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朝は神社で掃除をしていた最弱の巫女見習い、今日から魔法学園に通います。  作者: 九尾


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第3話 「Gランクの制服」

「あはは…緊張し過ぎて噛んじゃったんだねぇ。うちはルイネ・セフィルだよん。よろしくね?」


サイドテールを揺らしながらぽんぽんっとセリアの頭を撫でる。


「ルーテリア・ラフテイルですわ?」


高飛車といった雰囲気で両腕を組みつつ縦ロールを揺らして椅子に座り直す。


「…ミィ・ラシール」


それだけ言ってツインテールを抱える形で前に持ってきて触れつつ眠たそうに言う


「せ、セリア・レインですぅ…」


私は恥ずかしさのあまり爆発しそうになりつつちょこんっとルイネさんに誘導されるまま椅子に座る。


「まぁまぁ、うちも最初噛んだことなんて何回もあるからそんな気にしんとき?」


赤面する私を見ながら笑いつつそう言われ、ますます恥ずかしさが増す。


「そういえば、ランクはどんな感じだった?」


ルーテリアさんにルイネさんがそう言うと得意気に口を開く。


「当然。わたくしはAですわ。」


「うちはBだったぁ~…。ってん? Aランクやのに何で一般寮に?」


「今日は遊びに来ただけですの。何かと学術に関してはお世話になっていますのよ?」


「あぁそれで訪れてる感じかぁ。じゃあそんなミィちゃんは?」


「…Cランク。魔法にあんまり興味ない。」


「幼馴染やから知ってたけど…一貫してんなぁ…?」


笑いつつその話題は私にも来るのでした。


「セリアちゃんは?」


「私ですか?Gですよ?」


シーン……


ルイネが笑顔のまま固まる。


ルーテリアが目を丸くする。


ミィだけが本を読んでいる。


「…G?(本当に存在するのですの……?)」


「……珍しい。」


「……え、ほんまに?」


「Gって……そのG?」


「…? はい、Gですね…?」


気まずい(?)空気が流れる。


「あ、あぁー…ごめん!」


「?」


「いや……」


目をそらしつついたたまれないような雰囲気を出しながらチラチラと見ながら


「Gって珍しいんですか?」


「…はい?」


「私、村では誰もランク?の話はしなかったので?」


しばらくの沈黙が訪れ、ルーテリアさんとルイネさんが目を見合い少ししてからふっとルイネさんが声を漏らす。


「ぷっ、あはは。気にしてないんやったらええと思うよ?」


「えぇ。まぁ、ランクは全てではありませんわ?」


「…希少分類。」


「…?」


私はよくわからずに首を傾げる程度でしたが、その時。


コンコンッ。とドアをノックする音が。


開けるとそこに立っていたのは眼鏡をかけた女性の教師さんが立っていました。


「失礼します。初めに、入学おめでとうございます。…ってあれ?4人?」


「あぁ、お邪魔してまーす。幼馴染とかで?」


ルイネさんが苦笑交じりにそう説明すると納得してくれる。


「それでですか。わかりました」


「それで、どうしたんです?」


「えぇ、こちらの入学者用の支給品をお渡しするために来たんです」


教師は制服を二着取り出す。その上には、一枚の薄い板が載せられていた。


「こちらは《アルカナプレート》。必需品ですので無くさないでくださいね」


そう言いつつ、私とミィさんは支給品を受け取る。


それを確認した後、お辞儀して教師は部屋を後にする。


「これがアルカナ……プレート?」


不思議そうに持ち上げてぺたぺたと触りながら見てみる。


「…板ですね。」


「セリア、板やけど板ちゃうねん。」


「といっても…ただの板…のような?」


「これ、どうやって使うんでしょう。」


ピロンッ。


「わわっ?!」


音と一緒に暗かった箇所に光が灯り、落としそうになるのを慌てて持ち直す。


《ようこそ。アストリア学園都市へ。お名前を記入してください》


「あっ、はい…!」


そのアルカナプレートと呼ばれるものから声が流れると咄嗟に返事してしまいます。


「セリア、それただの最初のアナウンスやからな…?」


「へ?そうなんですか?」


そう言いつつ、動かし方がわからずに首を傾げつつ書くものを探す


「あのー…執筆用のペンなどは」


「おぉぅ。そのレベルでわからんか…。ちゃうちゃう、そこの白いとこを押してから…」


「え、何か文字が出てきましたよ?!」


「こっから自分の名前をこうやって押して行って…」


「え、えーと…せ…せ…せの文字が無いです!」


「同じ行のとこ長押ししてみ?」


そんな事を言いつつ名前を打つだけで5分ほどが経ち、やっとの事で打ち終わる


《照合完了。氏名:セリア・レイン ランク:G 制御精度:測定不可》


「あのー。測定不可ってなんでしょう?」


「ん?測定不可?」


「測定不可…。何か設備に故障でもありましたの?」


「ん-(壊れてたのかなぁ。)」


「…お腹すいた。」


「まだ昼まで少しあるでーミィさんやー?」


「あ、それなら荷物にあるおにぎりで良ければ…!」


特にそれ以上は気にせず、アルカナプレートをベッドに置いて荷物から柏で包んだおにぎりを出す。


「…!欲しいっ!」


目を輝かせておにぎりを貰って一口食べる。


「…安心する味。」


その言葉を最後に無言で小動物のように食べていく。


「あはは、急いで食べると喉に詰まりますからね?」


「ほな、それ食べたの見たらうちらも一回部屋帰ろか」


「えぇ。わたくしたちも照合しないといけませんものね」


そうやって、ミィさんが食べ終わると


「それじゃ、また明日なー!」


「失礼しますわ。」


ルイネさんとルーテリアさんは自室へと戻っていきました。


二人が部屋を出て行き、部屋には私とミィさんだけになる。


「……。」


私は渡された制服をそっと広げてみた。


真新しい制服。


胸元には、何も刺繍は入っていない。


「これが……学園の制服。」


指でそっと布を撫でる。


「今日から私も学生なんですね。」


少しだけ胸が高鳴る。


村では着たことのない服。


お師匠様や村のみんなが見たら、きっと驚くだろう。


「……よし。」


明日から、頑張ろう。


そんなことを思いながら、私は制服を大事そうに畳み直した。

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