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真実の愛に目覚めし拳   作者: m
第2部 もしもあの時

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29/44

第五章 領主の正体

すみません

忙しくて更新が遅れてしまいました

今日は後3個あげます

「無駄だと言ったはずだ。愛だの情熱だの、私にとっては退屈な余興に過ぎん」


ヒロミチの『フェロモン・ゲイ・スラッシュ』が領主の胸を深く切り裂き、大亀の剛拳がその脇腹を粉砕したはずだった。しかし、傷口からは血が流れるどころか、黒い霧が立ち昇り、瞬時に肉体が再生していく。


「なっ……! 攻撃をまともに受けて、傷一つ残らないなんて……!」

小林が驚愕し、シルクの手綱を緩める。どんなに強力な攻撃を加えても、領主は余裕の表情でワインを啜り、不敵な笑みを浮かべるばかりだった。


後方で戦いを見守っていたソウタは、領主の肌の白さと、その異様な再生速度を見て、かつて街の老人から聞いた不吉な噂を思い出した。


「ヒロミチさん、気をつけて! そいつはただの人間じゃない、**吸血鬼ヴァンパイア**だ!」

ヒロミチは吸血鬼ってとソウタに聞くが、小林が説明した。

「吸血鬼とはアンチゲイエナジーを溜め込み一定の確率で突然変異した元人間のことよ」


ソウタの叫びが玉座の間に響く。

「噂じゃ、あいつはこの街の地下にある『深紅の石』からエナジーを吸い上げているんだ! その石を壊さない限り、あいつは何度でも蘇る! それに、吸血鬼は『純粋すぎる愛の波動』には耐性が低いはずだ!」


「……チッ、余計なことを知っている虫ケラが」

それまで優雅に構えていた領主の顔が、怒りで歪んだ。ソウタの指摘は図星だったのだ。再生能力の源と、致命的な弱点を暴かれたことで、彼はついにその本性を現した。


「そこまで言うなら、お前たちから先に喰らってやろう。私のディナーになる光栄を噛み締めろ!」


領主の背中から漆黒のコウモリの翼が突き出し、その爪は鋭く伸びた。彼の周囲に漂っていたアンチゲイの波動が、今度は「アンチゲイの呪気」へと変じ、室内の温度を氷点下まで引き下げた。


「ソウタ、ありがとう! 弱点が分かれば、もう怖くない!」

ヒロミチの白銀のフェロモンが、さらに激しく燃え上がる。

「大亀くん、小林さん! ソウタが教えてくれた通り、全力の愛の波動をぶつけるよ!」


「おう! マッスル全開だ!!」

大亀が領主の突進を真っ向から受け止め、その巨体で怪物を抑え込む。

「油断しないでねヒロミチ……さあ、いくわよ!」

小林のシルクが領主の翼を絡め取り、動きを封じる。


余裕を失い、猛獣のように襲いかかる領主。

一般人である井上の勇気ある一言が、最強の戦士たちに逆転の光をもたらした。


「いくよ、吸血鬼! これが僕たちの、消えることのない情熱の輝きだ!!」


ヒロミチの手の中に、魔を祓う光が収束していく。街を支配する不浄なる闇を打ち破るため、一行の総力戦が始まった。

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