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鉄の世界に咲く花は  作者: イロハ
二捻生
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てんやわんやな初訪問

『私はヨーラ・ルルエイラだ。よろしく頼むな』


『あっ、初めまして!留学生の永咲葉菜です!よろしくお願いします!』


校舎内、校長室の外で先生との挨拶を交わす。

前髪をサッと指先で整えながら先生は話を続ける。


『私は2年の担任だ。恐らくは担任教師と生徒の関係になるだろう。厳しく指導していくが、大丈夫か?』


「! はい、頑張ります」


初対面ながらいきなり試すようなことを言われ、少々萎縮しながらも強めの口調ではっきりと言い返す。

極力どっしりと構えて話した方が、当初の予定通り良い印象を与えられると考えた葉菜だったが、そんな態度は続く一言であえなく崩壊した。


『それで、葉菜は春休みに何をしに来たんだ?』


『うっ、えーと……………』


さて、なんて答える永咲葉菜!

ここで馬鹿正直に「印象操作に参りました」なんて言い放とうものなら、学校にいる間体のどこかしらに視線のヤリが突き刺さり続けることは避けられない。

かといってウソをついたとて後々バレてしまえば結局のところ関係悪化は免れられない。


元はと言えば開校していない学校に乗り込んだ時点で何を発言したとて無駄だろう。

思考が堂々巡りになり、無の時間が流れていく中で徐々に先生の表情が怪訝なものになっていく。


そして(つい)ぞ観念し、正直なことを話そうとしたところで、校長室の扉が勢いよく開いた。


『先生、葉菜がここに来た理由は特にないぞ。私が無理やり連れてきただけだ』


「え…………?」


『無理やりに…………?』


疑問符を含む発言をしながら、室内から首だけをひょっこり出したリアへと向ける。


『元々は学校を見に行こうって話で門の前まで行くつもりだったんだけど、門の鍵が開いてたから私が『行くぞ!』って乗り越えてきただけ』


『ふむ…………確かに、言われてみれば葉菜は門の外に隠れてたな』


どうやら先生の中では納得がいっているようだ。

何とか助かった……………のかな?


先生は目線をリアから葉菜へと戻し、軽く頭を下げた。


『悪かったな、変に疑うようなことを言って』


『いやっ、こちらこそ紛らわしいことしてすみません』


葉菜は先生以上に大きく頭を下げた。


謝罪を終えると、先生は低い声で威圧するようにリアに言った。


『お前はダメだがな、リア』


『………………わあかってますよー』


圧を受けて表情が少々(こわ)ばるリア。

しかし口調は友達と会話するような感じを崩さない。


『先生、ルルエイラ先生ちょっと』


『……………? はい』


校長室の中から声が聞こえた。

校長先生のものであろう人物に呼ばれた先生は室内へと姿を消した。


=======================



「はあ…………助かったよ。ありがとう、リア」


「別に何もしてないけどなー。事実を言っただけだし」


リアの飄々とした態度に安堵する葉菜。


「ねえリア、ヨーラ先生ってどんな人なの?」


「厳しいけど、優しい時は優しい時ぞ」


「…………なるほど」


「あとはそうだな…………怒るとめっちゃ怖い」


「そんな先生によくあんな態度で話せるねー」


基本先生と仲良くなるタイプではない葉菜としては、あのように会話が出来るリアを素直に凄いと思う。

宮井先生になら勇気を出せば出来たかもしれないが、あの怖そうなヨーラ先生には無理そうだ………。


「試しに話してみればいいじゃん。怒らせない限りは大したことないぞ」


と、先生への印象を元気に言い放ったタイミングで背後に件の先生が顕現した。

その視線は鋭く、上からリアの脳天を攻撃している。


『何を話していたのかはわからんが、その顔は、私のことを悪くでも言っていたな?』


『いいえ全くそんなこと!滅相もございませんて』


ジャンプしながら回転し、先生に目線を合わせるリア。

この切り替わり様。

こういう人物を世渡り上手、と言うのだろうか。


『はあ…………まあいい。今回はお咎め無しでと校長先生が仰るから、早いとこ帰れ』


『わっかりましたー』


『それと、葉菜は明日の…………本来ならば初訪問だったはずの挨拶、忘れんなよ』


『はいっ!』


特に何事もなく事は進んだようで何よりだ。

葉菜とリアは2人並んで歩き出し、廊下を曲がる直前で後ろを振り返った。


『バイバーイ先生』


『さ、さようならっ』


『はいはい』


面倒くさそうに手を振りながら先生にが見送りをしてくれる。


こうして、新しい学舎(まなびや)への初訪問は終わりを迎えた。

みなさまこんばんは!イロハです!

あるいはおはようございますこんにちは!


遂に100話に到達でございます!

ありがとうございます!


まあ100話に届いたからといって何か特別な

行動をする訳でもなく、己の中で節目を

迎えたといった感想も抱くことなく、

いつも通りに執筆致しました(笑)


節目は話数ではなく内容で感じたいので、

次にやり切った…………と感じられるのは

3章の終わりになりそうですね(笑)


それでは、今回はここで終わります!

物語はまだまだ到底終わらないので、

宜しければお付き合いよろしくお願いします。

それではまた次回!!


※Twitterもあります

https://twitter.com/iroha_TETUHANA


【次回投稿予定日は 4月29日 22時 です】

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