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俺だけ異世界転移していないらしい 〜異世界で俺と結婚した三人の嫁が、転移前の俺を必死に攻略してくる  作者: nayaminotake


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第15話 美人嫁メイドからの、萌えキュン♡


 〇水原真希side


 体育の授業は憂鬱だ・・・

 何故なら


 巧と別々の行動になるからだ


 男女共にバスケの授業

 2-Bと合同な割にボールの数が少ないような気がする

 準備がなってない・・・


 ゼムルディアの世界じゃ準備不足で何度も危ない場面に出くわした

 特に転移したての最初の頃は酷かった


 クラスメート同志の仲も悪く、特に修斗と拳児がお互いに自分がリーダーだって譲らず

 タクティクス(戦略)も何もあったもんじゃなかった。


 それを、まとめ上げたのが巧だった・・・


 あの二人と何があったのか、どんな話をしたのか

 とうとう最後まで私らに教えてくれなかったけど・・・


『フフフ、いくら真希でも修斗と拳児は俺の両翼・・・大事な半身だからな、アイツ等とのエピソードは墓場まで持っていくよ』


 ベッドの上で私の横で仰向けになりながら、そう微笑む巧の頬を不貞腐れたように突くと


『仕方ないな真希は・・・』


 そう笑顔で私に優しくキスしてくれた、私の巧(・・・)。


 激しい魔王軍との戦いの中で、紡いだ本当の幸せ

 ビィスティステイという身体と心が繋がった勇者の聖刻が、エンゲージという光の指輪となり私の左手薬指に出現した時は、歓喜の涙を流し巧をおもいっきり抱きしめた。

 そして巧の左手薬指にも・・・まぁ他の連中が一対一で、しかも白い光のエンゲージしか出来なかったのに、巧だけ薬指に3つ…青、赤、黄の指輪をしてる時は、唖然としたが・・・


 でも、あの頃は本当に幸せだった・・・


 例え、巧のオンリーワンになれなくても巧に愛される一人に選ばれるならそれで十分


 そう思っていたのに・・・


 あの日、魔王討伐の報酬にと用意してくれた女神の大聖堂での結婚式

 ・・・そして、悲劇

 人生最良の日から人生最悪の日へ


 その先の絶望のシーンを振り払うように首を振る


「だめよ・・・折角また巧と出会えたのに・・・今度こそ巧と幸せに――――?あれ?巧が居ない」


 巧の姿を求め、男子の方に視線を向けたが・・・どこにも居ない


 ピリッ


「!?」


 左手の薬指に痛みが走る

 これは、ゼムルディアで何度も経験してきた痛み・・・そして、巧の身に何か起こってる証


「真希さん!?」「ね、ねぇ真希これって!?」


 そう、同じ巧の妻である2人も同じ指輪からの信号を受け取ったみたいだ


「急いで巧を探すわよ!」

「ええ!」

「た、タクミン!」


「お、おいお前らどこ行くんだ!!」

「真希さんどこ行くんですか!?撮影中ですよ?!」


 山城先生とマネージャーが何か叫んでいたが、それどころではない


 ギュッ


 色ちゃんが私のジャージの袖を掴んで


「・・・巧さんは、用具室に・・・」

「わかった!有難う、色は他のメンバーにこの事を伝えて!」


 私は全速力で用具室へと向かった・・・


「巧!?何があったの!?」


 壁際に人の気配を感じ巧かと思って声をかけたが、ドアの前に座って居たのは―――


「!?あ、アンタ・・・ココア!?」

「あ、あぁ・・・」


 私が駆け寄り抱き起すと顔に血飛沫を付けたココアは、そのまま気を失った


 なんで、ここにこの女が・・・いや今はそんな事どうでも良い


 ガチャ


 ドアを開け中に・・・


【ガルルルル、歌姫か、残念だったな深皇は・・・ほれ】


 ドアの明かりで見えたのは黒い狼に首筋を噛まれグッタリする巧の姿


 ――――何かが私の中で切れた・・・


「このドクサレ駄犬がぁ!死ねぇぇぇぇぇ――――絶歌 破滅の奏ぇ―――」


 真希の歌声により、ケルベロスの身体がボロボロと崩れ出した


【ガルルルル・・・しょせん邪神の影でしかないオレでは、お前らツーエーの主力の攻撃に耐えれる訳もない・・・だが、深皇に致命傷を――――】


「あ”ぁ”?テメェ―――アタイのタクミンの珠の肌をなに傷つけてくれてんだぁ?」


 そこに駆け付けたのはエミリだった


「ストーンロック!」


 そして麗華も駆け付けた


【ガッ!?か身体が・・・うごか・・・】


ケルベロスは噛みついていた巧の身体を放すと石化しながら、その身体を崩壊させ・・・存在その物を消滅させた。


「エミリさん!早く巧君を!」

「お、お願いエミリ」

「任せてぇ―――」


 エミリが手を胸元に添えハートの形にする、所謂メイドカフェでいう所の萌えキュンハートを作ると


「―――ご主人様ぁ―――♡、私の元気を分けちゃいますぅ―――キュン♡」

 

 巧の身体を黄色い光が包む・・・

 すると、ケルベロスの噛み傷が塞がり、巧の顔に血色が戻ってくる


「良かったぁ―――タクミン!」


 意識は戻って無いが息を吹き返した巧に、エミリが抱き付く


「ふぅ―――さすが超メイドのエミリ、こういう時は本当に助かるわ」


 絶歌で魔力消耗した真希が深く息を吐きながら安堵の表情を見せた


「でも、早く治療師の保住さんに診てもらった方がいいですね」


 ―――ところで皆さん、誰かの事、忘れてない?


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