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光の果ては最も深き縦穴である

 避難は無事に、というのは間違っているかな?とにかく、終わった。

「あとの守りは息子たちに任せて大丈夫だろうし、攻めっけだしていきましょ」

 案外本体はすぐ索敵できたし、今までずっと捉えられている。

 この辺にいるなら、おびき出させてもらおうか。

「輝く夜の夢の中。そこに光が宿る。深淵に眠る光の魔王よ、遙かなる力を思い出せ!」

 目覚めて!

「フィーバーミュージアム、スタート!」

 滅光の神、本来誰にも使えない力。流石に無視はしない。

「なんだ、おまえぇ」

 青白い毛のナイフが飛ばされる。

「ぇえっ、えー…?」

 どこの毛なんだか。このはげ。そして次は何を言おうとしている?

「えぇえ、あぁ」

 呂律の回らないやつ。

 こいつ、いつぶりに言葉を発したの?封印中黙ってたの?

「さて……今の私の強さ、ちゃんと確認しておかないと」

 実力を測りにくいのよ、強すぎる人間がいるから。

「どうしようかな…」

 純粋にただ倒すだけなのに、対応が難しい。

 それもこれも、今のこいつがなんなのか不明だからだ。さっき考えた、強すぎる人間を頼ればなんてことはないけどね。でも…

「それはやだなぁ」

 つい苦笑してしまう。

 周囲はコロシアムが並んでいる。見晴らしは自然と悪くなる。

 増援と曲射とに警戒、かな。

 うん、なおさらだめだね。シャリアちゃんの守りは少し不安だ。この手の攻撃に鎖が耐えられるか不明だし。

 あー、そう思うとあっち不安だ。焦らないようにかつ急ごう。



 しばらく経過した。

 報告するは我、バンショウである。つまりそういうことである。

 とはいえ、俺の眷属はあっさり死んで収穫はなかったが。

 こっから見ても多分何もわからん。ちくしょう。



 戦いも、実際かなり久しぶりなのである。

「思ったより感覚がにぶってるな」

(「がんばれー」)

 治療に専念するシャリアの、そうとは思えない声が聞こえる。

 操り人形がひっきりなしに襲ってくる。とはいえ思ったより数が多くない。

「パンデミックって感じじゃないだけましなのか、どうなのか」

 どうも本体からしか操り人形にできないようである。

 目の前で治療がなされた男の手の中に、血みどろ、肉片混じりの武器がまだある。

「やっぱ移動するか?」

「さすがにもう無理かと」

 実際生存者だけでも4桁に上りそうである。

「この闘技場のような場所では、防衛に向くかと言われると否ではありますが、それでももう、戦列を伸ばすよりはよいかと」

「元々生存者が抗戦していた場所を引けたからな、十分俺らの任務を果たしたといえばそうだろうが……ここからどう動くか」

 そもそもの話だが…。

「まだ一応、封印されているといえなくもないよな、これ」

 本体が封印されている外に尖兵がいる時点でほぼ機能していないが。

 結界は三重にあった。今、というか最初に交戦してからずっと一番外のそれと二番目の間にいる。

 この結界は一番内側にて維持しているらしい。そのため、敵もそこに向かっているところだったとか。

(「メンマちゃん勝てるかな~?」)

「……なんとかなるだろう」

「カカ様は今のところ無事に事を運べているようです」

 というわけなので、待機。

「ところで、どこまで戦える?」

「肉弾戦は鍛錬を怠っていませんからそれなりに。体も頑丈ですし」

 なるほど、悪くない。



 しばらく経過し、メンマちゃんもそろそろ倒してそう。

「そういえば魔法は?」

 っと、先に質問とられた。

「魔法もそれなり……なのですが神の魔力は実質使えないのであまり期待しないでもらえると」

 ほえー。ふむ、なるほど。ナティよりちょっと不安なぐらいで見ておこう。

 それどころじゃもうなさそうだし、質問タイム終わり。

(「来るよ!」)

「来る」

「了解。龍の魔鱗、展開!」

「は?」

 今の神の魔力なんだけど。

 それはそれとして魔力を纏っていて、確かに頑丈そう。

「刺されないようにだけはしないとですね!」

 やってきた奴が馬鹿みたいにでかい縫い針持ちだった。

 絶対刺されたら最後めちゃくちゃにされる。

 ついでに交代。

「神の鎖、試してみろ!」

 あの針に刺さる軌道で切り離した鎖を飛ばしてみる。刺さるのか、刺さった後どうなるのか…。

「ナンダト!」

 よし、刺さるが影響を防いでる。

 分解して、あー、とりあえず爆発させとこ。

「神の鎖、すべての盾となれ!」

 これで一安心、なのかな?

「不安だしさっさと終わらせよう。混沌よ、眠れ!」

 混沌のみたいななにかで動きを封じにかかる。が、あまり効果はない。

 うーん、余裕ありそうだし、実践で一つ確かめるか。

「なんかいやな予感です」

 ばれた。ごめんちょ。さっきの氷に、ちゃんと氷雪属性を加える。

「アリエナイ!」

 おお~、ちゃんと封じられた。

「そこにこれ」

 水流属性を加えた混沌で周りにまとわりつかせる。

 混沌の氷に触れたところから凍り付き、しかしまとわりつく動きを止めない。

 あー、うん。混沌としてる。

 ところで私、混沌属性をどうやって作ってるのかもう覚えてないんですよ。

 とりあえず風圧は使ってない。

「とりあえずね、うん」

 というわけで風の混沌ででかい針を落とさせる。

「グググヴー」

「うぬぬ~~~~、ん?」

 パキッていった。折れた。えっ!?なんでそうなるの!?

(「強風で木が吹っ飛んだような感じだな?」)

 なるほど…?

「じゃ、次は地殻でも~」

「もう行きます!とどめをささせてください!炎、魔龍!いざ、月砕!」

 お、初めて聞くパターンだ。

「お、おぉ~」

 さすがの威力で焼き尽くされた。

「うん、残りの実験はまた今度かなぁ」

「最初に気にするのそこなんですね?」

「あれ下手に使うとやばいよ、下手すると私の最大火力かもしれないし。ああいう敵がいないときは相当気をつけないと実験も無理かも」

「大変ですね。でも今はやめてくだいただけないでしょうか。どうなることかと思いましたよ」

 それもそうか。

「ごめんなさい」

「はい。この話はこれでいいとして、ところで調子がよくなさそうですが」

「なーんか気分悪いや、うーん…」

 いつになくえげつない光景見続けたから体は耐えられなくなってきてるのかもね。でもその前に心が耐えてるのはおかしいと思う。

「というか、血ってあんまり見ないかも」

 殺すときより治療するときの方がずっと見るのは確か。

「ふぅ、一旦休み。お兄ちゃんと一緒に近くにいないか確認してて」

 まずは休憩しないときついかな。交代……いや、ほかにやることもあるか。

 分身でーす。

「どうする?」

「それはこれから考えようぜ」

 りょーかい。

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