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俺だけ異世界転移していないらしい 〜異世界で俺と結婚した三人の嫁が、転移前の俺を必死に攻略してくる  作者: nayaminotake
第一章 俺のクラスがおかしい

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第16話 隙あらば抜け駆けします!by保住リン

「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!え?」


 ここは何処だ?いや、ここは我が陰キャ派閥のヒーリングスポット(退避場所)・・・


「保健室?」

「うん、目が覚めたねぇ―――巧っち」


「え?あれ?なんで保住さんが?」


 顔を横に向けると、理性破壊神ギャルフォーの一角、保住リンがベッド脇に座っていた

 チッ・・・相変わらず胸元を空けすぎだっての


 ―――本日はピンクか・・・


「うーん、まぁ私が回復担当だから?」


 変な事を言い出した・・・まぁギャルと陰キャは相容れぬ存在

 理解しようなど、かの天才アインシュタインでも不可能というもの


 ―――スルーしよう


「え、えっと・・・僕はなんで・・・って!?」


 あ、あれ?おかしい首を野良犬に噛まれたのに!?


「き、傷が・・・消えてる」


「アハハハハ、巧っちオモシロ―!」


「は、はははは、そ、そうですか?お、おもしろかったら、よ、良かったです・・・」


 何度も左手で首筋や肩口を触ってみるが、やはり痛みどころか傷ひつない様だ


 ガシッ


「ちょっ!?」


 急に左手を保住さんに捕まれ


「う―――ん、確かに薫の言う通りだねぇ―――」

「え?薫って・・志田さんですか?」


 志田薫は、黄瀬、保住、藤田と並んでギャルフォーの一角の、バチコリボンキュボンの美女だ


「やっぱ、こっちの巧っち(・・・・・・・)にはエンゲージが無いねぇ―――」

「エンゲージ?何ですそれ?」


 ニヤリ・・・


 俺の言葉に保住さんの瞳が怪しく光る・・・


「へぇ―――巧っちエンゲージに興味あるんだぁ―――ウフフフフ」

「え?ちょっ・・・な、何を・・・」


 急に保住さんが俺の首に腕を回し、頬をピンク色に染めながら口元に妖艶な笑みを――


「だったら、今から私とビィスティステイしてみる?」

「ビィス・・・え?何?」


 保住さんが胸元のシャツのボタンを一つ一つ外し・・・ピンクのブラから零れそうな魅惑の・・・


 シャァ―――

 突如カーテンが開く


「!?」

「あちゃぁ―――もう少しだったのにぃ――♪」


 そこには水原さん、黒峰さん、黄瀬さんが鬼の様な形相で立っていた


「リ―――ン―――?」


 黄瀬さんは身の毛もよだつような、低い声で保住さんの名を呼ぶ


「お――こわ、それじゃ巧っちも目を覚ましたから、私はこれで退散しますかねぇ――♪」

(巧っち・・・続きはまた今度ね、ちゅっ♡)


 俺の耳元に顔を寄せた保住さんは小声でそう言うと、ウインクして保健室から出て行った


「はぁ―――本当に油断も隙もない・・・」


 水原さんは腕を組み保住さんが出て行った保健室のドアを睨んでいる


「えっと・・・僕はなんで保健室に?」

「それはですね・・・あ、それは巧君が用具室でボールを探していた時に棚にぶつかってしまって、倒れた時に頭を打ってですね!」

「えぇ―――ずるいよ麗華ぁ―――そこはちゃんとアタシがタクミンを、癒したって言うところでしょ?!」

「ちょっ!?エリカさん!巧君に邪神の事はっ、!」


 なにやら3人でゴチャゴチャ揉め始めた・・・はぁ――やっぱ根本的にこの3人は仲は悪いんだな…


「ご迷惑おかけしました・・・僕、授業に戻ります・・・」


「巧、本当に大丈夫?もう少し寝てても・・・私が看てるから」

「はぁ?真希はダメでしょ?撮影が残ってるじゃん、ここはアタシが」

「いえ、ここはクラス委員長の私が」


「い、いえ・・・もう本当に大丈夫なんで・・・心配して下さり有難う御座います」


 俺はベッドから降り、3人にお礼を言う

 まぁ演技だとしても、気遣う言葉をかけてもらったし、ここは頭を下げ感謝を伝えておこう


「巧がそう言うなら・・・・」

「それじゃ一緒に教室に戻りましょう」

「あ、タクミン荷物アタシが持つよ―――」


 ――――やっぱり皆、誰かの事忘れてるでしょ?


 〇午後からの本日最後の授業・・・


(やばい・・・昼ごはんを食べ損ねたから・・・腹が減って力が出ない)


 と、俺は、今、麦わらの海賊みたいな事になっていた・・・

 さっきまで寝てたのに、血糖値が足りなくて頭も回らない―――甘い物が欲しい、そして眠い


 でも、この現国は担任の山城ちゃんの授業・・・居眠りしようものなら


『あ”ぁ”?テメェ―――御神ぃぃアタシの授業で寝るたぁ――いい度胸だなぁあ”あ”?』


 うん、怖い、チビル・・・


(あ、後・・・3分・・・持ってくれ俺の意識と血糖値・・・ヤバい目がかすむ)


 キーンコーンカーンコーン♪


 耐えた・・・母さん俺・・・耐えたよ・・・バタン


 「と、ホームの前に本日のゲストだ・・・」

 「入って下さい」


 ガラガラ・・・


 教室の後ろのドアが開く・・・


 大きな花束で顔を隠した――――誰だっけ?


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