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朝は神社で掃除をしていた最弱の巫女見習い、今日から魔法学園に通います。  作者: 九尾


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第9話 「測れないもの」

「それより、話しかけるのでしたらわたくし以外にもいらっしゃることはおわかり?」


スッと見上げて、彼を見るルーテリアさん。


「…おっと。これは失礼。僕はギルフォード・ヴァレンタイン」


「あ、セリア・レインです」


私は自己紹介されて条件反射で自己紹介を返し、それに対してギルフォードさんは咳払いをする。


「……。んん。こちらはギャレット・レイモンドとニナ・メルクリウスだ」


「一つ、お聞きしても?」


「なぜあなたはAランクの方々と行動されているのですか?」


「え?お友達だからですが?」


「……友達。」


「それはランクより優先されるものなのですか?」


「…?」


(あぁ…ふふっ。そう返しますわよね。)


「ランク制度とは適材適所を決めるためのもの。」


「能力が近い者同士で学ぶ方が双方のためになる。」


「それを私は正しいと思っています。」


「じゃあ。」


「ルーテリアさん達が嫌だったら私は離れますよ?」


そう言っているとギャレットさんが口を開く。


「お前さ。」


「本気で言ってんの?」


「友達って言ってたのに自分から?」


その言葉を聞いてルーテリアさんは少し笑う


「ご安心くださいまし。全く思っていませんわ?」


「…離れる利点が無い。」


「せやなぁ。あれも食われへんなるし。逆に離れる方が嫌やな?」


そういう彼女たちを見てニナは少し考える。


(このGランク……空気を壊すどころか、平然と順応してる…?)


(情報を集めてみようかな…。)


「……失礼しました。」


「僕にはまだ理解できません。」


そういってギルフォードさんは二人を連れて歩いていく。


「あ、行っちゃいましたね…。ご飯なら集まって食べる方が美味しいのに…」


その言葉にルーテリアさんは少しクスッと笑う。


「ふふっ。セリアさん、本当にブレませんわね。」


「そこがセリアの強い所やけどな?」


「…そのままでいい。」


私は首を傾げつつ、食事を満喫し終え、寮に皆さんと歩いていく


「いや~なんか絡まれたけど、腹はいっぱいなったな?」


「えぇ、本当に。」


「…眠い。」


「夜ですからね、皆さん疲れてるんですね。」


そう言っているとすぐに分かれ道に差し掛かる。


「んじゃ、うちらの寮こっちやから、また明日な」


「お二人とも、それではまた。」


「はい、ルイネさんとルーテリアさんもおやすみなさい」


「…また。」


そう言ってミィさんと一緒に寮へ帰る。


「今日も色々あって楽しかった…。これなら学園生活ももっと楽しめそうです!」


「…眠たいから寝る。」


「ミィさん、せめてお風呂には行きますよ?」


「…連れて行って」


「ふふっ。わかりました」


私はミィさんを背負ってお風呂場へと着替えを持っていく。


お風呂場で私はいつも通り、丁寧に洗っていき、ついでにミィさんの事も洗っていく。


「…セリア。」


「なんです?」


「…寝る前にしてた目を瞑るの…なに?」


「あぁ、瞑想の事ですか?日課のようにしてまして」


「…瞑想…マナコア整える時にやる。」


「そうなんです?」


「……たぶん内容が違う。やり方、教えて。」


「良いですよ。ならお風呂に入っている最中にしてみましょうか」


「…ん。」


泡を流して一緒にお風呂に入る。


「やっぱり禊は気持ちいいですね…」


「…禊?」


「お風呂に入るとか綺麗にするとかって意味です」


「…なるほど。」


「それより、瞑想でしたね。まず最初はリラックスできる体制になりましょうか」


ミィさんは両足を伸ばして淵にもたれるようにして力を抜く。


「はい、そこからゆっくりと深呼吸をして自身が浮かんでいる雰囲気を意識するんです」


「…浮かんでる…意識…。」


「はい。そのままゆーっくり自然に溶けるイメージで力を抜いて…。」


「…。」


「…あれ?ミィさん?」


ふと見ると力が抜けきって浮きかけている中、本当に寝てました。


「ミィさん!?お風呂では寝ないでください…!?」


優しくゆすると薄目を開けながら口をとがらせる。


「……気持ちよかったのに。」


「お風呂で寝たらのぼせちゃいますからね?!」


そう言いながらも私たちは温まってから部屋へと戻る。


そして、寝巻の白装束姿を見てまたミィさんは首を傾げる。


「…その服、前も見た…。寝巻?」


「はい。材質がさらさらしてるので寝やすいですよ?」


「…そういうの、着たことない。」


「お師匠様も村では普通だけど、外では珍しいと言ってましたからね」


ベッドに座りつつ、ミィさんはあくびをする。


「ふわぁ…。…でも、涼しそうだから…夏に借りたい。」


「その間に調達しておかないとですね?」


「…ん。」


そう言いつつぼそっとミィさんが横になるのを見てから私はいつも通りの瞑想をする。


(今日はいろんな事をしましたけど、皆さん親切に教えてくれますし、この先も楽しんでいけそうです)


そう一つ思いを馳せてから、目を瞑って深呼吸を一つ。


日課の10分ほどの瞑想をしてから就寝する。


その頃。


「……ローレのやつよりも制御が上手い事になるのか」


「誰が劣ってるって?」


「うわ、出た」


「人を怪物みたいに言うな」


コイツはローレファルス。教師のSだが何かと俺と会話の馬が合わない奴だ。


「んで?さっきから何を唸ってるのさ」


「例のGランクの事だ。報告に上がってたろ」


「あぁいたねぇ。なんか制御技術が測定不能とかいう子」


「…なぁ確か、お前も制御関連は強かったよな」


「ん?あぁ…0.1%単位までなら?」


「さらっと言う辺り化け物だなほんと…」


俺は軽く苦笑しつつ言う。


「明日の授業で少し見てくれないか?」


「Gランクを?」


ローレファルスは眉間にしわを寄せつつ言う。


「測定不能という時点で測定法に欠陥があるだけじゃないのかい?」


「……そういう返しをすると思った。」


「理論に反する現象なら理論が間違っている。」


「それを確かめるのが教師だろう?」


そう言いつつマテリアルプレートを見て授業を確認する。


「あぁ。もしかしたら逸材かもしれん」


「ガーバント先生がそこまで推すとは…。GはGランクなんじゃないのかい?」


「とはいえ、期待はしないが。」


「そんなGで測定不可はおかしいだろ」


「ははっ、違いない」


そういってローレファルスはポケットに手を入れつつ背を向けて歩いていく


「んじゃ、その推薦してるGの嬢ちゃんの事、楽しみにしとくよ」


「とはいえ、私の授業で泣かなければいいけどね。」


(推されたとはいえ、あいつが興味持つなんて珍しいな。)


さて、セリア・レインのは…どういう結果になるか…。

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