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シャルル、お茶の準備をする


 ノアはシエルが抱っこして、昔使っていた子供部屋で休ませた。ダニエルは私に向かって「もういいだろ」と苦々しい顔で言った。


「ノアはこんなにも弱っているんだ。これ以上、調べてどうするんだ。もういい加減にしろ」


 相変わらずノア第一主義だなと思いつつ、何か言い返そうとした瞬間、サンソン神父が話しかけた。


「ひとまず、休憩しましょう。皆さん」

「……はあ?」

「お茶でも飲みましょう。キッチンを借りてもよろしいでしょうか」


 毒気のない感じで話すサンソン神父にダニエルは「まあ、いいですが」と許可を得た。サンソン神父は楽し気にキッチンに入って行った。あとに続くように私とアンリも一緒についていった。

 キッチンの棚に目もくれず、美しい刺しゅうが付いた小さな袋の中からティーポットとカップが出てきた。魔法で刻まれた刺繍により袋で見た目より大量に入れられる代物だろう。お金持ちくらいしか持てない高価な物だが、お茶するためのティーカップなどを入れているなんて……。

 ちょっと呆れて見ながら、その袋から出してきた薬缶も出てきた。この人、物の価値とか分かっているのだろうか? サンソン神父に薬缶を受け取りって、井戸水を入れて火をかける。


「おや、大変だ」

「どうしました?」

「お茶の葉が少なかったです。私としたことが……」


 密封性の高い小さな箱を見ながら困った顔をするサンソン神父。するとアンリが「買いに行ってきます」と言って、裏口から出て行った。

 薬缶の水が沸騰する頃、アンリは「買ってきました!」と言って帰ってきた。

 だが持ってきたのは乾燥したヨフギの葉の束だった。





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