第九章 コレナガの成長
タケダはコレナガを自身の道場に案内して言った
「お前には2つの能力があることには気づいておるか?」
コレナガは「いや1つだろ、俺の能力は、コネクションだけだ。そもそもゲイの能力が2つあるなんて聞いたことがないぞ」というがタケダはやれやれと首を振って
「そうでもないぞ。低い確率だが2つ物は確かに確認されておる。お主の勉強不足じゃな。さて本題に入ろう、わしが見た限りだとお主のもう一つの能力は火じゃ。」
「火?そりゃまた変わってんな、まるで魔法じゃねえか」
「そうじゃ。魔法は古代からあるんじゃぞ。その古代の文典の中で描かれておるのじゃが一番多い魔法系統は火だったたらしい。そういう意味ではお主はラッキーじゃ。」
「俺が?ああまあ2個持ちだからか?」
「違う。多いということは資料がたくさんあるということだ。よって解明できるものが多々あるということじゃな。」
コレナガはタケダの話を半信半疑で聞いていた。(魔法?そりゃ物語の御伽噺だ。実際にあるわけねえよ。こいつもついに耄碌したか)
タケダはコレナガの疑うような視線を受けてはっきりと言った
「よかろう。お主は疑っておる。これでは話にならん。魔法は信じていないとできるもんもできん。それでだ。証明してやろう。お主の体でな!」
とタケダはいうとコレナガの体に触れ心臓のあたりをまさぐった。
「ちょおいなにすんだよ」
「おいおいそう興奮するな。よしこれをこうして、」
というとタケダはゲイエナジーとは別の何かを心臓に向かって流し出した。」
コレナガは体が拒否反応を起こしているのではないかと思うほどに痙攣し始めていた。
コレナガが耐え切った後にコレナガの体に何の変化もなかったためコレナガは呆れて帰ろうとした時にいきなりコレナガの体が燃え上がった。
「うおおおお、何だこれ」
タケダは「落ち着け、コントロールするんじゃ!自身の中にあるもう一つの感覚に気づけ!。じゃないとお主は死ぬぞ!」と言い自身もコレナガの燃えている体に手を合わせ、感覚を掴ませようとした。
「いいか!!自身の最もしたいことを考えろ。何じゃ!お主の使命は何じゃぁ!」
コレナガは戸惑った。自身の叶えたい欲望がふたつあったからだ。しかしそれも一瞬ですぐに決まった。
「俺は強くなると同時にヒロミチたちへの恩返しがしたいぃぃぃぃ」
コレナガが言った瞬間に炎はコレナガの中へ収まった。熱さも消えていた。
タケダはコレナガに向かって、「お主は強欲じゃな。普通一つじゃろ。自身の欲望か、それとも人のためになるようなことか。2つを取るのはきついぞ。1つも得られんかもしれん。それでもお主は2つ選んだんじゃ。覚悟はできてるか」
コレナガは即答した。「おう」
タケダは嬉しそうに頷き「ならば修行じゃ。」と言った。
タケダはまずお主は今なにが欲しいんじゃと聞いた。コレナガはスピードかな。今はと答えた。なぜなら彼はヒロミチたちに追い付きたかったからだ。自身も一緒に戦いたかったからだ。
タケダはスピードかと言い少し悩むと「よしこれでいこう。きつくてもいいんじゃろ」と言いコレナガは「いいぜ」と答えたがタケダはニヤつきながら「今のわしとお主は教師と生徒じゃ。少し7文字が足りんのう」というとコレナガは悔しそうに「おねがいします」と答えた。
修行は苛烈を極めた。
タケダはコレナガの炎の操作を完璧にしろと言いコレナガは最初は順調だったが途中から操作が難しくなったがゲイエナジーのように扱うことで一気に簡単になり達成できた。
次に、タケダは「炎を足の下に設置するような感じでそれを右左と順順にやるんじゃ。これでもう早く進めるぞい」と言った
コレナガはどうにも感覚が掴めず困っていた。そこにタケダがアドバイスとして「お主は自転車を漕いだことはあるか?あのような感覚じゃ」と言った。
そのアドバイスでやると右足を踏み出す時に炎を置いて蹴る。進んでいき次に左足が浮くのでその下にまた炎を出して蹴ると言った感じで繰り返していくことで1km以上進めたがだんだん早くなっていき最後には早すぎて止めるのが困難になっていた。コレナガは前方にある巨木にぶつかり目を回した。
コレナガが目を覚ました後、タケダはこう言った。
「これは、どんどん早くなっていくのじゃな、どんどん推進力が加算されていくから、地を蹴りすぎると音速を越えるかもしれぬ。気をつけろよ」と言った。
コレナガはタケダの家に置いていた荷物を背負いタケダに感謝の言葉を伝えた。
そして、コレナガは師に深く一礼すると、走り出しと共に姿を消した。
後に残されたのは、真っ二つに割れた竹林と、微かに漂う熱い情熱の残り香だけだった。
「ヒロミチ、待っていろ。俺もそっちにいくからな!」




