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鉄の世界に咲く花は  作者: イロハ
一年生
17/247

修学旅行 #10

「朝だー!みんな、起きてー!」


「うわ!何!?………あ、永咲さんお早う。朝から元気ね」


葉菜のセルフ目覚ましにより、睡眠中の脳を攻撃されまくった凜がバっと飛び起きる。


「起床の時間だよ!6時だよ!おいそこのくっついてる2人!夕べはお楽しみでしたか!?そんなものは関係ない!起きてーー!」


「くっついてるって………? まあ」


寝起きとは思えないようなマシンガントークを浴びながら、葉菜の指差す方を凜が見る。

そこには、脚を絡めて眠る幸と夕の姿があった。


夕は幸の胸に顔をうずめ、さながら母の腕の中で穏やかに寝息をたてる、赤子のようである。

うっすらと頬を赤くし、なんとも幸せそうな表情である。

その様子に、凜の顔が無意識のうちにほころぶ。

一方、幸はそんな夕をしっかりと抱きしめている。まるで我が子を大切に守ろうとする母親の面影が見える。

そんな仲睦まじい光景など気にもとめていないのか、容赦のない葉菜の声が幸の鼓膜を刺激する。

幸は小さくうめきながら、薄目を開けて大きなあくびをする。


「んー………ふあぁぁ、おはよー………」


ゆっくりと幸が起き上がろうとするが、脚と胸に質量を感じて止まる。

布団をめくろうと右手を動かすと、右手が髪に触れていることに気づいた。

自分のではない。この髪質は―――――――――


「夕、起きなー、朝だぞー」


髪をほどいた右手の肘で夕の頭を優しく小突く。

夕が「ん」とか細く声を上げる。

それを起点に、だんだんと夢の世界から現実へと意識が帰ってくる。幸が夕の頬をつつくと、夕の目が開いた。


「あ、おはよう夕」


「うん、おはよーう………え?」


ぼんやりと返事をした夕だったが、今の自分の姿勢に気づき、未だ半分夢の中にある意識が完全に帰ってきた。

それもそうだろう。

今の夕はがっちり幸に抱きつき、脚まで絡んでいるのだから。

しかも人前で。


「おー、夕おはよー」「お早う黒森さん」


葉菜と凜の朝の挨拶に返事を返すことなく、顔を赤くした夕が照れていることを気づかれたくないのか、幸から離れて布団の中に潜り込んだ。

もう手遅れだが。とりあえず起きてよかった。


「で、そこの紗愛は起こさなくていいのか?」


のそのそと布団から出てきた幸が、ここまで一切触れられていない紗愛に気づく。


「あ………紗愛はとんでもなく寝起きが悪くて………」


「新城さーん、朝よー、起きなさーい」


凜が紗愛のもとへ寄り、優しく揺すりながら紗愛を起こそうとする。しかし反応は皆無。


「おい紗愛ー、起きろって」


幸が枕を投げるも、変わらず反応は無し。

仏もたじろぐ反応の無さ。

近い将来教祖になるのではなかろうか。

葉菜が紗愛の布団を掴み、全力で布団を翻し、紗愛の体を抱き抱えて耳元で、


「紗愛ーーー!起きろーーーー!」


と叫んだ。

普通に考えて目の前の人を起こす声量ではない葉菜の声。

それは部屋の壁をくぐり抜け、順に部屋を巡っていき先生の耳まで届いた。

その葉菜の爆音を受け、先生が無視するはずもなく。

やがてドタドタと廊下を駆ける音が今度は部屋の中へ。

駆けてきた先生は、紗愛が起きるよりも早く。


「何事ですか!」


と、ドアを吹き飛ばしそうな勢いで部屋に飛び込んできた。


「あ、先生お早うございます」


この状況、凜だけが冷静に朝の挨拶をする。

息を切らして慌てる先生をよそに、変わらず布団のなかでマイペースな寝息をたてる紗愛がいた。

どーもイロハですー。


およそ1ヵ月ぶりの投稿…申し訳ない!

かといって久しぶりの割には内容も

別に多くない…申し訳ない!(2回目)


ですけど………かわいいですよね?(反省しろ)

朝みんなが起きるだけの話なのに、

そこそこかわいく書けてませんか?(反省しろ)

とはいえ起きてないキャラもいますが………。


ちなみに筆者は紗愛タイプです。起きません。

はい、後書きが長くなりそうなので、

この辺で締めます!また次話にて!

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