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朝は神社で掃除をしていた最弱の巫女見習い、今日から魔法学園に通います。  作者: 九尾


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第79話 「一緒にいたい」

 対抗戦以降、話しかけられたりすることが多くなり、何もない時は5匹を呼んで一緒に過ごしたり遊んだりしながら過ごしていると、新たにご縁があったのか、1組のヴィクトリアさん、2組のレオニダスさんと仲良くなれました。


「──フラワ、気持ちいですか?」


 そう言いながらブラッシングをしている様子をヴィクトリアさんが見ていた。


 そうしてるとキナコがヴィクトリアさんをジーっと見なが「チチッ」と小さく鳴いていた。


「ん?ヴィクトリアさんの事が気になりますか?」


 そう言いながら撫でると「ぷーっ」と私も撫でてというふうにヒヤンも足元飛び跳ねる。


「ふふっ、ヒヤンもなでなでしましょうね?」


 しゃがんで撫でるとぐりぐりと擦り付けるように甘える。


 何時しか何時も通りアシスやポヨンも撫でる事になりつつ、メロデも頭の上に乗っかって寛ぐ体勢になる。


「…あなたの周り、動物の巣みたいになってない?」


「へ?あぁ…そうですね?みんな呼んだ時は大体こうなりますよ?」


 本当に?と言う風に横でブックちゃんに書き込んでいるミィさんを見る。


「…本当。大体こうなる」


「その様子を見るに日常的になってるみたいね…」


 そう言いつつヴィクトリアさんは踵を返す。


「あっ、もう行かれるんですか?」


「えぇ、生憎暇じゃなくてね」


「なら、頑張ってくださいね。ヴィクトリアさん」


 笑顔で見送ると一瞬私を見た後、ヴィクトリアさんはそそくさと歩いて行った。


「ほんなら今日の用事どうしよっか。何時もみたいに世話してーだけやと味気ないやろ」


「あ、あのー…それならちょっとやってみたいことが…」


「エルマから進言するなんて珍しい…」


 クローディアさんがそう言うと指をツンツンと合わせながら申し訳なさそうに言う。


「私もその、ルーテリアさんとかみたいに…フォレスとのがしたくて…?」


「…戦闘参加したいの?」


「あ、いえ…えっと、実は私とフォレスって…その、共通点がほぼないなって…」


「ん~…フォレスちゃんはどんな特徴を持ってるんです?」


 ミィさんに聞くとそっと目を閉じる。


「…翠牙の森豹《フォレスト・レオパルド》、密猟者を嫌い、森の中に透過するように擬態できる」


「ということは、心優しいと言った雰囲気なんですね?」


「…顔だけキリッとしてる」


「あ、それなら救護班で特化するのはどうでしょうか?」


「き、救護班で…?私的には嬉しいですけど…そ、その…擬態なんてできませんよ…?」


「なので、ルーテリアさんみたいに纏うとかの意味で?」


「氷狼の騎士《ナイト・オブ・フェンリル》はそもそも私《わたくし》自身の制御技術あってのものですわよ?大丈夫ですの?」


「うっ…わ、私はそんなに上手でもないですし…」


「なら、私が後ろから触れててあげます。前のルーテリアさんの時みたいにやりやすくなるかもしれないので?」


「…対抗戦で使ったアレ?」


「はい。アレならお墨付きで楽だったとルーテリアさんも言ってたので、楽かなと?」


「あ、えっと…じゃ、じゃあお言葉に甘えて…」


 尻込みするエルマさんをルイネさんがバシッと叩いて「ひぇあっ!?」と変な声を出しつつビクッとする。


「言ったらええねん、うちらの仲やねんから。なっ?セリア」


 笑顔で「はい♪」と答えると頬を赤らめて申し訳なさそう頷く。


 ──私達は開けた森の方に来て、エルマさんがフォレスを呼び出した。


 そこで、まずは背中に乗っかってみるという所からしてみた。


「え、えっと、じゃあフォレス、よろしくお願いします…」


 完全に座った状態で乗っかるようにしてぺたっとくっ付くと。


「み”ゃう」


 そう鳴いて微動だにせずにただエルマさんが乗っかっただけになった状態で時間だけが過ぎる。


「──…重量オーバー」


 それを聞いてエルマさんは「重いって事ですか!?」と涙目で言う。


「まぁ豹ですからねぇ…。速さが取り柄ですし?」


 私がそうやってフォローをすると「うぅ…」と言いつつ降りる。


「となると、ルイネさんのようにライボルに乗っかるみたいな事はできませんわね?」


「ん~…あ、そういえばルーテリアさん。どうやってシルヴァンちゃんとできるようになったんですか?」


「私《わたくし》の場合は定期的に撫でながら額を付ける程密着した状態で意思疎通をしようとしていましたわね?」


「へぇ。一人でそんなんしてたんや。そんで何言ってるとかはわかったん?」


「細かい事は全然。でも憶測で会話はできるようになった程度で、信頼関係を築けないかという発想をセリアさんを見ていたら思ったんですの」


 小首を傾げながら「私ですか?」と問い返すと頷く。


「えぇ。普段のキナコや他の懐き方を見ていると、頑張れば私《わたくし》もあのように好かれるのでは?と見様見真似で致しましたの」


 ずっと静観していたクローディアさんが口を開く。


「要するにセリアみたいに親身になれば出来るって事?」


「私《わたくし》の場合はそうでしたわね」


「で、出来るんでしょうか…」


「やってみんねんそう言うんはとりあえず。なっ?」


 どうすればいいのかわからない様子でエルマさんが私を見てくるのとりあえず私自身も考えてみる。


「ん~…。あっ、それなら一緒の行動をしてみるとか!」


「「一緒の行動?」」


 ルイネさんとエルマさんがハモる形で首を傾げる。


「ほら、私もよくしてますけど。こんな風に?」


 そう言ってキナコが横でカリカリと種を食べているのを見て、「私にも一個くれませんか?」と聞くと、ジーっと見てから尻尾からもう一つ種を出してキナコがくれる。


「ありがとうございます。えーと…」


 カリカリと食べる様子を見て同じように歯で噛んだりして種を砕くようにして中身を食べていく。


「これ前食べてたのと違いますね?」


 そう言いつつ撫でると「ぴっ!」と肯定するように鳴いて尻尾がゆらゆらと揺れる。


「こんな感じです!」


「で、できますかね。私それ…。」


「あぁ~まぁとりあえずやってみたらええんとちゃう?」


 エルマさんはそう言われて、座り込んでいるフォレスちゃんの横に行って同じようにペタンと四足歩行の形で座るようにする。


「こ、こう…?」


「み”ゃう」


 そう言って立ちあがってぴょんっと高く飛んでスタッと着地する。


「へ?飛ぶの…?え、ふんっ!ふぐっ!」


 勢いよく飛んだはいい物の同じように四足歩行で着地した時に膝が胸に直撃して倒れる。


「エルマぁ(さん)!?」


「…これは先が長そうね。」


「全くですわね…」

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