ニヤニヤ学級委員
テストからおおよそ1週間程が経過した5月7日の水曜日。
連休も明け、今日がいよいよテスト返却の日。
「新城さん」 「はい」
番号順に名前が呼ばれ、クラスメイト達が先生からプリントを返却されて行く。
私も名前を呼ばれ、返事をしてから席を立ち、差し出されるプリントを丁寧に両手で受け取る。
不合格は有り得ない、ということはテスト終わりにみんなで確認し合ったため気は楽だが、そうなれば次に気になるのはどれだけの点数を獲得することが出来たか、だ。
席に戻り、周囲に見えないようにそっと点数を確認する。
「………………ん」
まあまあいい点数かな。
周りを見てみても、私よりも先に返却された夕やクリーも含め、みなが無事合格出来た様子だ。
その後に続いていくクラスメイトも揃って笑顔を浮かべている。
凜に至っては席に戻って毅然としているが、口角がゆっくりと持ち上がっていくのが抑えられていない。
満足のいく得点…………具体的にいえば、きっと満点だったのだろう。
全員にテストを返却し終え、採点ミスがない事まで確認をした先生が話し始めた。
「みなさん、テストお疲れ様でした。今回はみなさん揃って合格、ということでとても嬉しいです。来週からはいよいよ実機を用いた訓練になります。間違えた問題はしっかりと復習してから、訓練に挑むようにしてください」
先生の話を聞き、改めて訓練が始まっていくんだな、という実感が産まれてくる。
一瞬たりとも気を抜くことが許されない訓練に身を投じることになると思うと体が震える。
ただしそれは、訓練時のミスによる怪我などへの恐怖で、ではなくいわゆる武者震いというやつだろう。
「今日はまだ、シミュレーションでの訓練になります。まだ時間はありますが、遅れないように移動の準備を始めてください」
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「ねえねえ凜…………………100点だったでしょ?」
「えっ、新城さん!? ……………………何で知ってるの?」
背後から、椅子に腰掛けている凜に話しかける。
驚いた様子の凜だが、そんな反応をしてしまっている以上、今更テスト用紙を隠したところでもう遅い。
「バレバレだよ。だって凜、ニヤニヤしてたもん」
「はあ……………恥ずかしい」
両手で顔を覆って恥ずかしがる凜。
その恥ずかしさの出処は点数を知られたことではなく、きっとニヤついているところを見られてしまったことだろう。
「そういう紗愛はどうだったんだ?」
「幸。私は思っていたよりはよかった…………かな。幸は?」
「私は1問ミスだった。覚えてたんだけど、問題見た瞬間突然忘れてさ」
「ド忘れってやつだ」
本来ならば100点を取れていたであろう幸が、惜しくも落としてしまった1問にとても悔しそうにしている。
例え1問ミスでも、私からしたら十分に凄いんだけどなあ。
その後、いなかった3人を加えて数分に渡ってテスト感想会をしていた私たちだったが。
「……………夕?どうした?」
いきなりアワアワしだした夕を見て心配する。
その夕が落ち着かないまま教室中心の方を向いて言った。
「いつの間に、かもう誰も、いない、けど……………」
その一言で6人の間を流れる空気が凍る。
「もう時間無いじゃない!話しすぎたわ!」
「今から走って、間に合うだろうか」
「どのみち走るしかないですネ!」
必要な荷物をかき集め、ドタバタとシミュレーション室へ向かう。
どうか間に合いますように…………!
みなさまこんばんは、イロハです。
あるいはおはようございますこんばんは。
100話代も早いもので、もう10話目です。
一体何話で完結させられるのだろう…………
と考えると途方もない気がしてきます(汗)
投稿を止める気は更々無いので、
必ずいつかは完結します。
それまでどうかお付き合い下さい(笑)
それでは、今回はこの辺りで終わります。
感想やブクマなどお待ちしております。
また次回もよろしくお願いいたします!
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【次回投稿予定日時は 5月31日 22時 です】




