初搭乗
そして、3時間目の始まり。
着替えを済ませた私たちを出迎えたのは……………。
「「「おおーーー……………」」」
「気圧されそうだな」
「ワクワクしますネ、凜!」
「元気そうね、あなたは」
「「……………………」」
ドンと構えた数機のエリスムを足元から見上げる形となった私たちは並んで固唾を呑む。
クリーと夕は超局所的縦揺れ地震でも起きたのかと錯覚するほどに激震している。
クラスメイトの大半が緊張で固まる中、背後から先生がやってきた。
「チャイムまであと数秒ですよ!さっきと同じように並んでください」
「おお!先生かっこいいよ!」
現れた宮井先生は如何にも超優秀パイロットといったような出で立ちをしている。
そんな先生を目の当たりにし、いの一番に幸が声を上げる。
「はいはいありがとう。とりあえず、並びなさい」
先生はそれを微笑みながら適当にあしらい、再び私たちに並びなさいと促した。
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「今日は実際に機体を動かすことはせず、コックピット内の構造なんかをざっと教えます。先に皆さんにコックピットの内部図を印刷したプリントをお配りしますね」
そう言って、脇に抱えていたプリントの配布を始めた。
配り終えると、再度授業の説明へと戻った。
「今は4機のエリスムがあるので、1機は私が、他の3機については3年生の先輩達にお手伝いをお願いしてきました。では、6人班3つと7人班を1つに分かれましょう」
特に班構成に縛りがある訳でもないようなので、私たちはもちろんいつもの6人で1つの班となり、教師役は宮井先生に。
4つの班が出来上がったところで、それぞれの班は各教師役の指示に従うこととなった。
「それでは、誰から搭乗しますか?」
と先生に問われ、6人顔を見合わせる。
「ここは平等に………」
「じゃんけん、だね」
キュピーンと瞳が光りそうなトーンで夕が提言する。
あいこでしょっ!しょっ!と和気藹々(わきあいあい)といった雰囲気の生徒たちに、宮井は両手を腰に当てて嘆息する。
「他の班員は真剣に先輩の話を聞いているのに………」
順番が決まったら少し注意をしよう…………と意気込む宮井であったが、
「先生!順番決まりました!」
視線を余すことなく機体へと向けながらそう宣言する生徒たちを見て、注意する気力さえも削がれた宮井は、
「…………それでは、最初の人は私についてきてください」
右手をあげ、生徒たちに背を向けて歩き始める。
「そ、それじゃあ、いってきましゅ」
緊張で口までもが固まっている私は、噛みながら先生についていく。
みんなが頑張れーと背後から声援を送ってきてくれているような気がするが、それを感知できるほど私の五感は正常に機能していなかった。
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機体の前面に取り付けられた梯子を登って搭乗する。
乗り込み方は機体によって異なるが、エリスムは前面が大きく開くタイプだ。
開いた胸部へピョンと飛び乗ると、宮井先生がボタンを押す。
ズズズ……………と閉まる胸部扉を口を引き結んで見守る。
そして閉まりきったところで、扉の内側に取り付けられた大モニターに、エリスムの目の位置にあるカメラからの映像が映し出された。
手の届く位置にある無数のボタンやレバー、そしていくつかのモニターに私は心底興奮していることを自覚する。
だがその一方で体は指1本たりとも動こうとはせず、先生が私の肩に手を置いたことでようやく我にかえった。
「緊張するのはわかるけれど、固まってしまうのは、これで最後にしてくださいね」
「う、はい………」
当たり前だが、機体に搭乗したところで一切物怖じしない先生にそう言われ、言葉に詰まりながらも返事をする。
そうだ、こんなことじゃ、戦場に出ても的になるだけだ。
早期に慣らしておかなければ、そんな未来は免れられないだろう。
スーッと大きく息を吸い、ハーッとそれを吐き出して。
凄まじい手汗を太もも部分の布で拭って、無理やりながらもパイロット見習いとしての体裁を整える。
「よしっ…………よろしくお願いします!」
みなさまこんばんは!イロハです!
あるいはおはようございますこんにちは!
ようやく機体が出てきました。
ここまで長かったですね……………(苦笑)
後書きで言ってしまうのもなんですが、
己の筋書きの甘さを痛感します。
精進します。
これから先は幾度も機体が出てきますので、
ぜひお楽しみに!
今回はここで終わろうと思います。
ご覧頂きありがとうございました!
また次回もよろしくお願いします!
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【次回投稿予定日は 3月22日 22時 です】




