知らない誰か
『マヤ、なんか元気ないなー?緊張してるのかー?フィリはねー、すっごい楽しみなんだよ!』
『フィリ、本当に普段と何も変わらないわね。私は……………そりゃあ緊張もしますよ』
基本常に無口で真顔をしている印象のあるマヤだが、今は緊張からかいつにも増して貼り付けたような真顔をしている。
そんな
マヤだが、能天気なフィリを前に来て少しは表情も綻んだだろうか。
ここはドームに併設された更衣室。
この場の雰囲気はフィリの様に超元気な輩とマヤのように地蔵と化している輩とに2分されている。
「リアは緊張してる?」
どちらかと言えば地蔵寄りの葉菜は、隣で着替えをしているリアに話しかける。
だが、葉菜からの問いを受けたリアはそれに答えることなく、黙々と着替えを続けている。
それを疑問に思ったら葉菜は、リアの顔を覗き込んだが、そこに普段の面影は感じられず、鋭い目付きの、歴戦のハンターの様な表情をした「知らない誰か」がここにいるような気がした。
「…………………リア?」
恐る恐る顔を近づけ、小声でもう一度名前を呼んでみる。
すると数秒前の険しい表情はスッと溶け、いつものリアが帰ってきた。
「えっ…………あ、なに?」
しかし、先程のリアを見てしまった後に普段の調子で会話を交える気にはなれず、
「いや、なんでもないよ」
とはぐらかしてしまった。
…………………きっとリアもリアなりに緊張しているんだ。
そう自己解決し、これ以上掘り下げることはしなかった。
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ドームの中、広いグラウンドへと入る。
中央には既に複数台のP1が整然と並んで待機しており、それを取り囲むようにしてクラスメイト達がはっちゃけている。
その輪から微妙に距離を取った所に立つマヤとフィリを発見し、リアと葉菜2人並んで歩いていく。
『2人はみんなの所へいかないの?』
『うん、私はまだ変に緊張しちゃってね……………』
『しかし意外だな。フィリなら遊園地に来た小学生みたいに走っていきそうなのに』
まあ確かに、とフィリを除く3人が首肯する。
当のフィリはその場で腕を組み、大袈裟に上半身を左右に揺らしながら答える。
『んー、多分見慣れてるからだと思うんだよー』
『『『見慣れてる?』』』
予想外の返答に3人の反応が被る。
組んでいた両手を解き、バタバタさせながら楽しそうにフィリが話してくれる。
『そーなんだよ!フィリのパパがね、機体工場の……………なんか偉い人なんだよ!』
『なるほど、そういうことなのね』
納得がいったらしいマヤがふむふむと小さく首を動かす。
『それじゃあP1以外も見たことあるの?』
『あるんだよ!有名な汎用機とか、調整に出されてた専用機とかもあるんだよ』
胸を張りながら得意気に声も張るフィリ。
フィリの可愛らしい仕草の数々に、心を支配していた緊張もトロトロと溶けていくようだ。
『もしかして乗ってみたり…………とかもあるのか?』
『あるよ!えーっとねー、最初に乗ったのは確か3歳のとき?』
『そんな前から!いいなー、羨ましい』
4人で他愛もない会話をしていると、気づけば授業の始まり。
チャイムと同時にドーム内へパイロットスーツを着た先生がやってきた。
『おい、全員列になれ。授業始めるぞ』
みなさんこんばんは、イロハです。
あるいはおはようございますこんにちは。
段々と世間的混乱も落ち着いてきて、
もうそろそろ自由に外出できる日も来ますかね。
作者も行きたいところ、複数ありますので、
宣言解除が待ち遠しいです(笑)
遊びに、外食に行ける日を夢見ながら
今日もまた文章を綴るイロハです。
今回はこんな感じで終わります!
また次回もよろしくお願いします。
※Twitterもあります
https://twitter.com/iroha_TETUHANA
【次回投稿予定日時は 5月13日 22時 です】




