ないことがつらかった。

ナギは順番を待っている間、せめて挨拶しようとアイコンタクトを何度も試みたが、まったく目線が合わない。

しかも、休憩時間に入るとまっ先に部活仲間とおぼしき集団の方に走り去ってしまう。

そしてずっと他の陸上クラブの部員となにやら盛り上がっている。


 同じく陸上クラブの酒匂さんもそこに加わっていて、時々ものいいたげにチラチラとこちらを見ている。

しかし、当たり前だが何もしてくれるわけではない。


 途中、さすがに雰囲気が悪いことを察知したのか、チョーカイが近づいてきてナギに声をかけてきた。

まず、新品の靴を見ていう。


「お、新開、いい靴を履いているじゃないか。気合い入っているな!」


「……。(だからその話題は勘弁して! よりに寄って他の人達の神経を逆撫でするようなことを……!)」


ナギが恥ずかしさのあまり固まっていると、チョーカイはさらに続けた。


「バトンパスで苦しんでいるようだが、大丈夫か?」


(大丈夫、って先生……。すべて先生が原因じゃないですか!

先生が有無をいわさず私をこんな状況に陥れたのでしょ。)


いいかけた言葉はぐっと飲み込んだが、さすがに顔を作っている余裕がなかった


「……はい。」


ナギは堅い表情でうなずく。


(つづく)

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