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朝は神社で掃除をしていた最弱の巫女見習い、今日から魔法学園に通います。  作者: 九尾


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第70話 「後半戦」

 ──あっという間に1週間が過ぎ、対抗戦の後半戦が始まる日となっていた。


「長らくお待たせ致しました!学年対抗、後半戦です!」


 アナウンスが流れると、歓声や声援は勿論のこと、新聞を片手に応援する者や筒のようなものを持っている人までいた。


「さて、後半戦も!このコメットが司会を務めさせて頂きます!そして解説には引き続いてイリスさんにお越し頂いてます!」


「どうも。引き続き、良い戦略が出る事を期待していますね~」


「それでは!今回も1年生から始めて行きましょう!今回の期待候補である、3組VS4組からです!」


 そう言うと観客たちの歓声の中、私達は中央へと歩いていく間、キナコは耳を隠すようにしてるので、そっと手で押さえてあげる。


 対面には3組の方々がいる。


(皆さんやる気満々ですね…私も副リーダーらしく頑張らないと!)


「それでは、1年生の決勝戦!今回の舞台となるのは!」


 モニターに次の舞台となる場所の名前が表示される。


「今回は、遺跡ステージとなりました!」


 そういうと転送門がガチャリと開かれ、そこに皆で入る。


 ──。


 着くとそこは古い建物があったような場所へと繋がっていた。


「今回は死角が多い遺跡ステージか」


 ゼクスさんがそう言いつつ周りを見ている中、眼鏡を戻しつつギルフォードさんが言う。


「逆に言えば今回の上空からの攻撃は軽減できるが、貫通される場合は少し厳しい状態にはなる」


「でしたら、まずは今回のプランはどちらを致しますの?」


「ならば、今回は密集を防ぐスリーマンセル型にする」


 皆さんが頷くとすぐに行動が始まる。


「…じゃあ、セリアと一緒だね」


「ほなうちもやな!」


「よろしくお願いしますねミィさん、ルイネさん」


 事前に決めていたグループになって散会し、私達は遺跡から少し離れた森側に行く。


 森の中に入ってから私達は魂結びの呼子石ソウル・コーリング・リンクから皆を呼ぶ。


「…埃付いてる」


 そう言いつつぽんぽんとブックを叩いて埃を払う。


「にしても、ライボルと並べるとセリアんとこの皆ちっちゃいなぁ…?」


「あはは、メルフィス先生からも戦闘向きじゃないって言われてますからね~?」


 私は今回はヒヤンとアシスを抱き抱えて撫でつつ言う。


「とはいえ、うちらの構成は戦闘方面じゃないしなぁ…うちらは別の方法で行かんとやね」


 そう言いながら歩くと、自然が多くなってくる。


「フラワ、この辺りに何かある?」


 片手で撫でつつ言うと、フラワはポヨンを乗せたまま先導してきょろきょろと周りを見ていく。


 そのまま少し待つと「ぴィっ」と小さく鳴いて歩いていく。


「行ってみましょうか。フラワが何か見つけたみたいですし」


 頷いてから歩いていく中、キナコも懐から出てきて私の頭に乗る。


 少し歩くとそこは木々が密集した場所だった。


「フラワ、何かありました…?」


 フラワは肯定するように一鳴きする。


「ここに何かあるんでしょうか…?」


「とはいえただの木の密集地帯やけど…?」


 私は地面を見ていくと一つ気が付く。


「動物とかが通った気配がないですねここ」


「…うん。獣道が無い」


「てことは、ここめっちゃ死角?」


 そう言うとミィさんが頷く。


「…狙撃もここから出来る。ルイネ、衝撃任せた」


「はいはい射出用な」


 ミィさんは頷いて木の根元辺りに座ってブックちゃんを開いて改良した新たな部品を作り出していく。


「私達はどうしましょうか…?」


「ちょっとの間は暇やろうし、座っとってええよ。」


 私はそれを聞いて、ミィさんの部品作成が終わるまで隣で一緒に座る。


「……ここ、戦闘区域なんですよね」


 そうは思えない程、周りは音が静かで穏やかな雰囲気だった。


「うちも飛んで見回りたいけど他に見つかる可能性あるしなぁ…なんも出来んな?」


 そう言いつつルイネさんはライボルちゃんを撫でる。


 ──。


 少しするとミィさんが部品を作成し終える。


「…今回の出来た」


 そう言いつつ両手で持つ長いのを見せる。


「前より小さくなりましたね…?その分長くなりましたけど。」


「…ん。アレは使い捨ての一発屋だったから」


「名前とかあるん?」


「…スナイパーライフル。計算上ほぼ壊れない」


 石や土を固めた物とは思えない程カチカチで、ずっしりとした重さがあるソレを持っているとヒヤンやキナコがクンクンと嗅いでくる。


「…弾はこれを使う」


「鉄の弾やな…?」


「…ん。セリアと一緒に過ごしてたら出来るようになってた」


「え、そうなんですか…!?」


「…元々岩が限界だったから」


「あ、それで言えばうちも高速移動する時に直角移動出来るようになったりしてるで」


 二人の成長を目の当たりにして「私も頑張らないとですね…」と意気込みつつちょっとの劣等感が広がる。


「んで場所的にどこから狙撃するん?──…まさかやと思うけどこの木の上?」


「…見渡せるのがここ。葉っぱで見えないのもある」


「…な、なら私が昇ります!」


「ライボル飛ばしたらバレるから完全に登攀やで?いけるん?」


「はい。こう見えて木登りは得意だったので!」


 そう言うと苦笑しつつもルイネさんは「ほな頼むかぁ。ちゃんとやり方聞いときや」と言いつつ肩をポンポンとしてくれる。


 ──それから5分くらいをかけて使い方をミィさんに教えてもらう。


「──はぁ…、吹き矢を引き金でするみたいですね?」


 コクリとミィさんが頷いていると、ルイネさんが弾が入った弾倉を一つ持ってくる。


「とりあえず雷と風混合で入れたけど、密度的に破裂せえへん…?」


「…そこは見たから、大丈夫。なはず」


「最後ので相当怖いんですけど…!?」


 そう言いつつも肩にスナイパーライフルをかけて登る為の準備をする。


「ほな、うちらはこっから迎撃やらなんやらするから、セリアは落ちんようにして撃つんやで」


「わっ、わかりました!」


 そう言って私はアシスを肩に乗せ、キナコとメロデの先導して貰いつつポヨン、ヒヤン、フラワには下でお留守番をしてもらってよじ登っていった。

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