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【第二部完結】ヒロインは早々にシナリオから離脱したい  作者: 朔島 涼
第二部 オルディア編

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87.フラグ回収

「【土魔術 重力増大】」

「【聖魔術 神聖十字十連】」

「よし、任せて。」

「うりゃー。」

「【雷魔術 白蛇雷鳴】」


北の国境沿いを西側に移動するシルヴィアたちは、ギガントワイバーンの群れに遭遇していた。飛来したギガントワイバーンをシルヴィアとナディアが次々と地面に縫い付け、エミリオとランドルフが首を落とす。オズワルドは単独で一体ずつ捕獲して仕留めていく。戦闘要員が五人になったため、かなりスムーズに討伐が可能になった。


「しかし、デカいな。」

「ヴィアの魔道具がなかったら普通に死んでるかもね。」

エミリオが笑顔でとんでもない事を言う。


「全員、肌身離さず身につける事!壊れないように注意してください!」

シルヴィアは必死の形相で注意をとばす。


「次行くぜ。」

「ああ、できる限り先を急ぐぞ。」

「はい!」


その後も、ゴブリンロードやグレートフンババ、ダークウィスプなど今まで戦ってきた魔物の上位種の群れを討伐し、移動を続ける。一行はすっかりシルヴィアの【磁石】による高速移動に慣れたようで、誰からも苦情は上がらなくなってきた。




「しかし、オルディアの魔物はどれも大きいな。」

「あれだけ大きい個体が続くと、手が痺れてくるね。」

「男性陣に任せきりですみません。」

「気にすんな。どうせヴィアに回復してもらうんだ。」

シルヴィアの謝罪に対して、ランドルフが答える。エミリオも笑顔で頷く。移動による苦情が出なくなったが、別の問題が発生してきた。


「本当に……大けりゃ良いってもんじゃないんですよ!」

とにかく魔物が大きいという苦情を吐き出しきった後、各々のテントに分かれて就寝した。





「誰だよ昨日、大きなフラグ立ててたやつ。」

ランドルフの言葉で全員の視線がシルヴィアに集まる。


「ちょ、それは酷いです。みんなで同じような事言ってたじゃないですか。」

シルヴィアは両手を前に出して宙を叩く。


「まあ取り敢えず逃げるか。」

「そうですね、広いところまで誘導しましょう。」

「追いつかれそうになったら磁石移動でちょっとだけ引き離してくれるかな?」

「了解です!」

全員で一斉に魔物に背を向けて走り出す。


ダークホール浄化の旅からカウントしてもこんな光景は初めてである。目の前に現れた魔物、それはクイーンホーネット。彼らの毒はプリモの森で討伐したポイズンホーネットの10倍以上の強さがあるとされているが、身体の大きさは100分の一。つまり前世の昆虫である蜂より少し大きい程度。故に攻撃を当てるのがかなり難しい。広範囲に高火力の炎魔術を発動するのが手っ取り早いが、出くわしたのが森の中のため木々に火が移っては困るとの判断だ。


「よしここまで来れば良いだろう。」

「ランドルフ!」

「よし、来た。【炎魔術 炎魔劫火】」

高火力の炎魔術をクイーンホーネットの群れが飛ぶ広範囲に繰り出す。


「小さければ小さいで大変ですね。」

燃え尽きたホーネットの死骸を見てシルヴィアがポツリと呟く。


「ヴィア、頼むから変なフラグを立てるのはやめてくれないかな。」

「だから私のせいじゃないですって。」

「次はきっと大物だな。」

「本当にやめて下さい。」

「皆さん仲が良くて羨ましいです。」

ナディアが呑気に微笑んでいる。


「ナディアちゃん?どこをどう見たら仲が良く見えるのかな?」

「いえ、すみません。」

シルヴィアは笑顔だが目の奥が笑っていない。ナディアはすぅーっと目を逸らして謝る。

そしてシルヴィアが立てたこの巨大なフラグは、やはりすぐに回収する事になるのだった。

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