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朝は神社で掃除をしていた最弱の巫女見習い、今日から魔法学園に通います。  作者: 九尾


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第62話 「対抗戦に」

 ――。


 日付は回り、学年対抗戦の当日。


 セリアが思いつき、ギルフォードが整理し、ゼクスが形にする。

 そこへ皆が意見を重ねる。

 それが、いつの間にか当たり前になっていた。


 そして一番は、色々と言いつつも、クローディアの姿も自然とそこにあった。


 彼女もまた、この朝のお茶が無ければ少し気分が乗らないという雰囲気があったからだ。


 食事を共にし、掃除をし、時には作戦会議で口を挟み、気づけば誰かの隣に座っていることが増えていた。


 そんな今日、朝食はセリアの用意した漬物と魚の解し身を乗せた白米という簡単なものを皆で食べていた。


「今日こそは先に行くから」


「この前もそれ言っとったやん。てか朝ご飯無いと落ち着かんとか小言言ってたやろうに」


「うっ…。アレは小腹が空いただけで…――」


「…どうせ足は動かない。」


「全くですわね。わたくしも今となってはセリアさんの朝食を食べないと始まらないようになってしまいましたもの」


「うっさい異端者イレギュラー共…。」


(――あぁもう…コイツらとずっといると段々おかしくなりそう…)


 そんな事を思いつつ、クローディアは湯呑を傾けている中、セリアがホっとした様子で声を発する。


「――…あっという間に当日ですねぇ」


「…割と早かった」


「朝の茶は一切外さずにしとったなぁ…」


「ま、まぁ…その…何回か折れかけましたけどね…」


「エルマ…アンタの場合は自意識のせいでしょ…。」


 その様子を見ながらルーテリアさんは私が淹れたお茶を優雅に飲む。


「とはいえ、今日は学年対抗戦ですわよ?」


 湯呑を置きつつルーテリアさんが言うと「わかっとるわかっとる♪」と軽くルイネさんが言いつつお茶を飲み干す。


「さぁ、とりあえず行く準備をしましょうか。精一杯に頑張りましょう!」


 私がそう言ってから最後の一滴までお茶を飲み干してから湯呑だけ洗ってから、学園へと向かう。


 ――学園内に常設されている闘技場施設。


 今日はここで各学年の団体戦、及び代表戦が開始されるのもあり、周りはそれらを見に来る人物や、祭りというのもあって大々的に外は盛り上がっていた。


「観戦してる最中の小腹も満たせるおつまみだよ!」

「対抗戦の賭け場はここだよー!」


 色々な声が飛び交いつつ、わくわくとした雰囲気がその空間には存在した。


「わぁ…こんなに多いんですね当日は…!」


「…私は嫌い。煩い」


「はいはいじゃあ耳に手当てといたるからな~」


 そう言いつつジト目なミィさんをルイネさんが両手で覆うように耳栓する。


「とはいえ、一年のわたくしたちはトップバッターですわ?」


「み、見て回るのはその後ですね…?」


「村の小さいお祭りしかしらないので、凄く楽しみです…!」


「どんな祭りよ全く…」


 そんな事を言いつつ、一行は一年が集まる控室の方へと足を運んだ。


 ――――。


「さて本日も始まりました!学年対抗戦!司会は私、コメットが担当させて頂きます!」


「解説には学園で戦術を担当して頂いているイリス先生に来てもらっています!」


「勝敗そのものより、各チームがどこで判断を誤るのか。または火力だけで勝てると思っている方が何人いるでしょうね~?」


 歓声が広がる施設内には、どちらが勝つかを賭ける者、単純に見学に来る者、そして逸材がいないかを吟味する者など多種多様な人物が観客席にいた。


「さて、本大会の説明を致します!」


「本大会は学年別で対抗戦をする形となっています。対戦表は公平にランダムで決められており、トーナメント形式でありつつ当日までわかりません!」


 そう言いながらモニターに観客の目を向かせると、そこには各クラスの代表者と団体戦リーダーのランクなどが映し出される。


 そこにはAランク以上のリーダーの顔触れがあった。


「さてさて!今年の一年は粒ぞろい!Sランク、そしてSSランクまで登場です!」


「ええ。ただし、ランクだけで勝敗が決まるなら、戦術科など不要でしょうね」


 その言葉に感嘆の声や歓声が響き渡る。


「そして1組から4組には…なっ?は…?これは一体…?」


困惑した声がマイクに拾われる。


「じ、Gランクの…――副リーダー?!」


 その声が響くと観客席の中でも議論がされていた。


「Gランクだと?本来Aランク以上がメインだっただろ?」

「負けに行ってるのか?」

「というか見るにSもSSもいないクラスだろ?」

「いや、ダークホースかもしらん!BETしてみるのも一興だな…!」


 そんな様々な声が観客たちから上がる中、イリスは淡々とマイクを通して言う。


「ですが、副リーダーになっている彼女を単なる戦力外と見るのは早計でしょう。頑張ってほしい所です。」


「ではでは続いて、組み分け入ります!」


 ドラムロールが入り、各自のトーナメント表が発表される。


「1年!1クラスVS3クラス、2クラスVS4クラス!」


 ――私達は控室でその様子を見ていた。


「…レオニダスの所」


「うわぁ…割と武人系のが来たなぁ…」


「えーと、金刺繍の方でしたっけ?」


「えぇ。レオニダス・ノルディン。2クラスに在籍しているSランクですわ」


 そう言っているとゼクスさんが歩いてくる。


「だが、負けるつもりはない。Sだからと根負けしてては勝てるものも勝てなくなるからな」


 賛同するようにギルフォードさんも眼鏡を拭き、掛けつつ来る。


「とはいえ、実力は確かだ。油断禁物で行こう」


「…今回は予定通り頂点を取りに行く。SSすらも蹴落としてな」


「ふふっ、貴方らしいですわね。ゼクスさん?」


「とはいえ相手は規格外の存在だ。まずはAブロックの視察から作戦は考えておこう」


 そう言っていると「間もなく!Aブロックが始まります!」というアナウンスが流れてきた。


 ――。

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