四つ足の戦い1
一方、狗神と戌の神は、眷属に霊圧の防御を施して猿たちの投石に対する防御を行う一方、山の奥の方側に気配を忍ばせている存在に向かって激しく迫っていく。それを察知した相手もさらに山の奥の方へと退いていくのだが、半里ほど離れたところで、彼らは逃げなくなった。そこで、一番霊圧の高い方に向かって狗神はゆっくりと警戒しながら近づいていく。眷属の山犬たちも低いうなり声を発しながら散開し、敵に対する包囲を形成する。そして、犬の神の方は眷属の野良犬たちとともに、雷蔵たちに一番近い方の気配に向かって近づいていった。狗神たちも戌の神たちも、周囲に残る匂いから、敵がただの野生の狐ではないことに気づいていた。
狗神たちの周囲は炎で囲まれていた。突然始まった山火事に、山犬たちは当初は驚き惑っていたが、狗神が霊圧を高めるとその威力で火が押しやられていくのを見て山犬たちは落ち着きを取り戻していった。それと同時に、彼らから少し離れた小高い所にある茂みの中から黒い霊気をまとった狐が現れた。それは山犬たちの前に姿を現すや、自身の前方に黒い霊気を色濃く張り巡らせると、それは黒水晶に変わっていく。それを見た狗神は一声唸るように吠えて眷属たちに警戒を促した刹那。それは発射された。何の予備動作もなく発射された黒い水晶は夕時の闇に紛れて高速で真っすぐに飛来し、よけそこなった山犬たちが胴体を貫かれて悲鳴を上げながら地面に倒れ伏す。仲間が倒されたことで怒りに満たされた山犬たちの怒気に満ちた唸り声が辺りに反響するように響き渡るのだった。
正直、狗神は舌を巻いていた。自分の正面にいる、一見、普通の狐のように見えるモノが、自分の霊気の障壁を突破しうる攻撃ができることに驚いたのだ。狗神は念で山犬たちを下がらせると、自身から発した白い霊気から鋭く尖水晶を生み出していく。敵の妖狐が狗神の攻撃準備を許すわけもなく、続けて展開されていた黒水晶を狗神に向かって連射していくが、それらの黒水晶は狗神の顔や体に当たった刹那弾き飛ばされながら霧散する。一方、攻撃を受けた狗神は『なんだ?そこもとの攻撃の威力はその程度のものか?』と言わんばかりの余裕な態度で、鋭利な形状の水晶を形成し終えるや否やそれを射出して反撃する。
狗神の反撃に直面した妖狐は『この攻撃を受ければ死ぬ』と察し、一旦、自身の攻撃をやめて回避に専念する。だが、一発だけが彼の狐の左足を掠った。その瞬間、その足が爆散したのだった。悲鳴を上げながら必死で立ち尽くす狐に『悪く思うなよ』と念を送った狗神は、水晶の弾丸の連射でその狐を蜂の巣にするかの如くに滅多打ちにするのだった。原形をとどめぬほど無残な姿で地面に落ちたものから、黒い霧が立ち上ると、その霧は風もないのに南の方へと流れていくのだった。そのさなか、一匹の狐の気配が東の方側に大きく迂回しながら雷蔵のいる方向に向かって行っていたが、それに気づいた狗神が一声唸りながら眷属たちに念を送ると、山犬たちはその気配を追い始めるのだった。
以下3点、判断が分かれるため確認させてください。
**Q1.** 「一方、攻撃を受けた犬神は『なんだ?そこもとの攻撃の威力はその程度のものか?』と言わんばかりの」の「犬神」の部分。この場面に登場しているのは「紀国の狗神」のみで、「兵主の犬神」はこの場にいないはずです。
- A. 「狗神」の誤字と考え「攻撃を受けた狗神は」に修正
- B. 原文のまま「犬神」を活かす(別の意図がある場合)
**Q2.** 「周囲にのころ匂いから、敵がただの野生の狐ではないことに気づいていた」の「のころ匂い」の部分
- A. 「漂う匂い」の誤字と考え「周囲に漂う匂いから」に修正
- B. 「残る匂い」の誤字と考え「周囲に残る匂いから」に修正
- C. その他のご指定
**Q3.** 「だが、一発だけが科の狐の左足を掠った」の「科の狐」の部分
- A. 「彼の狐」の誤字と考え「一発だけが彼の狐の左足を掠った」に修正
- B. その他のご指定
Q1(A/B)、Q2(A/B/C)、Q3(A/B)でお答えください。
なお、以下2点は明確な誤字のため自動修正しました。
- 「怒気に満ちた唸り声が辺りに反響すように響き渡る」→「怒気に満ちた唸り声が辺りに反響するように響き渡る」(誤字:脱字)
- 「東の方側に大きく迂回しながら雷蔵のいる方向に向かって言っていた」→「東の方側に大きく迂回しながら雷蔵のいる方向に向かって行っていた」(誤字:言って→行って)
- 「その気配を負い始めるのだった」→「その気配を追い始めるのだった」(誤字:負い→追い)
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1.A,2.B,3,A,
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修正内容を確定しました。全文にルビを振ります。
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