母
クイラの作ったパスタを頬張りつつ、オレはとある質問をクイラに投げかけた。
「なあ………1つ、聞いてもいいか?」
「………?どうしたの?」
「なんで、オレを拾ってくれたんだ?」
質問を聞いた途端、クイラのフォークを持つ手がピタッと止まる。
オレは妙に体が熱くなるのを感じた。
もしかしたら、聞かない方がよかったかも………。
とは思ったが、どうしても聞かずにはいられなかった。
「ちょっと立って、こっち来なさい」
クイラがオレを呼んだ。
文面とは裏腹に、その声音は穏やかな雰囲気を纏っている。
オレは少々ビビりながらも、机の反対側、クイラの座る椅子へ。
するとクイラもスッと立ち上がり、そのまま―――――
「っ!?おい、何すんだよ!」
オレは突然クイラに柔らかく抱擁され困惑する。
「大丈夫よ、グリュック。心配しないで。これが答えだから」
しかし、耳元でクイラが優しい言葉を発した事で、困惑は一瞬にして霧散した。
オレは、心の底から’母’というものを感じた。
それが何なのかは解らず、抽象的なイメージしかわかないが、とても安心できた。
――――――――――根拠は、どこにもないけれど。
オレは何故か、「大丈夫だ」とそう思った。
「さあ、早くご飯食べちゃって。冷めちゃうわよ」
腕を解き、クイラが席に戻るように促す。
解放されてしまったことを寂しく思ってしまったオレは、自覚した照れを隠すためにそそくさと席に戻った。
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昼食後は再びノートに向き合う。
ちょくちょく小休憩を挟み込みながら学びを進めていく。
既に文字を見て発音する、言われた文字を文字に起こすことまでは何とか出来るようになった。
だが、そもそも文字に意味を持たせること、すなわち熟語を全く知らないため、現状は意味の無いスキルになってしまっているが。
「まさか1日でここまで出来るようになるとは……。思っていたよりだいぶ早かったわね」
時刻は夕方。
もう少しでやかましい義妹が帰ってくる頃だろう。
一通り文字を覚えたところで最終的な確認テストが終わったところだ。
「ふむ、テストも問題なしね!明日からは復習もしつつ単語の勉強をしましょうか!」
「なあ、単語の勉強は別にいいんだけどさ、それとは別に覚えておきたいことがあるんだけど」
「あら、何かしら?」
オレは壁にかかっている時計を指さす。
「時計の読み方、教えてくれないか?」
今までは必要無かったものだが、こうして生活してみると時間の把握が出来ないことが不便で仕方がないことに気がついたのだ。
「分かったわ。そんなに難しくないから、リュトが帰ってくる前にササッと覚えちゃいましょうか!」
そんなわけで、速攻で時計を覚えるという、今日で一番難しい勉強が今になって始まったのだった。
こんばんは!イロハです!
あるいはおはようございますこんにちは!
朝夕、バッチリ寒くなってきましたね………。
いよいよ11月さんが本気を出してきています(笑)
しかし一方で、昼間は未だ暑いですね………。
11月さん、もう少し本性現してください(苦笑)
何はともあれ、皆様体調にはお気をつけください。
それでは、ここらで〆よーと思います!
ありがとうございました!
【次回投稿予定日は 11月13日 です】




