それぞれの陣営の内訳
子の神の話によれば、狐の陣営を支持するのは午(馬)・申(猿)・亥(猪)、蛇の陣営を支持するのは子(鼠)の神と辰(龍)・巳(蛇)・戌(犬)。丑(牛)・寅(虎)・卯(兎)・未(羊)・酉(鳥)は中立とのこと。兵主の犬神は紀国の狗神がくるのを見て、挨拶がてら子を載せて来たとのことだった。それで、終始浮かない表情の兵主の犬神は紀国の狗神に「大した力添えができず申し訳ない」としょぼくれた感じで述べるのであった。それに対して紀国の狗神が「どうせ申殿がキーキーと騒ぎ立てたのであろう?」と憶測を述べると、「いえ、それが・・・」と口ごもった兵主の犬神は「当初、申殿は中立であったが、最近、猿田彦殿が狐の陣営についたと聞いて、そこであちら側につかれたのでござる」と述べた。それを聞いた紀国の狗神は少し驚いたような表情を見せた。兵主の犬神は「その際に申殿は我らのことも誘ってきたのじゃが、手柄を立てたい午と荒ぶる亥があちらに就いたのでござる」と付け加えた。これを聞くに及んで、ヤタも「猿田彦殿と午殿があちらに就くというのは流れが悪い」と沈んだ声でつぶやいた。
猿田彦は戦の神ではないが、時代の転換点を導く神でもあり、物事を進めやすくする午の加護と強い力と繁栄をもたらす亥がいるというのはかなり大きい。特性が比較的均衡している戦力だ。対して蛇陣営は蓄財の子、武勇の寅、強大な力の辰、再生をもたらす巳、繁栄の象徴の戌と、特性が偏った戦力だ。つまり、武力全振りである。「寅殿が来てくれなかったのも痛い」辰と寅の二大武闘派が揃えば軍事的には最強の組み合わせだが、寅はこの乱に興味がなさそうだった。「まあくよくよしても致し方なかろう、あのお方がこちらについておるゆえ、目的は達成できよう」とヤタが話を締めると「いかにも」と紀国の狗神も同意するのだった。
「計った通りに行かぬのが現世の常、悩んでも仕方があるまい」そう言ったヤタは、空中に留まった状態で真ん中の足の爪で北東の方角を指差し、「あそこに見える小高い場所でもう一人を待つのが吉じゃ」と言うや、さっさと飛び去ってしまった。カラスの大群がその場から北東に向かっておよそ1里ほどの場所に見える小山に向かって飛んでいくのをしばし眺めた雷蔵が紀国の狗神の方を向くと彼女と目が合った。すると、狗神はその巨体を雷蔵にこすりつけて甘え始めるので雷蔵は思わず撫でてしまった。狗神の毛はとても柔らかくしなやかで神々しい煌めきを放っており、その触り心地の良さは今までに体験したことが無いように感じられるものだった。しかし、途中で我に返った雷蔵は撫でていた左手を咄嗟に離した。『狗神殿とお呼びするほどなのだから、「神様」であろう。神様に馴れ馴れしく触れるのは不敬であっただろうか』雷蔵がそんなことを考え始めた矢先、狗神は雷蔵の顔を仰ぎ見ながら「手が止まっておるぞ」と続きを催促するのだった。
ご指摘ありがとうございます。今回は明確な誤字・脱字が2点ありました。
**自動修正した箇所**
- 「戌(犬)・。丑(牛)」→「戌(犬)。丑(牛)」(句点の重複・衍字)
- 「兵主の犬神は紀国の狗神に「対してお力添えできず申し訳ない」」→「兵主の犬神は紀国の狗神に『大したお力添えできず申し訳ない』」(誤字:「対して」は「大した」の誤変換と判断)
1点、確認させてください。
**Q1.** 上記2点目の修正について
- A. 「大したお力添えできず」で確定
- B. 「今回はお力添えできず」など、別の表現に修正
- C. 元のまま「対して」を活かす(意図が別にある場合)
A/B/Cでお答えください。
1.「大したお力添えができず」と入力したつもりになっていました。左端の「」内の文に差し替えて
承知しました。修正を確定します。
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1点、確認させてください。
**Q1.** 「比較的特性が均衡している戦力だ」の部分。前回の確定ルールで「副詞『比較的』の後に『に』は不要」とありますが、今回は「に」が入っていないため文法上は問題ありません。ただ、文脈上「比較的」がやや唐突に感じられます。このまま活かしますか?
- A. 原文のまま「比較的特性が均衡している」を活かす
- B. 「特性が比較的均衡している」に語順を調整する
A/Bでお答えください。
なお、誤字・脱字は見当たりませんでした。
1.B
修正を確定し、全文にルビを振ります。
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1点、明確な誤字がありました。
**自動修正した箇所**
- 「そういたヤタは」→「そう言ったヤタは」(誤字)
1点、確認させてください。
**Q1.** 「あそこに見える小高い場所でもう一人を待つのが吉じゃ」の直前、鉤括弧が開いていません。文脈上ヤタの発言が続いていると思われますが、発言の開始位置はどこですか?
- A. 「あそこに見える~」の直前に「を補う(=北東の方角を指差した後の発言のみが台詞)
- B. 発言全体(「計った通りに~」から)が一続きの台詞で、途中の地の文「そう言ったヤタは、空中に~指差し、」を挟んで台詞が再開している構成として、「あそこに」の前に「を補う
- C. その他
A/B/Cでお答えください(AとBは結果的に同じ処理になりますが、確認のためお伺いします)。
1.わたしが「をいれわすれました。正しくは→「方角を指差し、「あそこに見える」
承知しました。鉤括弧を補って修正します。全文にルビを振ります。
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