5月13日(金)夕方2
5月13日金曜日 夕方2
ナギは思わず声を上げた。
手に持ったプリントアウトの数字の羅列の中に、『レグルスからの伝言』と同じ5桁の図書管理番号を見つけたのだ。
そのすぐ横にある番号は「M10095」!
(え……?)
ナギは旅先で知人に出会った時のような妙な感じがした。
見知っているのになんだか素っ気ないような。
違和感がゆっくり像を結ぶ。
それは、旅に出た先で撮った写真に写った自分の姿だった。
(これ、私の番号だ。)
それもそのはずだ。ナギも予約を入れてあの単行本を借りたのだから。
この行の部分はナギがこの本を予約した記録という訳だ。
しかし、これは良い手がかりになるかもしれない。
ナギはよく予約をするので、探せば他にもナギの番号があるはずだ。
横で眉間にしわを寄せて紙を見つめていたアミがいう。
「じゃあ、日付の表記は……年/月/日/時:分 となっているのかしら?」
その証拠にナギのデータを見ると日付は
11/04/27/16:25
あの日は図書館業務の日に予約を自分で入れたから覚えている。
ゴールデンウィーク前で、しかも新着図書の入った週だったから、予約もいつもより多かった。
「この日にはもう、『レグルスからの伝言』には先に『誰かさん』の予約が入っていたんでしょ。
じゃ、この日から本の番号を探してさかのぼってゆけばいいのね。」
とアミ。ナギはうなづいて、紙にある数字を下から上になぞり返して行く。
どんどん過去へ……そして。2人はとうとうその番号を発見した。
この『レグルスからの伝言』をナギよりも前に予約を入れた人物は、4月25日、図書館に新刊図書が入ったその日に予約を入れたらしい。
その番号とは……。
(つづく)




