第8話 「初めての学食」
放課後。
適性結果を受け取り、教室を出て寮の方へ行く為に廊下を歩いていく時。
周囲から小さな声が?
「またAランクといる。」
「Gなのに。」
「なんなんだあいつ。」
「チッ」
(放課後だから皆さん疲れてるのでしょうか……?今度、お茶でも淹れたら元気になってくれるでしょうか。)
「……気にせんでええからな。」
「?。何をですか?」
「……いや、なんでもない。」
「…セリア、ご飯。」
「あれ?もうですか?」
ふるふると横に振る。
「…ん-ん。また食べたい。」
「あはは、もう食材が無いので、調達しないとですね?」
「でしたら何度か学食に出向いてから内容を見てからでも良いと思いますわよ」
「そうですね。私の知らない料理もあると思いますし、次に作る時の参考にもなりますし?」
「…じゃあ4人で学食、今日の夜。」
「4人で食っとる方が旨かったしなぁ。ええよ?時間逢わせよか」
「でしたら7時半くらいに集合致しましょうか。」
「…ん。いっぱい食べたから8時くらいがいい。」
私は思わず笑ってしまう。
「それじゃあ、一度お部屋へ戻りましょうか。」
夜ご飯まで少し時間がありますし、荷物も置いておきたいですからね。
そんな帰る途中、このミィさんとの寮の付近に花壇を見つける。
「あっ、こんな所に。綺麗。」
少し断りを入れて近づき、しゃがんで雑草をぴっぴっと抜く。
「……?」
ミィは不思議そうに見る。
「雑草があるとお花が栄養取れませんからね。それに、柔らかいこれも自然だと栄養になるんですよ」
そう言つつ雑草を細かく千切って土に埋める。
「……物知り。」
そこから部屋に戻って時間は過ぎ、7時を過ぎた辺り。
「…色々ある。」
「何がですか?」
マテリアルプレートを見ているミィさんの方へ洗濯物を纏めながら見る。
「…学食。これで簡易なの、見れる。」
画面を見せてもらうと、お肉をふんだんに使ったものや、麺を使った料理などが色々ありました。
「わぁ、魚まであるんですね。でも品揃えが分割されてるような…?」
「…これもランク。でも大丈夫。ルーテリアがいる。」
「それは良いんでしょうか…。にしても、学園って本当に色々決まってるんですね。」
苦笑しつつ二人分の洗濯を再開しに戻る。
8時前の辺り、最後の洗濯物を部屋に干している最中にドアがノックされる。
「準備出来とるか~?」
「あ、はい。すぐ行きますー」
バサッと服を伸ばして干し終え、ミィさんと一緒に外に出る。
「では行きましょうか。今回は私のクラスまでのを選べますわよ」
「いっぱい注文して再現してもらわんとあかんしな?」
「人を食いしん坊のように言わないでくださいまし」
「そういえば適性結果、どうでしたの?」
「…寝る専門」
「いやそれは学科ちゃうやろ」
「私は特に…。あ、でも農家ならできます」
「それは村でやってたから?」
「はい。色々教えてもらったので栽培なら問題なくできます」
「ふふっ。セリアはそっちの方が性に合ってそうですわね」
「…じゃあ食べる係」
「それただの飯食いに行っとる奴やん」
「なら美味しいのをいっぱい出さないとですね?」
「セリア、あんまミィの事甘やかしたらほんまにそうなるからアカンで…」
「…そんな事ない。たぶん。」
「説得力皆無ですわね…」
職員室。
ガーバントは今日の記録を見返していた。
『測定不可』
その四文字だけが妙に目に残る。
「…種火や身体能力だけか…?」
そんな事を考えつつ見ると、午後8時を回ろうとしていた。
「…明日以降に追加でしてみるか」
パタンッとファイルを閉じつつ
「さて、飯だ飯。」
そう言いつつ席を立ち、食堂の方へ歩いていく。
(……妙だ。)
(昼の食事を見てから、野菜が食いたくなった。)
そんな事を思いつつ向かった先にはいつも通りの学食があった。
が、そこでいつも通りではない光景が一か所だけ広がっていた。
「これはこれでおいしいですね…!」
「Gのはなんか質素やなぁ…。セリアの食ってから味覚肥えたんか…?」
「…単に不味い。」
「ん-…ポトフに漬けて食べると丁度いいかもしれませんね?」
「ほんまかぁ…?」
そう言いつつピッと自身のポトフに漬けて食べる。
「…なんでほんまに旨くなってるん」
「…流石。」
「料理のセンスはその辺りのシェフよりありそうですわね」
「流石にそこまで大層な事はできないですよ?」
「とか言いつつさらっとやってそうなんがなぁ…?」
なんだあれは。
そこにあったのはランク差など微塵も感じないような雰囲気で食事をシェアしている4人の姿があった。
そんな所に歩いていくAランクの同級生。
「おや、これはルーテリア嬢。」
振り向くと、そこには銀刺繍の制服を着た同じAランクの男性が。
「ふむ。ご一緒だったのですね。」
その後、視線だけをセリアへ向ける。
「……して、失礼ですが。」
「なぜGランクなどと。」
「私が一緒にいたいからですが?何か問題でも?」
「ですが周囲への示しが——。秩序という物あるのはご存じでしょう?」
「普通はありえない。」
「Gだぞ…?」
「やめろ。」
「彼女個人を侮辱するつもりはない。」
「問題なのは制度だ。」
取り巻きが言いたい放題言うのを諫める中、標的にされている当の本人は首を傾げていた。
「?。あっ、お席でしたら譲りますよ?」
(違うぞ。席が無くて困ってるんじゃなくてお前を非難してるんだぞ…)
「……。」
逆に話を吹っかけてきた側もどうしていいかわからず顔を見合わせていた。




