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【第三部再開】ヒロインは早々にシナリオから離脱したい  作者: 朔島 涼
八章.ダークホールとは、ボス撃破

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69.ダークホールの中の人

とりあえず気づかれないようにダークホールのような物体の目の前までやってきた。

「中に入っているのはやっぱり魔人族の生き残りのようだね。」

「眠ってる……。」

「今までの状況から考察するに、オルディアがノルド山開発で爆発を起こした時に目覚めさせてしまったと考えるのが妥当だろう。」

「目覚めた魔人が全ての元凶である可能性が高いわね。」

「その爆発の後でダークホールが出現したり、魔物が暴れ出したりしたんだもんな。」

「さて問題はどうするのが正解なのかって事ですね。このまま浄化は無理そうですし……。」

目の前の魔人は弱って眠っているようにも見えるが、ダークホールから感じるその魔力はイレーネの魔力を余裕で凌ぐ。


「物理攻撃も効かなそうだよね。出来るだけ起こしたくないから試してみる事もできないし。」

アーノルドの言うように、せっかく眠ってくれているのだから無闇に起こしたくもない。


「やってみる価値があるとすれば、エミリオの聖魔術ですかね。おそらく効果ありますし、魔力もほぼ互角だと思います。」

「ヴィアがそう言うならやってみようか。まあ多分全然互角じゃないけど。」

そう言ってエミリオが両手を前に構えると同時にその魔人はパチリ目を開けた。


そう思った瞬間にシルヴィアはダークホールの中にいた。そして魔人に首を掴まれている。いったい何が起こったのか。瞬間移動でもしたようだ。皆がヴィアを呼ぶ声がするが、ずいぶん遠くに聞こえる。


「お前、いったい今までどこに行っていた!」

「え?」

魔人はシルヴィアを誰かと勘違いしているようだ。首を掴まれてはいるが苦しくもない。シルヴィアの身体は空中に浮いているのだと思うが、魔人にシルヴィアを苦しめる意図はないらしい。


「私はヴィアです。貴方とは初めてお会いします。」

シルヴィアはきっぱり言い切った。


「うるさい!黙れ!お前が居なくなって俺は……。」

「貴方の大切な人がいなくなり、悲しい思いをしている事は分かりました。でもそれは私ではありません。」

「ああああーーーー!」

魔人は片手で頭を掻きむしり始めた。やばい怒らせた。最初から目が虚だし、多分正気ではないんだと思う。このまま会話していてもいい方向にはいかなさそうなので、エミリオにアイコンタクトをとる。目が合うとエミリオは浅く頷いた。


「【聖魔術 神聖十字】」

エミリオは恐らく魔人を貫こうとしたのだと思うが、魔人はシルヴィアを突き飛ばし、自身も後ろに下がって避けた。しかしダークホールには亀裂が入る。シルヴィアも魔人の手から解放された。


「【聖魔術 神聖閃光】」

魔人とシルヴィアの間に感覚ができたため、先ほどよりも強くその攻撃範囲も広い技を打ち込む。するとダークホールは真っ二つに割れた。しかし、浄化ではないため、粉々には砕けない。


「出られない……。」

卵のように割れたところから外に出られると思ったが、ダークホールの空間からは抜け出すことが出来ない。


「【聖魔術 神聖百矢】」

エミリオはさらに魔術を発動する。何百もの聖魔力で出来た矢を降らせる。

 

「ぐわあああーーー。」

魔人はそこで初めて悲鳴を上げた。しかし、さらに打ち込まれ続ける矢にシルヴィアは少し怯む。その声は既に聞こえなくなったからだ。


「もうそれぐらいでいいん……」

「【闇魔術 黒紫磔刑】」

シルヴィアの言葉を遮るように魔人の声が低く響く。そして降り注ぐ矢の間から繰り出された黒い魔術は一度エミリオに向かいかけたが、その終着点は隣にいたアーノルドだった。

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