5月11日(水)放課後2
5月11日水曜日 放課後2
帰り道。ナギは待っていてくれたアミと合流して並んで歩いていた。
桜並木の低い枝から淡い緑色の新芽を1枚ちぎってもてあそびながら、アミはいった。
「結局、牛尾先生には何もいえずじまい? ……やっぱりねぇ、ナギらしいや。」
ナギはカバンを持ち直してアミを諭した。
「当たり前だよ。牛尾先生はそういうことには特にうるさいって知っているでしょ。
返事は初めから分かっている。聞くまでもないよ!」
(やっぱり犯人探しは無理なのかなぁ)
ナギは心の中で肩を落とす。
しかしこの言葉をいう前にアミは続けた。
「じゃあ、『計画その2』で決まりだね。
……まあ、でもこうなる予感はしていたんだだよね。」
「え、『計画その2』って?」
「ふふふ、明日のお楽しみ。明日の昼休みちょっとつき合って。」
「ねえ、一体なんなの? なんで何も教えてくれないの?」
「うふふふふ。今は内緒〜。」
至極うれしそうにアミはいう。
その横顔に、なぜだかナギは背筋がぞくりとした。
アミはしわくちゃになった葉っぱをポイッと投げ捨てると、
ナギを置いてスタスタと歩き出してしまった。
肩越しに振り返って上機嫌でナギに一言。
「ふふふ、じゃあね〜。また明日!」
ナギはアミの後ろ姿を睨みつけたが、じきに肩を落とし、大きなため息をついた。
(アミ……、一体何を考えているの??)
心の中はアミに対する疑念で一杯になっていた。
(つづく)




