↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺だけ異世界転移していないらしい 〜異世界で俺と結婚した三人の嫁が、転移前の俺を必死に攻略してくる  作者: nayaminotake


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

40/43

第40話 ツーエースリーマンセル VS 邪神第一位階使徒 黒蠅のベリル


『あぁ――勇者にして、我が心の歌姫・・・真希、あなたの様な完璧な女性に出会った事は御座いません・・・』

『どうか、この私。ゼムルディア王国が第二王子・・・ベルゼの妻となって頂けませんか』


 異世界で何度も、何人からも受けた求婚の申し出・・・

 真希の脳裏に薄っすらと、その時の映像がチラついた


「悪いけど、名前を聞いても思い出せないわ」

【―――そうですか・・・貴方だけは、救い出したかったのですが・・・】


 ベルゼの表情が一瞬だけ曇った


「貴方達の世界を救ったのは私らなんだけど?」

 真希が眉間にシワを寄せながら、ベルゼを睨みつける


【なるほど、これは一本取られてしましたね】

 ベルゼは、真希の嫌味を軽く笑って受け流す


「チッ・・・悪いけど、巧には指一本触れされないわ」

 真希がベルゼを指差しながら改めてマイクを握りしめる。


「出て来て早々だけど、ここは貴方のステージじゃないの・・・退場して頂戴」

「絶歌 破滅の奏」


 真希は、魔核を直接破壊する禁忌の奏を歌い出す・・・真希の緋色の魔眼が僅かに濁る


【なるほど・・・これが、歌姫の破滅の絶歌ですか・・・確かに凄まじい歌だ】


 ベルゼの身体は指先からつま先から・・・徐々に黒い塵となって消滅していく


 聖歌は、味方の支援を

 絶歌は、魔核を持つ相手に対する攻撃を

 栄歌は、それ以外の敵に対する攻撃を・・・


 覚醒職 歌姫の使う3種類の歌は攻守万能・・・

 しかし絶歌は、魔核に対する感知を上げる為、魔に深層シンクロする必要があり

 シンクロが続くと真希の魂が汚れるという事から、巧に使用をやめてほしいとまで言われた、真希の奥の手だ


【ですが、そのまま絶歌を使用してると、いずれ貴方も我らと同じ魔核の住人に――――】


 絶歌の本質を見極めた、ベルゼは少し笑みを見せながらそこまで口にした・・・が


【なるほど、その穢れを深皇とのエンゲージで浄化してる訳ですね・・・これは、嫉妬してしまいますねぇ―――】


 そう口にしたベルゼの身体は、胴体部を残し手足まで完全に消滅してしまっていた


【では、こういうのは如何ですか?】


 ベルゼの黒い瞳からドス黒い波動が生まれ、身体全体を覆いつくす

【―――邪心回帰(カースリバース)・・・】


 消滅したはずのベルゼの身体が一瞬で復元された


「なっ!?」

 その状況に驚愕した真希は、絶歌を歌うのを止めた


【上位使徒を舐めないで貰えますか?・・・深皇である御神巧が覚醒してない状況では、あなた方へのオメガブーストも半減以下】

【30%にも満たない絶歌で、影や下級使徒ならまだしも・・・我ら【色付き】たる上位使徒が消滅出来る訳ないでしょう?】


 真希の表情から余裕が消えた・・・額から嫌な汗が滴る


(真希さん、そいつは危険です、わたくしと協力して――――)

 エンゲージを通し、麗華の思念が伝わってくる

(ダメよ!巧の守りが薄くなる)

(で、ですが・・・)

(とにかく、麗華はエミリと協力して巧を連れて逃げる用意を!)



 麗華を呼んで二人で相手をすれば、なんとか五分に持っていけるかもしれないが

 そうすれば、巧の警護がエミリのみとなる・・・


 エミリの超メイドは破格だが、それは巧に対してのみ・・・

 エミリ自身は、直接攻撃するようなスキルは持ち合わせてない


 もし先にエミリが倒されたら、巧は無防備も同然

(どうしたら・・・・)


 真希が、思案していたその時


【!?】


 突如、ベルゼが横に跳躍した


「悪い、遅くなった」


 そこには、日本刀を振り抜いた松前修斗が立っていた


【・・・・少し、遊びが過ぎましたか、ここでまさかのツーエーの左翼・・・軍師殿が現れるとは・・・】


「黙れ邪神のゴミカス・・・水原らが傍に居るのに、直接御神を狙いにくるとはな―――」


 カチャと修斗が刀を正眼に構える


【ほう・・・それが魔王軍の最強戦力・・・黒龍共を何匹も斬り倒した軍神刀(ぐんしんとう)ですか】

「あぁ、その中に邪神の第一位階も加えてみようと思うんだが?」


 ベルゼは口元を緩める

【それはそれは・・・中々興味深い――――】


 キィィン


 両者一瞬で間合いを詰め、ぶつかり合う

 ベルゼは黒く変色させた右腕で、修斗の軍神刀を受け止め両者の間に火花が飛び散る


【さすが、司令塔・・・オメガブーストとまで行かなくても、そのハイブーストされた一撃は見事ですね】

「褒めて貰わなくて結構だ・・・いますぐ三枚におろしてやるよ」


 キィィィン


 両者が再び距離を取る


【ですが、やはりツーエー勇者部隊の強さの所以・・・オメガブーストが無い状況では決め手に欠けますかね?】

【黒渦(ダースグロウ)】


 ベルゼは右手の全指先に、ガーゴイルが使った黒い球体を5個出現させる

【今の軍師殿に、これが受けきれますかな?】


 ドドドドドと、5発同時に打ち出されたダースグローは五つ全て軌道を変え、修斗に襲い掛かる


「アダマンタイトシェル」


 修斗の周囲に緑の光の半球体が出現し、ベルゼの放ったダースグローを完全に防いだ


【これは・・・上級魔物、アダマンタートルのスキル・・・・成程、軍師殿が居るということは、当然貴方も・・・】

【万色の妖狐・・・影浦洋子】


「ヒヒヒヒ・・・修斗、待たせた・・・」

「洋子ありがとう、助かった」

「ニヒヒヒヒ・・・旦那を支えるのは妻の役目――――BLの同人誌5冊で手を打ってくれしょう・・ニヒヒ」


【―――歌姫、魔女、司令塔・・・そして妖狐――――流石に分が悪いようですね・・・】


 ベルゼはジリジリと後ろに下がっていく


「逃がさないわ!」

 真希がマイクを握り、再び絶歌を歌い出そうとした・・・・


「悪いな水原・・・そのアンコールは次にステージに持ち越しだ――――そろそろ・・・・」


【!?な、なんだ・・・か、身体が急にぃ――――――】


 ベルゼの身体の一部が、突如背後に出来た空間に吸い込まれていく


「司令塔である俺が、何も戦略を立てずにここに来ると思っていたのか?」


【ま、まさか貴様ぁ――――ゲートを!?】


「あぁ、そっちは、脳筋馬鹿と熱血3連星に壊させた」


【おのれぇ――――例え、ゲートが一つ閉じてもすぐに別のゲートが開くぞ!深皇のアガル―――】


 ベルゼは最後まで言い切ることなく異空間の穴の中に吸い込まれ

 穴ごと消えて行った・・・


「――――何とか退けたか・・・しかし、最上位使徒とはいえツーエーの3人かかりで追い払うのがやっととはな・・・」


 修斗は手にしていた軍神刀を解除し、真希もマイクとステージ衣装を解除した


「しかし、奴が最後に口にした「深皇の・・・」いったい何を言いかけたんだ?」

「・・・・・・・・・」


 ――――その日、第一位階クラスの色付き使徒が出現した事は、ツーエーのグループチャットで共有された・・


 また新たるゲートが出現すると口にしていた事も含め・・・

 だが、とりあえず現状、異世界とのゲートは閉じた・・・・それは束の間の平穏か、波乱の前兆か・・・



 ――――いやいや、明日は球技大会・・・ヤバイ事待ったなしでしょ!




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。