表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
真実の愛に目覚めし拳   作者: m
第一部 波乱の旅立ちと別れ編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

12/44

第十二章 アンチゲイエナジー

山を下りた一行が辿り着いたのは、色とりどりの光が交錯する大都市「東京」だった。

「わあ、すごい活気だね!」ヒロミチが目を輝かせる。

「ヒロミチさん、あそこの屋台の串焼き、筋肉に良さそうですよ!」大亀も食欲を爆発させている。


そんな二人を横目に、小林は少し沈んだ表情で遠くのビルを見つめていた。

「……二人とも、ごめんなさい。私、ちょっと会わなきゃいけない人がいるの。少しの間、別行動にさせて」


「小林さん?」

ヒロミチが問いかける前に、小林は夜の雑踏へと消えていった。

小林が訪れたのは、街の外れにある静かなバーだった。そのカウンターの隅で、一人グラスを傾ける男がいた。

「久しぶりね……コレナガ」


男はゆっくりと振り向いた。かつてはヒロミチにも劣らぬ「ゲイ・エナジー」の使い手として期待されていた男、コレナガだ。しかし今の彼の瞳に、かつての情熱の灯火はない。


「……小林か。何の用だ。俺はもう、その世界からは足を洗ったんだ」

「今、面白い子と一緒に旅をしているの。ヒロミチという子よ。彼なら、あなたが諦めた『真実の愛の極み』に辿り着けるかもしれない」


小林はコレナガを仲間に誘うが、彼は冷たく笑った。

「愛? そんな不確かなもののために、俺はすべてを失った。誰がそんな夢物語を信じるものか」


コレナガは立ち上がり、鋭い視線で小林を射抜いた。

「そこまで言うなら、試させてもらう。そのヒロミチという男が、俺の絶望を塗り替えるほどの『愛』を持っているのかどうかをな」


翌日、ヒロミチと大亀が街を散策していると、突然周囲の通行人が立ち止まり、まるで操り人形のように二人を包囲した。

「な、なんだ!? 街の人たちが……!」大亀が身構える。


ビルの屋上に、コレナガの姿があった。

「俺は、他人の心の『隙間』を操り、負の感情を力に変える。ヒロミチ、お前が本物なら、この絶望に満ちた街の人々を、その愛で救ってみせろ」


コレナガが放つのは「アンチ・ゲイ・エナジー」。それは愛を信じられなくなった者の、冷たく鋭い波動だった。

街の人々は虚ろな目で、ヒロミチたちに襲いかかる。


「戦えない……。街の人たちを傷つけるわけにはいかないよ!」

ヒロミチは防御に徹するが、コレナガの冷徹な指揮により、包囲網は狭まっていく。


小林は物陰からその様子を祈るように見つめていた。

(ヒロミチ……。あなたの愛は、一度折れてしまった男の心をも、再び燃え上がらせることができるの?)


絶望を知る男・コレナガ。彼が突きつけた過酷な試練に対し、ヒロミチの「ゲイ・リベレーション」はどのような奇跡を起こすのか。街の喧騒の中、魂の試験が幕を開ける。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
毎回アバンチュールな展開が繰り広げられてすごく好みの作品です!次話も楽しみにしています
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ